「45秒342」でマクラーレン「ソーラスGT」がグッドウッド最速！ 1万回転まわるV10エンジン搭載で「F1に近い感覚」とミカ・ハッキネンも太鼓判！

ミカ・ハッキネンが、グッドウッドでマクラーレン ソーラスGTを駆る

2024年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、元F1世界チャンピオンのミカ・ハッキネンがシングルシーターのマクラーレン「ソーラスGT」のステアリングを握り、有名なヒルクライムで劇的な走りを披露しました。ミカ・ハッキネンが再びF1を象徴するV10エンジンのソーラスGTをドライブしたことで、マクラーレンに新たな歴史が刻まれました。

マクラーレンに2度のワールドチャンピオンをもたらしたハッキネン

2度のF1世界チャンピオンに輝いたフィンランド人ドライバーであるミカ・ハッキネンが、2024年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでマクラーレン「ソーラスGT」をドライブし、グッドウッドの丘を駆け上がった。

このソーラスGTは1998年にハッキネン自身がドライブしたマクラーレン「MP4/13」へのトリビュートとして製作され、昨年のフェスティバル・オブ・スピードでマクラーレンの主役を務めたモデルである。

ハッキネンは1998年と1999年にF1世界ドライバーズ選手権を制し、マクラーレンにとって伝説的なV10時代における3度目と4度目のドライバーズタイトルを獲得したドライバーである。また、1998年のチャンピオン獲得はマクラーレンの8度目のコンストラクターズチャンピオン獲得にも貢献した。チームメイトのデビッド・クルサードとともに9勝を挙げ、チームのタイトル獲得に貢献した。

レースを思い起こさせる真のシングルシーター

今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、F1界のレジェンドがドライブしたマクラーレン ソーラスGTは、25台生産されたカスタマーカーのうちの1台である。マクラーレン・フォーミュラ1およびミカ・ハッキネンの熱狂的なファンであることを自認するオーナーは、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ（MSO）に、有名なフィンランド人レーサーとMP4/13へのトリビュートとして、このモデルのハンドペイントを依頼した。

MSOのクラフツマンシップが発揮されたカラーリングは、1998年当時のF1マシンの色合いではなく、現在のMP4/13シャシーに忠実な、巧みにブレンドされたカラーで構成されている。このカラーリングは、1998年シーズンのMP4/13マシンにペイントを施したMSOペイントチームのメンバーによって施された。

「ソーラスGTのドライビングは、マクラーレンでのレース経験を思い起こさせるものだ。真のシングルシーターで、驚異的なV10パワーとサウンドを備えている」

とドライブをしたミカ・ハッキネンは語る。

2度目のグッドウッド最速マシン

2022年8月に発表されたソーラスGTは、マクラーレンがバーチャルの世界で表現してきた究極のシングルシートのサーキット専用ハイパーカーを現実のものにしたものだ。ビデオゲーム『グランツーリスモSPORT』のコンセプトカー「マクラーレン・アルティメット・ビジョン・グランツーリスモ」をベースに、25台のみが生産され、現在納車が進められている。

ソーラスGTの車重は1000kg未満で、自然吸気の5.2L V10エンジンを搭載し、10000rpmを超える回転数で840psを発揮する。風洞実験と数値流体力学（CFD）の両方によって最適化されたボディワークとフロアの驚異的なエアロダイナミクスは、1200kgを超えるダウンフォースを発生させることができる。超軽量エンジニアリング、パワー、そして驚異的な空力最適化の融合により、ソーラスGTはシングルシーターレース以外でのマクラーレンの中で最速のラップタイムを記録し、F1マシンを運転している感覚に近いドライビング体験を提供する。

そして、マクラーレンのファクトリードライバーであるマーヴィン・キルホファーが、日曜日のタイムドシュートアウト決勝で45秒342を記録し、ソーラスGTでヒルクライムの優勝を飾った。このセンセーショナルなパフォーマンスにより、マクラーレンは2021年に720S GT3Xが優勝して以来、3年ぶり2度目のグッドウッド最速マシンを手にしたことになる。

AMWノミカタ

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの主役はもちろんクルマだが、有名なドライバーが参加することでイベントが盛り上がる。

マクラーレンはミカ・ハッキネンがソーラスGTをヒルクライムでドライブしたが、日曜日にF1マシンパレードにはレッドブルチームのドライバーであるマーク・ウェバー、ダニエル・リカルド、デビッド・クルサード、マックス・フェルスタッペンなども参加した。製品を称えるだけでなく、人物を称え、過去の偉業を称え、歴史を称えることで自動車文化が形つくられてゆくのだろうと思う。グッドウッドが人気の高いイベントである要因はこういうところにあるのであろう。