車種別・最新情報 [2023.04.10 UP]
手軽なクルマ旅でニッポン再発見!おすすめスポット&特選中古車特集
Visual Model:MITSUBISHI DELICA MINI●デリカシリーズのどこにでも行けるという価値を、手軽に楽しめるのが、新型軽自動車「デリカ ミニ」。日常からアウトドアまで、行動範囲が広がる1台。
知らなかった日本をドライブで再発見!ディスカバリージャパン[クルマでしか行けない場所2023]
文と写真●ユニット・コンパス ※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
(掲載されている内容はグー 2022年4月発売号の内容です)
クルマを生活の道具だけに使っているのだとしたら、それはちょっともったいない。クルマだからこそ行ける場所がたくさんあって、そこには心を動かす体験が待っているからだ。知っているようで知らない、身近な日本を見つける旅に出かけよう!
移動する欲求を満たす「クルマ旅」の魅力
クルマを所有すれば、思い立ったときに出発できるし、公共交通機関ではアクセスしにくい場所も気軽に訪ねられる。行動範囲が広がれば、人生はもっと豊かになる。
ようやく行動の制限も解消され、今年は出かけたいと考えている人も多いはず。ならばクルマの出番。
食事の回数を重ねれば仲良くなるように、クルマで出かけると、そのクルマに愛着が湧いてくる。もちろん、いいところばかりではないかもしれないが、それを工夫でカバーするのも楽しいものだ。
新しい日常が始まり、行動様式や価値観も変わった。さあ新しい日本を探す旅に、今こそ出かけよう!
ドライブ以上旅行未満、それがマイクロツーリズムの発想[予算1万円以内で楽しむ]
まだ体験していない日本を訪ねる、クルマでしか行けない場所をめぐるというアイデアはおもしろそう。だけど、長い休みがないと疲れそうでハードルが高い……と思うはず。
そこで提案したいのが、マイクロツーリズムという考え方。その目指すところはまさしく「小さな旅」。でも、小さいからといって感動が小さいとは限らない。むしろ、手軽に挑戦できるから実現しやすく、同行者を誘いやすい。そしてコストも安くて済む。肩から力を抜いて、移動する楽しさ、喜びを味わおうという話なのだ。
では改めて、グー流マイクロツーリズムの定義を紹介しよう。
まずは予算。高速道路を含む有料道路代と燃料代合わせて1万円以内。次に距離。ここは若干アバウトに、片道100km程度としておく。
最後に時間。片道の移動時間は1時間半くらいまでとしたい。これはスムーズに移動できた場合が目安。
以上をもってマイクロツーリズムの条件とする。これであれば、時間ができた週末にふらりと出かけることもしやすくないだろうか。
出かけた先では、人気のキャンプを楽しんだり、場所や季節にあったアクティビティを楽しみたい。特別に目的を決めずに、自然やグルメを楽しむといったスローな内容もいいだろう。
さらに、マイクロツーリズムは基本的に日帰りで完結させたい。旅行とドライブの中間地点がイメージだ。そのメリットはいろいろあるが、とにかく負担を少なくするのがポイント。移動による疲労、金銭的疲労、費やす時間も短いほうが好ましい。
その代わりに、マイクロツーリズムであれば回数を重ねられる。今週はひとりで、来週は家族と、来月は友人たちと。場所やメンバーを気軽に入れ替えながら、移動欲求を満たし、人生をもっと楽しもう。
マイクロツーリズムを楽しむうえでのパワートレインの特徴
[プラグインハイブリッド]三菱 アウトランダーPHEV
充電ができるハイブリッド車で、電池が少なくなってもエンジンで発電しながら走行可能。外部給電機能を活用すれば、キャンプで家電製品も利用できる。中古車参考価格帯:440万円~630万円(全グレード)
[ハイブリッド]トヨタ カローラ スポーツ
