エコなEVだけど後輪駆動&コンパクトで実は走りも一級品!? 新星ホンダeと定番スイフトスポーツ、走りが良いのはどっち!?
ホンダ初となる量産EV(電気自動車)のホンダeは2020年10月に登場した。このコンパクトサイズのEVは、シティユースを狙った街中ベストのEVだ。ヨーロッパではBセグメントに属し、ボディサイズはスイフトスポーツとほぼ同じである。
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モーターとガソリンエンジンの違いはあるが、性格も似ていて両車とも主役はドライバーだ。ワインディングロードを走るのが楽しい。
では、走りの面で両車はどんな特長があり、どこが優れているのか? 自身もホンダeを所有する自動車評論家、片岡英明氏がレポートする。
文/片岡英明、写真/SUZUKI、平野学、西尾タクト
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意外にパワーも接近しているホンダeとスイフトスポーツ
ホンダe Advanceは、最高出力154ps/最大トルク32.1kgm(113kW/315Nm)を発生するモーターを搭載している
ホンダeには2つのグレードが用意されている。上級の「アドバンス」は17インチタイヤとアルミホイールを履き、アコードe:HEVから譲り受けたモーターは154ps/32.1kgm(113kW/315Nm)を発生する高性能版だ。
ちなみに制御を変えた標準仕様のホンダeは、最高出力を136ps(100kW)に抑え、電費性能を向上させた。サスペンションは前後ともストラットの4輪独立懸架で、駆動方式はリア駆動としている。
スイフトスポーツのパワーユニットは、1.4L直列4気筒DOHC直噴ターボエンジン。最高出力140ps/最大トルク23.4kg-m(103kW/230Nm)である
スイフトスポーツは、ヨーロッパ勢と本気で勝負するために全幅とトレッドを広げた。パワーユニットは、“ブースタージェット”と呼ぶ1.4LのK14C型直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンだ。動力性能は140ps/23.4kg-m(103kW/230Nm)である。
トランスミッションは、クロスレシオの6速MTに加え、電子制御6速ATを設定した。サスペンションはストラットとトーションビームの組み合わせとしている。
軽さはスイフト優勢ながらホンダeはモーターならではの加速感
ホンダeは街中や市街地を走るなら、ノーマルモードで満足できる。シングルペダルコントロールをオフすることで通常のAT車の運転感覚を楽しむことができる
パワースペックはホンダe「アドバンス」が上をいく。だが、車両重量はスイフトスポーツのほうがはるかに軽い。ホンダeの「アドバンス」は、リーフ並みの1540kgであるのに対し、スイフトスポーツは6速AT車でも1tを切る車重だ。
だからパワーウエイトレシオではスイフトスポーツに分がある。ただし、モーターを積むホンダeは、アクセルを踏むと瞬時にパワーとトルクが盛り上がるから、力強さが分かりやすい。ホンダeは街中や市街地の流すような走りならノーマルモードで満足できる。
また、シングルペダルコントロールもあり、これをオフにして走れば通常のAT車の運転感覚だ。シングルペダルを作動させると、ブレーキを使う機会が大幅に減る。
慣れてくると、アクセルペダルを緩める操作をおこなうだけで停止まで減速を行うことが可能だ。強力な回生ブレーキも得られる。減速度の強弱をステアリングに付いているパドルで行う減速セレクターも、ワインディングロードや勾配のある走行シーンでは便利だと感じるだろう。
シームレスで滑らかな加速フィールは、モーターならではの魅力だ。スポーツモードを選ぶと加速に力強さが加わり、ボディが身軽になったと感じる。滑らかだから迫力はないが、Gを感じるほど力強い加速フィールだ。BMWのi3と同じようにリア駆動だから後ろ足で大地を蹴っている快感がうれしい。
ちなみにアルミのフレームとカーボンのフロアパネル、FRP製のボディなど、レーシングカーチックなBMWのi3は、ホンダeより200kg以上も軽く、さらにパワフルだから加速は冴えている。
これに対し、モーターの出力特性をマイルドにして扱いやすい味付けとするなど、ホンダeはトータル性能の高さで勝負を挑んできた。
ターボエンジンならではの加速が自慢のスイフトスポーツ。6速ATの仕上がりはよく、滑らかなギアがつながり、サーキット等でパドルシフトを駆使しての走りが魅力である
スイフトスポーツは、ターボエンジンならではのパンチのある加速が自慢だ。軽量ボディと相まって、力強い加速を見せる。ターボは過給が早く、1速ギアでは油断するとホイールスピンを誘う。それほどパワーとトルクが気持ちよく湧き出るのだ。
3000回転から上では刺激的な加速フィールを味わえる。気持ちいいが、エンジン音は大きめだ。加速しても静粛性が群を抜くホンダeとは違う味わいになる。
ただし、6000回転でリミッターが作動して回転上昇を抑えるから高回転の伸びは期待できない。シンクロが強力な6速MT車は早めにシフトアップしたほうが実力を引き出せる。
ホンダeと同じ土俵で比較するなら電子制御6速ATになるだろう。6速ATもいい仕上がりだ。滑らかにギアがつながり、ワインディングロードやサーキットではパドルシフトを駆使しての走りが楽しい。
駆動方式が差をわける両車のハンドリング
操る楽しさを左右するハンドリングは、両車とも高いレベルにある。駆動方式は違うが、どちらも操る楽しさは格別だ。
ホンダeは、前後異サイズのミシュラン製スポーツタイヤや可変ステアリングギアレシオの採用と相まってヒラリとした身のこなしを見せる。
前方が見やすく、ドアミラーもないので視界はクリアだ。ワインディングロードでも遮られる部分が少ないからラインを読みやすい。また、ステアリングギアもクイックだ。気持ちよく向きが変わり、乗り心地も上質である。
重心が低く、リア駆動のホンダeは、視界の良さも相まって一体感のある走りを体感しやすい
バッテリーをフロアに敷き詰めたホンダeは重心が低く、足の動きもいいからコーナーではロールを意識させず、一体感のある走りを体感しやすい。リア駆動だし、モーターによるアクセルレスポンスも鋭いから、慣れないとリアが落ち着かないように感じる。
だが、ペダル操作に気を遣い、リアを安定させる運転を心がければ気持ちいい走りを楽しめるはずだ。ただし、積極的な走りだと発熱してクールダウンを指示されるEVの弱点も時として顔を覗かせる。
モンロー製のダンパーを採用したスイフトスポーツもリニアなハンドリングだ。切れ味鋭い操舵フィールを身につけ、ホットな走りでもロールを上手に抑え込んでいる。サスペンションの動きはしなやかだ。
タイトコーナーでもリアの追従性がよく、素直にクルマの向きが変わる。だからタイトコーナーでも狙ったラインに乗せやすいのだ。
結論! 操る楽しさはホンダe、総合力はスイフトスポーツ
どちらも操る楽しさに満ちているが、サーキットや雪道で速く、コントロールしやすいのはスイフトスポーツである。
ホンダeは、それなりにテクニックを必要とするが、操っている感は一歩上をいく。操る楽しさ、コントロールする楽しさを手軽に感じ取れるのがホンダeのいいところだ。街中ベストをうたっているが、電池の消耗を気にしなければ楽しい走りを引き出せる。
どのステージでも許容度が広く、6速MTの楽しさを充分に語れるのはスイフトスポーツだ。
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