シーズン中盤のスランプはシンドかった……ルクレール「あの時期を無視しちゃいけない」

　2022年シーズン、素晴らしいスタートを切りながらもタイトル獲得を逃したフェラーリ。シャルル・ルクレールは、シーズン中盤に苦しんだスランプを無視できないと語った。

　ルクレールが2022年シーズンの開幕3レースで2勝を挙げる最高のスタートを切ったフェラーリだったが、ライバルであるレッドブルがパフォーマンスを上げていったのに対し、フェラーリは信頼性トラブルや戦略ミス、ドライバーエラーなどが重なってタイトル獲得の望みは絶たれてしまった。

　両タイトルを獲得できなかったフェラーリは、オフシーズンに代表を務めていたマッティア・ビノットがチームを離脱することが決まり、フェラーリの体制変更に含めた来季への取り組みは大きな注目を集めている。

　ルクレールはシーズンを振り返り、シーズン終盤にペースを向上させることができたことは大いに励みになったとしつつも、シーズン中盤に直面した問題のことをよく考える必要があると主張した。

「もちろん、一歩引いて考えれば、昨年からどれだけ進歩したかを考えれば、驚くべき前進なんだ」

「だけど、とてもフラストレーションが溜まったシーズン中盤のことは無視できない」

「僕たちはかなりの差でチャンピオンシップをリードしていたのが、逆にかなりのビハインドになってしまった。それが今季フラストレーションを感じた部分だった」

「だから全体としては、今年の失敗をすべて反省して、来年に向けて改善していくしかない。最後の数戦は戦略や決断の仕方など、本当に一歩前進できたと思う」

「残念ながら、シーズン序盤ほどペースが良くなくて、それを示すのが難しくなっていた。でも、ペース面では来年なんとかレッドブルに追いつくことができると確信している」

　ルクレールは、フェラーリがチャンピオンシップを争う上で必要な進歩を遂げるためには、信頼性、戦略、そしてタイヤマネジメントの理解という3つの分野での改善に集中する必要があると考えている。

「順位付けは難しいが、信頼性はシーズンのある時期から問題になり、後にペナルティなどでその代償を払うことになった」

「戦略については、シーズンの一時期にミスをしすぎたと思うし、タイヤマネジメントは、僕らの100％では十分な安定性が得られていない」

「アブダビはいいレースだったけれど、時々とても酷いレースもあるし、タイヤマネジメントを常にうまくやる方法をまだ理解してできていないようだ」

「この3つが今、僕らがフォーカスしている重要なポイントなんだ」

「前にも言ったように、ここ数戦、戦略は確実に前進している。今年の初めのようなペースはないので示すのは難しいけど、コミュニケーションの取り方、判断の仕方が良くなっているんだ」

「もちろん、いくつかのミスはあったけど、決勝に関してはより良い判断ができていると思う。タイヤ、戦略、そしてもちろん忘れてはならない信頼性、この3つに集中していくよ」

　ルクレールはまた、勝利を逃すことになった個人的なミスについて、非難される筋合いはないと明言している。

「どちらかといえば、フランスGPのように、プッシュしないほうがよかった場面もあった」

「でも最初の数年間は、特にどこが弱点かわかっていたから、そこに集中していたんだと思う」

「F1に参戦してかなりの年月が経ち、細部を把握し、できるだけ頻繁に自分の100％の力を発揮できるようにすることの方が重要だと思う」

「来年はそこに集中し、100％の力を発揮できるよう努力する。そして、100％の状態でいるときはいつでも、本当に良い状態であることに自信を持っているんだ」

Comments

低速のダウンフォースを高めるあまりに ドラッグも強くレッドブルに比べてトップスピードが足りなくなり、信頼性に不安が残るPUに 予定より負荷をかけなくてはならず、7レース持たない使い方になってしまった
ロードラッグのレッドブルでも18インチタイヤが 低速でもそこそこ機能する事で、ストレートスピードが 強力な武器に成った
ダウンフォースは付けるより ドラッグを軽くする方が大変で、金はかかるし ダウンフォースも減ってしまう、アイデアは有ってもバジェットキャップで予算なく実現できなくなった
さらに メルセデス救済レギュレーション変更にも 足を掬われ、万事休す
しかもフェラーリは明確にエースを決めて居ないのだから ポイントも散らばり差が開いた、敗因はタイヤの能力や他チームの様子を観ずに 先行逃げ切りかの如く、始めにコストをかけ過ぎて 無駄なダウンフォースとドラッグをつくってしまったこと