全4戦にフル参戦中の2024年ロードスターカップ第3戦をレポート
2023年に「ロードスターカップ」で公式レースデビューを果たした20代自動車ジャーナリストの筆者。2024年はシーズンを通して全4戦に、1.5チャレンジクラスでフル参戦することを決めました。開幕戦、第2戦はともにクラス9位でチェッカー。正直ここまで最高順位が更新できていないのですが、シーズン第3戦となる今回は順位アップを目指したい! 10月5日(土)に富士スピードウェイで開催された第3戦の様子をレポートします。
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雨の予選はタイヤ空気圧のセットで痛恨ミス
今回の富士スピードウェイでのレースウィークは雨に翻弄された週末となった。それは「コースを走る」という面でもそうだが、時おり強く振る雨の中、ピットがないことが何より大変だったかもしれない。これもエントリーカテゴリーのレーサーの宿命と言えるだろう。知人たちとテントを共有して雨をしのいだ。
肝心な走行に関しては、空気圧のセッティングを少し外してしまった感触だ。
前日の練習走行も雨の中の走行で、空気圧とウェットラインを確認しながら走行。そこで得た感触をもとに予選へと挑んだ。しかし、予選では雨を読み切ることができなかった。気象予報サイトや雨雲レーダーをチェックして、雨が弱まる傾向になると読んだ筆者はハードウエット想定よりも若干低めの空気圧で予選へ向けてコースインした。
しかし、雨はどんどん強まってくる。こうなったらガンガン走ってタイヤの温度を上げて空気圧を高めるしかない。現在持参しているアイテムから考えると、ピットに入って空気圧を下げることはできるが、高めることはできない。後で対応できる範囲を考えたら高めの空気圧で出ていくべきであった。
そんなことを思いながら終えた予選は2分33秒043でクラス7位。クラス3位からクラス6位までが2分32秒4~2分32秒6近辺に集中していたので、空気圧を間違えなければこのゾーンに入り込めたかもしれない……と考えると悔しさが残る。しかし、予選を悔やんだところで何も始まらないので、この予選での失敗をもとに、決勝では空気圧のセットをより慎重に決めようと考えた。
決勝はセーフティカースタート……
迎えた決勝。スケジュールは遅れての進行となった。というか雨で決勝そのものが開催されるかも怪しい雰囲気であった。ロードスターカップの前に行われたインタープロトシリーズの決勝は大雨でキャンセル。それ以外のレースでも大雨でアクシデントなどがあり、スケジュールが遅れていたのだ。
しかし、ロードスターカップの決勝は実施されることとなった。ここまでハードウエットなので当然空気圧は高めたままだ。スタートは停止した状態からシグナルに合わせて一斉にスタートを切る通常のスタンディングスタートではなく、セーフティカーが先導して隊列を整えた後に走りながらスタートするセーフティカースタートとなった。
しかし、このセーフティカースタートが筆者の上位進出のチャンスを大きく変えてしまった。というのも、筆者の3台前からスタートしたクラス違いのマシンがセーフティカー先導で走り始めたのをフォーメーションラップと勘違いしていたみたいだ。タイヤやブレーキを暖めるような走りをしていたが、上位がどんどん遠ざかり「隊列を作る」とは程遠い状況に……。そして上位が離れたままスタートとなってしまった。これに筆者と同じクラスの5位、6位のドライバーも巻き込まれたが、この時点で筆者の5位以上の可能性はほぼゼロに近くなってしまった。
300Rの川の上ででギリギリの勝負!
そして、スタート後の1コーナーの立ち上がりで、そのクラス違いのマシンに引っかかり行き場をなくし、クラス内でポジションを1つ落としてしまった。クラス違いのマシンはすぐにパスしたが、抜かれたマシンをオーバーテイクするのに苦労した。ウエットのためラインの自由度が少なく、何度か1コーナーでインに並ぶも、ウエットでは立ち上がり加速が厳しく前に出ききれない。こちらの方がより速い区間を見ながら、5周目の100R立ち上がりで並び、アドバンヘアピンでオーバーテイクに成功した。
これでクラス7位を取り戻したが、その次のターゲットは今回唯一の最新型(商品改良後)NDロードスターだ。雨の中では電子制御が優秀な新型の方が有利かとは思うが、それを言い訳にしているようじゃモータースポーツはやっていられない。徐々に差を詰めながら、前回と同じように100Rで一気に距離を詰め、7周目のアドバンヘアピンで向こうとは違う立ち上がり重視のライン取りを選択し、高速の300Rでアウト側に並んだ。
この状況は非常に危険でもあった。雨の300Rには複数の川ができて、ハイドロ現象によるアクシデントが起きやすいからだ。川の上でトラクションが抜けるのを嫌って、上まで回し切る前にシフトアップをしたが、シフトアップをしたその直後、イン側にいたマシンが消えていた! 一瞬頭の中に「?」が浮かんだが、その次の瞬間にアウト側にノーズを振りながらスピンしているマシンの姿がバックミラーに見えた。300Rの川の餌食になったのはバトルをしていた新型のNDだったのだ。
ポジションを上げられた嬉しさはあったものの、優秀な電子制御でも敵わない時があるのだと、改めて痛感した瞬間であった。
ロードスターカップ自己ベストの6位! 次はさらに上を目指す
結果、予選から順位を1つ上げたクラス6位でチェッカー。筆者のロードスターカップ参戦歴では自己ベストの順位となった。クラス優勝のマシンからは41秒差でのチェッカーとなったが、これはSCスタートの手順を把握していなかった他クラスの影響で大きく出遅れてしまったのが背景にあるだろう。クラス5位のマシンとは約13秒差となったが、終盤で最新型ロードスターとバトルしたため、ペース的に離されてしまったのも大きい。
自己ベスト順位を更新しても悔しいポイントはたくさん。まだまだ満足などしていない。最終戦は、この自己ベスト順位を更新したいと思う。
最後に、ご協力していただいた皆さん、応援してくださった皆さん、一緒に戦った方々に、この場をお借りしてお礼を申し上げたいです。ありがとうございました! 最終戦は自己ベスト順位を更新してチェッカーを受けたいと思います!
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みんなのコメント
甘やかされまくりで男も女もろくな奴がいやしねぇ