64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは、スーパーGT第8戦もてぎで久々のポールポジションを獲得。決勝レースに期待を寄せる声も多かったが、結果的には10位に終わった。
予選はヘビーウエットの中で行なわれたが、64号車は雨量の多いコンディションに強いダンロップタイヤがマッチしたこともあり、高いパフォーマンスを見せた。その一方で、ドライタイヤの開発においてもテストで手応えを感じられる結果が出ていたこともあり、ドライバーの伊沢拓也も「ここ数戦ドライで予選ができなかったことは残念。それだけ、今作ってきているタイヤに自信があるというか、チャレンジしているので、それを使ってどれだけ戦えるかを見たい」とコメントしていた。
■2025年のIGTC鈴鹿1000kmにGT300クラス車両も参戦許可へ。将来的にはスーパーGTのシリーズ戦に!?
そして迎えた決勝レース。64号車は、スタートドライバーの伊沢が順調な走りを見せてレース序盤をリードしていた。ただ8周目のFCY明けで首位から陥落して以降はペースに苦しむようになり、長い隊列を率いるような展開となった。そして大草りきへとドライバー交代するルーティンストップでは機械トラブルによる作業タイムロスがあったことで下位に転落。そこからは勢いを取り戻せず、トラブルや追加ピットストップがあった車両を除けば最下位となる10位でのフィニッシュに終わった。
レース直後の伊沢は表情こそ明るくはなかったが、それほどネガティブには捉えていないと淡々。次戦鈴鹿に向けて気持ちを切り替えるとコメントした。
「基本的には途中からレースペースが厳しくなってしまったのは確かです」
「でも、良いペースで走れている瞬間もありました。今回は新しいコンパウンド(のタイヤ)を持ち込んでいるので、それが当たるか外れるかというだけの話だったと思います。あまりネガティブな気持ちはないですし、次頑張ります」
今回のもてぎ戦は計63周の300kmレースであり、GT500クラスの各車は21周でピットウインドウオープンとなった後、続々とピットインした。つまり皆第1スティントがショートスティントだったわけだが、64号車はややソフト側のタイヤを選択したのかと問うと、「あまりゴムに選択肢がある訳ではありません、そんなに手数がある訳ではないですが、どちらかというと暖かくなってくれて良かったなと」と振り返る。
ピット作業での出遅れがなくとも、厳しいレースになったかもしれないと語る伊沢。最終戦鈴鹿に向けては、今季スーパーGTで速度抑制のレギュレーションが施行された一方で、冬の開催でかなり速いラップタイムが予想される最終戦で特段の措置が講じられないことは疑問としつつ、「僕らは安全なタイヤを作ってしっかりレースするだけなので、最後良い形で締めくくりたいです」と述べた。
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