皆さん、こんにちは!小野木里奈です。
本日は前回に引き続き、『バイクレース密着取材の裏側』第2弾をお届けします。『バイクのニュース』鈴鹿8耐取材チームは、編集部の先川さん、俳優・バイク女子として活躍する高梨はづきちゃん、そして私の3人。前回の記事で、取材中は何が起こるかわからないということ、さらにスピード勝負の瞬間が何度もあることを記事にしました。それでは第2弾も、いってみましょう!
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8月5日に私たち取材チームは、鈴鹿サーキットに到着しました。到着してすぐ、人生初のピットウォークを体験。ピットウォークの30分後には、もう鈴鹿4耐の公式予選、そのあとは鈴鹿8耐の公式予選が始まります。
取材陣の控室でもあるプレスルームでは、私たち以外のメディアの方もテキパキと次の準備している様子です。コースやピットを撮影するカメラマンさんは、移動まで時間がかかるので、次の時間を把握し、逆算し行動しなければなりません。
取材パスはレベルごとに、移動できる範囲が限られているので、私はレース中にコース内やピット前には行けません。そのため、公式予選の様子は、プレスルームのモニターか、隣のベランダからコースを直接眺める、という方法でレースの状況を取材します。ルールを事前にある程度把握していても、モニターやタイムスケジュールだけでは、初心者である私が現状を常に一人で把握するのはとても難しい状況です。
まずは、鈴鹿8耐の予選中に身近にあるものの疑問から解決していこうと考えました。とりあえず、バイクレースに詳しい先川さんにタイミングモニターの見方を教わることにしました。以前の記事でも紹介しましたが、プレスルームにはそれぞれのテーブルごとに天井からモニターが吊るされています。
そのうちの1つは、テレビで見たことあるようなレースを映し出しているもので、選手の方が走行する瞬間やピット内のチームメンバーの表情やインタビューの様子が放送されています。その隣にある数字や英語だけで書かれている映像があり、これがタイミングモニターです。
一応、一般の方向けにもアプリで公開されているようですが、知識がない私は選手の名前やゼッケンの番号、順位くらいしか判断ができません。レース走行中にこのモニターの見方を知っているのと知らないとでは取材の間の状況把握の度合いが変わってくると思ったのです。
このタイミングモニターを簡単に説明すると、順位や名前、1周の走行タイムだけを表しているわけではありません。例えば、タイムがこの選手にとっての記録更新、チームだけでなくこの日の最高記録を色などで判断できます。また、1周だけでなく区間ごとにもタイムは測定されています。そのため、文字の説明がなくても色で選手が今この区間で記録を更新したということを認識することができます。
さらに、転倒があった場合も随時情報が更新されます。さらに、ライダーの命に別状はないという情報などまで更新されるのです。ただこれは英語表記なので、知らなかったら絶対気づかなかったと思います。これを教わってから、転倒の映像が出ると、私はすぐにタイミングモニターを確認し、ライダーの命に別状はないかチェックすることや、各チームが記録を更新すると表す文字の色が変化する状況を常に追っていました。
私が持っている取材パスは、移動距離がとても限られていますし、走行中もプレスルームかベランダからしか観戦できないのが残念と思っていましたが、タイミングモニターと走行映像を照らし合わせるだけでもリアルタイムで現場のことが把握しやすく、新しいスポーツ観戦の仕方を体験しているような感覚になります。
もちろん、単にモニターを観ているだけでは終わりません。私は、プレスルームで、自分が取材した音声メモをPCで文字起こしをしたり、加えて記録しておきたいことも忘れずにい箇条書きにして打ち込みます。
周りを見ても、媒体によってはリアルタイムで速報記事をアップしているライターの方や、最新の撮影データを即座にPCに移して、また現場へ走っていくカメラマンさんの姿も見えます。いつどこでどんなニュースや出来事が起こるかわからないので、とにかく現場を意識しながら取材陣は同時進行して色んな作業をこなしていきます。
そして、予選中は先川さんにパドックなどを案内していただきました。また今後の予定や誰にどんな取材をするのかを話し合ったりなどを事前に3人で考えていきます。
しかし、鈴鹿8耐の取材期間は8日の決勝日まで局地的な豪雨になったり、晴れたりなど色々とレースに大きな影響を与えました。ロードレースは外で行われるからこそ、天気に現場はとても振り回されます。
予選審査の内容が変わったり、少し涼しくなったことで路面の温度が例年よりも熱くなりすぎないため、鈴鹿8耐に向けて用意してきたマシンにも影響が出てきます。さらに、予選でも激しい転倒が多く、どこのどんなチームなのかを私たちは瞬間に確認しなければなりません。損傷度合いやライダーの状況も同様です。予選中に別の取材をしていると、奥からすごい歓声が聞こえると何が起こったのかも確認しなければなりません。
また、私たちは取材期間中、路面の温度を約1~2時間ごとに測定もしていました。私は、他事をしているとすぐに忘れてしまうので、タイマーを1時間ごとにセットし測定忘れを防止(笑)
でも測定している5分間に、現場で何かしらの大きいニュースがあると、タイミング失敗したなぁと反省したり…。そして、測定が終わると走ってプレスルームに戻っていきます。
ちなみに、服装は、上にメディア用のゼッケン(ビブス)を羽織るシンプルスタイル。暑さと日焼け対策で下着から羽織りものまでほぼユニクロのエアリズム。歩いたり走ったりするので、こういう取材の現場では快適さを意識しています。
他の取材の方を見ても冷却用のクーラーボックスや小型扇風機、大量の飲み物などやはり取材対策を工夫していました。そして、なんと編集部の先川さんは、マッサージグッズも持ってきていて、最初はカメラ機材の何かかなと思いきや筋膜を剥がすマッサージグッズだったのです。これには驚きました!
でもよく考えると、人によってはその場でずっとレースの様子を書き続ける方もいるので、間違いなく血行は悪くなるし、肩こりがひどくなってもおかしくないと思いました。なるほどなぁと納得!
さて、今日はこのへんで終わりたいと思います! レースの現場の様子をできるだけリアルに伝えたいからこそ、どの取材陣も現場で奮闘していました。それを観察していると、レース取材初心者の私でも現場での行動や持ち物など色々と参考になることばかりです。それでは、また次回お会いしましょう!
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