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【失われた稀代の名車】ランボルギーニ・カウンタックLP500 精巧なレプリカ完成 V12やタイヤも再現

掲載 更新 5
【失われた稀代の名車】ランボルギーニ・カウンタックLP500 精巧なレプリカ完成 V12やタイヤも再現

製造方法から再現したワンオフ車

執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)

【画像】伝説のスーパーカー【カウンタックを写真でじっくり見る】 全129枚

翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ランボルギーニは、カウンタックLP500のジュネーブ・モーターショー公開から50周年を記念して、当時のコンセプトカーを忠実に再現した。

1971年に発表されたこのコンセプトカーは、ランボルギーニが伝説的なスーパーカーであるミウラに続いてどのようなモデルを世に送り出すのかを示すものだった。

ジュネーブ・モーターショーに登場したLP500は、3年の歳月をかけたカウンタックLP400の開発に貢献した後、クラッシュテストに使用され、廃棄された。

そのレプリカを一から製作したのが、ランボルギーニのヒストリック部門であるポロ・ストリコだ。当時の部品を使用し、コンセプトのユニークな構造と寸法の細部にまでこだわった。

ポロ・ストリコはオリジナルを忠実に再現するために、手作業でパネルを成型するなど、当時の製造方法を採用。また、最新のスキャンソフトウェアを使用して車両写真を分析し、プロポーションをコピーした。

構造やカラーリングなど細部までこだわる

ポロ・ストリコの責任者であるジュリアーノ・カサタロは、次のように述べている。

「資料の収集は非常に重要でした。あらゆるディテール、全体的な整合性、技術仕様には特に注意を払いました」

彼の率いるチームは、スケッチ、写真、ミーティングノートなどの豊富なアーカイブ資料と、当時の関係者の記憶を頼りに、LP500を現代に蘇らせた。

さらに、生産が開始された1974年の先進的な構造ではなく、LP500独自のチューブラーフレームを採用し、キャビンには同じイルミネーション付きのメーターを装備している。

V12エンジンも、スペアパーツやレストアパーツなどを組み合わせて製作され、正確に再現されている。

そして最も注目すべきは、タイヤメーカーのピレリと協力し、1971年仕様のチントゥラートCN12タイヤをワンオフで製作したことである。

ボディカラーは、LP500のイエローカラー「Giallo Fly Speciale」と完全に一致している。

製作に費やした時間は2万5000時間

ランボルギーニのデザイン部門の責任者であるミッチャ・ボルカートは、今回のレプリカのスタイリングを担当した。彼は、苦心のプロセスを語ってくれた。

「1971年にジュネーブでデビューしたLP500を製作するため、1:1スケールのスタイリングモデルが作られました。このモデルはLP500と同じく時を経て失われましたが、膨大な証拠写真が残されています。これと同じ考え方で、今回のプロジェクトに取り組みました」

「当時の出版物、ホモロゲーションシートの画像、ポロ・ストリコから回収された多くの資料を基に、最初の1:1スケールモデルを作成するために必要な数式を再構築することができました」

「最大の課題は、車体の正確な体積を作ることでした。そのために、膨大な情報源であるLP400(シャシー001)の3Dスキャンを行いました。納得のいくラインの最終モデルが完成するまでに、延べ2000時間の作業が必要でした。内装も同じようにして作りました」

合計2万5000時間の作業を経て完成したLP500は、今週末、イタリアの自動車イベント「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ」で一般公開される。

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みんなのコメント

5件
  • 最も美しいカウンタックがこのLP500プロトタイプ。熱対策を主な理由としてLP400では武骨な(それなりにかっこいいけど)airスクープ 、NACAダクトフロント造形、テールライト形状の変更と既存4リッターエンジン搭載でLP400が市販されたがオリジナルのクリーンさは今見ても美しい。ウルフ以来子供っぽいギミックで盛り立てられ
    それが逆に世間では受けて長寿モデルとなったのだが、フルッチオランボルギーニの好みはよりすっきりした姿だったように思う。カウンタック50年を記念してとはいえ失われたプロトタイプを時間をかけて再生するランボルギーニ社の情熱にも感謝したい。ついでと言っては何だけど失われたイオタの再生プログラムもお願いしたい。
  • 量産したら面白いのに
    普通に5000万で一千台は秒殺で売れるでしょう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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