ベストカー本誌でも掲載している「販売台数ランキング」。その順位はメーカーの販売力によるものなのか? そのモデル自体の魅力によるものなのか? そこで2023年1~5月の累計販売台数をカテゴリーごとに集計。ここではセダンのTOP3を検証する。
※本稿は2023年7月のものです
文/岡本幸一郎、写真/TOYOTA、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年8月26日号
プリウス!?イメチェンしたクラウン⁉︎ ランキングを独占した”今”乗りたいセダンとは??
■1位:トヨタ プリウス(販売台数:3万6660台)
販売台数ランキング・セダン部門第1位のトヨタ プリウス。全長4600×全幅1780×全高1430mm 2L、直4DOHC(152ps/19.2kgm)+モーター(113ps/21.0kgm) 28.6km/L 価格275万~392万円
●燃費だけじゃない!! 愛車としての魅力が高まったプリウスを解説!!
コモディティ=汎用品ではなく「愛車」になることを念頭に置いて、乗降性や視界や後席の居住性などを割り切ってスポーツカーのようなスタイリングと走りを手に入れた。
進化したシステムにより全体的に走行性能の底上げが図られたうえに、特にPHEVはEV航続距離の拡大に加えて、強力な動力性能を身に付けたのもポイントだ。
* * *
発売されて間もないプリウスが、生産も順調なようで、いきなりこんな台数(3万6660台)に達したのはさすがというほかない。価格が高くなったにもかかわらず、割り切った商品企画の勝利といえよう。
■2位:トヨタ クラウンクロスオーバー(販売台数:1万9626台)
販売台数ランキング・セダン部門第2位のトヨタ クラウンクロスオーバー。全長4930×全幅1840×全高1540mm 2.5L、直4DOHC(186ps/22.5kgm)+モーター(前119.6ps/後54.4ps) 22.4km/L 価格435万~640万円
●伝統モデルも大きくイメージチェンジ!! 新しいクラウンの魅力をチェック!!
日本よりも海外市場を主眼に置いたクルマになり、サイズも大柄になった。リフトアップしたスタイルでFFベースとなったのは、セダンの売れなくなった世の中でクラウンの名を残すための苦肉の策だったように思える。
しかし、クルマ自体はスタイリッシュで走行性能にも優れ、完成度は高い。全車E-Fourで、後輪操舵機構を備えている。
* * *
2位のクラウンクロスオーバーは、まずまずの台数に達しているようだ。
もちろん旧型クラウンからの代替えもそれなりに多いだろうが、逆にアルファードあたりに流れた人も少なそう。一方でクラウンの伝統などにはぜんぜん興味ないけど、クラウンクロスオーバーのデザインが好きで買ったという人も少なくはなく、足すとけっこうな数字になったという感じだろう。
ただし、もし新型が歴代のような正統なセダンで出てきていたら、おそらく初速はもっと伸びたんじゃないだろうか。
1位と2位の差は、価格差を考えても妥当かなと思う。お互いこういう特徴的なクルマで、そこに共感する人がそれぞれこれだけいて、実力で達成した数字ということだろう。
■3位:トヨタ カローラ(販売台数:6520台)
販売台数ランキング・セダン部門第3位のトヨタ カローラ。全長4495×全幅1745×全高1435mm 1.8L、直4DOHC(98ps/14.5kgm)+モーター(95ps/18.9kgm) 30.2km/L 価格199万~299万8000円
●いつの時代もハズレ無し!! 新しい時代のカローラをチェック!!
グローバルでTNGAプラットフォームに統一した現行型になって(ただしボディサイズ等は日本専用仕様となる)、日本では2019年にワゴンのツーリングとともに発売されたが、今でも従来型の5ナンバーのアクシオと併売されている。
現行型のパワーユニットは、1.8Lのハイブリッドと1.5Lのガソリンエンジンが用意されている。
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カローラは、積極的に選ぶというよりは、このクラスのセダンの選択肢があまりないなかに、トヨタの完成度の高い商品があるので、安心して選ばれているという、実力でもあるけど販売力によるところが大きいように思える。
それにしても、こんなに買い求めやすい価格帯のカローラでも、今やこれぐらい(6520台)にしかならない時代ということだよね。
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みんなのコメント
トヨタからカネたっぷり渡ってるわけだし
いないよクラウン買ってるやつ
みんなベンツ買ってた
カローラアクシオぐらいしか選択肢無いんじゃないか?