ハイブリッド車の魅力は燃費のよさと車両本体のコストパフォーマンスの高さ。また、便利な外部給電機能を備えるモデルもあるため、購入時に確認しておきたい。中古車参考価格帯:160万円~290万円(全グレード)
[電気自動車]日産 リーフ
電気自動車の魅力はなんといっても静粛性の高さ。深夜や早朝に出発する際に気兼ねせずに済むし、現地でも車内でエアコンなどを気軽に使うことができる。中古車参考価格帯:160万円~370万円(全グレード)
[ディーゼル]マツダ CX-8
軽油は燃料代が安く、同じ車両であればガソリン車より燃費にも優れる。つまり、ロングドライブに向いている。一方で、車外の騒音や振動は気になるレベル。中古車参考価格帯:210万円~450万円(全グレード)
[ガソリン]ホンダ CR-V
高速走行においては、じつは優秀な燃費性能を誇るのがガソリン車。逆に苦手なのはストップ&ゴー。それを意識すると、無駄な燃料消費を抑えられる。中古車参考価格帯:250万円~390万円(全グレード)
マイクロツーリズムの魅力
旅行未満だからこその発見
1時間程度で行けるエリアというのは、観光にあまり出かけないもの。だからこそ、見落としていた地域の魅力的なスポットに会える。
日常の延長線上にある冒険
ある程度、きちんとした計画が求められる旅行に比べ、思いつきで出発できる気軽さは大きな魅力。飲み物と椅子があれば即席カフェに。
渋滞に巻き込まれにくい
移動距離が比較的身近いマイクロツーリズム。当然、高速道路の利用距離も短くて済むため、渋滞を避けやすい。そのため疲労も少ない。
隠れた映えスポットに出会える
気軽に出かけられる分、有名な観光地だけでなく、マニアックなエリアに挑戦できる。SNS映えするめずらしい写真を撮影することも可能だ。
[マイクロツーリズム オススメMAP]関東エリア4選&全国各地のオススメスポットを紹介
マイクロツーリズムを気軽に体験できるオススメスポットを紹介。クルマの特徴を生かせば旅がさらに充実したものになるのは間違いなし!
[埼玉県 長瀞×ガソリン]春夏秋冬で自然の美しさを堪能できる
都心から2時間弱という距離にある自然豊かな長瀞エリア。特に渓流が有名だが、それ以外にも豊かな自然が広がっており、四季それぞれに違った表情を見せる。秩父鉄道は蒸気機関車を走らせていて、運行日には多くのファンが訪れる。また、峠道も点在するため、純粋にドライビングを楽しむのにも向いている。
[神奈川県 箱根×EV(電気自動車)]EV普及を推進している町をEVで訪れる
人気の観光地である箱根は、じつはEVとの相性がいい。なぜならば、箱根町はEVを活用した「環境先進観光地 箱根」を目指す取り組みをしているから。箱根までアクセスする途中の高速道路のSAだけでなく、箱根町のなかにも急速充電器が比較的整備されており、EVで訪れやすい観光エリアになっている。上手に使いこなせば峠道だって楽しめる。特に下りは回生ブレーキの効果を実感できる。
[茨城県 鹿島×PHEV(プラグインハイブリッド)]海系アクティビティのバリエーションが豊富
単純な移動距離でいえば、今回紹介しているスポットのなかで最も遠いエリア。鹿島灘や北浦など、関東でも有数の自然が美しいエリアで、旅気分を満喫できる。また、犬吠埼は離島や山頂を除けば日本でいちばん早く日の出が見られる人気のスポット。また、多くの釣り人が訪れるエリアでもあり、マリンスポーツや海のアクティビティも楽しめる。これから夏にかけて、どんどんその魅力を増していく場所だろう。
[千葉県 房総×ハイブリッド]ダイナミックな景色の変化を楽しめるエリア
三方を海に囲まれている房総半島は、海岸線そのものがドライブルートといっていいほど走りやすく、景色が楽しめるエリア。一方で内陸部は丘陵地域や山も散在するため、景勝地もたくさんある。港町が多く、海の幸を楽しめるほか、キャンプ場や温泉施設も各地にあるため、いろいろな楽しみ方ができる。注意したいのが、東京・神奈川と千葉を結ぶアクアラインの交通渋滞。タイミングによっては非常に混雑することを忘れずに。
