スタイリングはキャリーオーバー
ポルシェが2023年末の3代目モデルの発売に向けて準備を進めている新型パナメーラだが、今回そのプロトタイプが冬季テストしている様子をカメラが捉えた。
【画像】ポルシェ・パナメーラのプロトタイプ【現行モデルと写真で比較】 全81枚
ブラックの塗装が施されたこのプロトタイプは、ポルシェのバッジを付けていない。フロントエンドのデザインは現行モデルのパナメーラに似ており、リアには新しいライトとスポイラーが装備されている。
社内開発コード「972」と呼ばれる次期パナメーラは、6年前に登場した現行モデルの外観を承継しつつ、細部を進化させたデザインになっているようだ。一方、パワートレインはBMW 8シリーズ・グランクーペやメルセデス・ベンツCLSと競合すべく大幅な改良が施されている。
EV航続距離は大幅向上?
ポルシェ・タイカンが同社の電動化を牽引する中、パナメーラはガソリンエンジンの改良を受ける予定で、排気システムを改善し、来るべきユーロ7排ガス規制を満たすためにソフトウェア調整を実施する見込みだ。
48Vのマイルドハイブリッドを備えた2.9L V6ツインターボと4.0L V8エンジンの改良版とともに、次期カイエン(4代目)にも計画されている新開発のプラグインハイブリッド・システムを採用するようだ。
詳細はまだ不明だが、ガソリンエンジンと電気モーターに、大容量のバッテリーと高速充電を可能にする新開発ソフトウェアを組み合わせて搭載すると考えられる。公式には何も発表されていないが、総合出力は向上するだろう。
また、走行モード機能の見直しにより、EV航続距離は現行のEハイブリッドの50kmを「大幅に上回る」ことが期待される。
972型発売は2023年頃か
インテリアにどのような変更が加えられるかは、いまのところ不明だ。ただし、5G通信に対応したポルシェ・コミュニケーション・マネジメント・システムのさらなる発展型が搭載される見込みである。
今回目撃されたプロトタイプが、本当に3代目パナメーラなのか疑問視する声も聞こえてきそうだが、歴代モデルのライフサイクルを見ると、単なる現行モデルのフェイスリフトではなく、次期型であると考えていいだろう。
初代970パナメーラは2010年に登場し、その後2013年にフェイスリフトされた。2代目の971は2016年に登場し、2020年にフェイスリフトを受けた。いずれも、ポルシェはパナメーラのライフサイクルを6~7年とし、発売から3~4年後にフェイスリフトを実施したのである。
ポルシェがこの戦略を続けるとすれば、次期「972」パナメーラは2023年の第3四半期までに発表され、同年末に販売開始となる可能性が高い。
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