日本各地のマイクロツーリズム
[北海道エリア]157年の歴史を誇る定山渓
札幌から約1時間の距離にある温泉地。自然公園でのキャンプやカヌーなどのアクティビティが人気。ワイナリーも存在する。DATA:https://jozankei.jp
[東北エリア]260余りの島々が点在する公園
「三陸復興国立公園」は、東日本屈指の海岸公園。震災からの復興に貢献するべく創立された。野生動物の観察も楽しめる。DATA:https://www.pref.miyagi.jp
[東海エリア]ほっとできる豊かで優しい自然
蒲郡は三河湾に面した景勝地で、エリアには4つの温泉郷も存在。夏は海岸で、春や秋は海系のアクティビティが楽しめる。DATA:https://www.gamagori.jp
[関西エリア]海の幸と絶景を味わえる島
神戸から明石海峡大橋でアクセスできる淡路島は、「兵庫のハワイ」の異名を持つ自然に溢れた島。キャンプや海水浴も人気。DATA:https://www.awajishima-kanko.jp
[九州エリア]阿蘇の雄大な自然を体験
阿蘇山やくじゅう連山の雄大な景色を満喫できる国立公園。キャンプやドローン体験、トレッキングなど体験も豊富に用意。DATA:https://www.env.go.jp/park/aso/
最新の人気SUVでマイクロツーリズムを実践。房総半島をめぐる海と花の道。房総半島ぐるり、気分は南国!
マイクロツーリズムが楽しいと主張するならば、まずはそのお手本を見せなければ。というわけで、先のオススメMAPでも紹介したコースのひとつを実際に旅してみた。海に囲まれた、温暖で景色や植生が南国に近い房総半島の魅力を紹介しよう。
房総半島をぐるり周遊するマイクロツーリズム
マイクロツーリズム実践編ということで訪れることにしたのは、千葉の房総半島。気候が温暖で、関東近県でありながら、南国気分を味わえるスポットが数多く、春から夏にかけては特にオススメできるエリアだからだ。ドライブコースとしても、海辺を走る道が多く、沿道を花が彩る「房総フラワーライン」は、ドライブを楽しく演出してくれる。
ルートはマイクロツーリズムの定義に則って、片道約100km、走行時間は1時間から2時間弱という想定で選定した。都心からスタートしてアクアラインを通り、内房から房総半島を周遊して外房の勝浦から 有料道路に乗り都心に戻るというもの。有料道路と一般道の塩梅がよく、一般道もほどよく流れるため、距離の割には時間がかからないため、途中でアクティビティを楽しむ余裕があるだろうという想定だ。
相棒に選んだのは日産の新型エクストレイル。昼頃にスタートして、高速道路で千葉へと向かう。最新世代のe-POWERが軽やかにクルマを加速させ、そのときの車内は従来型と比べて格段に静か。インテリアの上質感と相まっていいクルマに乗っているなという印象だ。アクアラインに入ってからは、プロパイロット2.0により半自動運転。
房総半島を高速を使って縦断し、富浦ICで一般道へ。途中「道の駅 保田小学校」で腹ごなし。房総フラワーラインを伝って半島の南にある「RECAMP館山」を目指す。内房の波は優しく、早春の日差しを浴びて輝く草木が目に心地いい。
今回のディスカバリーカー[日産 エクストレイル]
進化したe-POWERを採用する人気SUV。AWDモデルの「e-4ORCE」は、季節を問わず爽快な走りを実現。
日産 エクストレイルの新車情報を見る
道の駅として生まれ変わった「道の駅 保田小学校」
小学校の校舎を転用した施設で、懐かしさとフォトジェニックな景色が広がる。ETC2.0なら有料道路から無料で立ち寄れるのもうれしい。
カップルで訪れたい「洲埼灯台」
大正8年から東京湾の安全を守ってきた灯台。恋人の聖地としても人気。周辺の道路には菜の花やマーガレットが咲き乱れて美しい。
南国気分が味わえる「RECAMP館山」
運営会社のRecampは日本各地で都市公園や遊休地をキャンプ場として活用している。「RECAMP館山」は、南国のリゾート施設のような雰囲気が魅力的。
46kmにもおよぶ海岸線道路「房総フラワーライン」
春には菜の花、夏にはマリーゴールドと季節の花々が沿道を彩る「房総フラワーライン」。全長46kmの長い道だが、伊戸ー相浜間は「日本の道100選」にも選定された。
小さな旅だからこそ、見つかるもの
小さな旅だからこそ感じる心地のいい刺激
旅のおもしろさは、合理主義とは離れたところにあると思う。
公共交通機関は時間が読めるし、大きな荷物がなければラクかもしれない。でも、クルマの旅には、ちょっと立ち寄りたい景色、おもしろそうなお店と出会ったときに、寄り道できる自由度がある。今回の房総半島ツーリングが、まさにそうだった。
地図を見て、わざわざ岬に向かってみると灯台と出会ったり、地元の人しか知らないような美味しそうなお店を発見する。綺麗な景色があったらクルマを停めて歩いてみる。そんななんでもないことが、凝り固まっていた身体と心をじっくりとほぐしてくれるのだ。
房総半島の海は美しい。内房の海は優しい、外房の海は力強い。同じ海岸でも、場所が変われば景色も雰囲気も居心地も変わる。あれこれと準備や下調べをするは必要ない。時間さえ許せばずっと居続けられる。そして、同乗者との中身のない会話が楽しい。マイクロツーリズムは移動時間があまり長くないので、会話を楽しむ余裕がある。旅はひとりでもいいけれど、同行してくれる誰かがいるならそれは幸せだ。
今回は内房からスタートしたが、逆まわりもよさそうだ。夕方には夕日に染まる海岸線も楽しめるだろう。それは次回のお楽しみに。また夏頃に訪れたい。リピート確定だ。
各所に点在する道の駅は休憩や買い物にも重宝
今回のマイクロツーリングで改めて感じたのが、道の駅のありがたさ。飲食ができ、トイレが用意されていてお土産まで買える。旅の途中、いろいろな道の駅に立ち寄らせてもらった。
波が高く、荒々しい外房の海
外洋に面している外房の海岸は年間を通じて波が高く、それゆえに美しい。マリンスポーツにも向いているし、眺めているだけで癒やされる。
自然、そして人間の暮らしを実感する
日常とは異なる環境やそこで暮らす人々の生活の匂いを感じるのも旅の醍醐味のひとつ。フォトジェニックな景色が広がる。
お土産にもいい「カモガワバウム」
工房に併設されたカフェで手作りのバウムクーヘンとコーヒーでもてなしてくれる「カモガワバウム」。地元の食材を使ったバウムクーヘンは「フワモチ」な食感が自慢。
水中が見られる「かつうら海中公園」
リアス海岸である勝浦は岩場が多く、多少な生態系を構成。「かつうら海中公園」では、その名のとおり水中が見られる海中展望台が見どころ。水上からは水平線も楽しめる。
季節でマイクロツーリズムの楽しみ方が変わる
手軽に楽しめるマイクロツーリズムだけに、一度訪れたエリアであっても季節を変えて何度でも楽しみたい。たとえば上に挙げた例のように、季節によってメインのアクティビティを設定するのもいいだろう。同行するメンバーの人数や趣味によってもバリエーションは無限大だ。
やっぱり旅はおもしろい!新しい発見で自分をアップデートしよう
大人になり、それなりに社会で経験を積むと何でも知っているような気持ちになってしまう。しかしそれは危険な兆候。停滞は現状維持ではなく、退化につながるからだ。旅を通じて新しい出会いや発見があることで、自分自身もアップデートされるはずだ。旅はリフレッシュでもあり、チャレンジするチャンスでもある。
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