Lotus Evija
ロータス エヴァイヤ
ロータス・エヴァイヤ、最新のプロトタイプ車両でヘセル・サーキットを走行! 開発は順調に進行中
市販スペックの最新プロトタイプでテストを敢行
ロータスは、次期型EVハイパースポーツ「エヴァイヤ」の開発を進めている。欧州各地のサーキットでダイナミックテストを実施しているが、このたび本拠地ヘセル・サーキットで最新のプロトタイプ車両を走らせた。
2019年12月6日のヘセル・サーキットにおけるダイナミックテストで、ドライバーを務めたのは同社車両開発部門トップであるギャバン・カーショウ。走行は最新の開発試験車両「プロトタイプ #2」で行われた。
ボディも足回りも内装もほぼ量産仕様
エヴァイヤは、すでにコンピューター上では膨大なシミュレーションを行っており、英国やイタリアでも複数回にわたるテスト走行を実施してきた。今回テストに供された「プロトタイプ #2」は、最も開発の進んだ車両の一台であり、市販スペックのサスペンションやEVパワートレーン、ブレーキ、カーボンファイバー製ボディを使っている。
内装もほぼ完成に近い状態となっており、量産仕様のシートや“スキー・スロープ・スタイル”と呼ぶフローティング構造のセンターコンソールも装備。アクティブ制御する可変エアロを稼働させるために油圧機構も搭載した。
まずは“素顔”のポテンシャルを評価する
「プロトタイプ #2」の試験走行を行ったギャバン・カーショウは語る。
「現状、車両は完全にピュアな状態にあります。つまり、スタビリティコントロールやトルクベクタリングといった電子制御の類は装着しておりません。これにより、シャシーが本来持っている基本的な能力を評価することができます。あくまでメカニカルな機構自体の性能を鍛え上げたうえで、電子制御系のアシスト機能を付加するわけです。こうすることで、車両を本当に理解することができます」
「空気力学的に正しい基本形、サスペンションの運動学的ジオメトリなど、車両のレスポンスを理解するためにまずは基礎を正しく構築する。それがロータスのやり方なのです」
大切なのはインプットとアウトプットのバランス
「エヴァイヤに乗っていると、とても心が安らぎます。大変に運転がしやすいのです。タイトコーナーにおけるスタビリティとアジリティの評価、そしてトルク配分やタイヤグリップの確認も行いました」
「ロータスは常に『インプット=アウトプット』と考えてきました。もしも何らかのアクションをすれば、何らかの反応が返ってくる。現在我々はそのバランスを調整している段階です。大変細かい部分の話なのですが、たとえばペダルの踏み込み量に対するレスポンスの累進性などを確認しています。エヴァイヤは膨大なトルクを有しますが、ドライバーは自分の右足でそれを欲した分だけのトルクが欲しいわけです」
コンピューターが導き出した結果と現実の答え合わせ
「ステアリングホイールの舵角についても評価をしています。たとえば30mph(約48km/h)と200mph(約321km/h)で、同じように素速く正確に車両が反応するかどうかを確認するのです」
「テスト走行を通じて、我々はエヴァイヤのあらゆる要素を見ることになります。クルマと繋がっているように感じられるかどうか、ドライビングポジションは適切か、主要なスイッチ類は最適な場所に配置されているか、視認性は良好か。つまり、数千時間をかけて導き出したコンピューター上のシミュレーション結果が、実車へ正しく反映されているかどうかを判断していくんですね」
最新、最先端、最前線でも「ロータスはロータス」
「他のモデルからの経験を取り込む作業も必要です。エキシージやエヴォーラ、それにロータスのGTレースカーなどから得た知見です。そうして、エヴァイヤへロータスのDNAを間違いなく注ぎ込んでいきます」
「どのロータスを開発するときでも、いまのこの段階がとても好きなんです。なぜなら車両の機械的な設計や物理が正しいか否かを証明できるから。そして、エンジニアと一緒に互いの知見を共有して、真のロータスたるキャラクターを与えていきます。このように、ひとつひとつステップを踏んでいく作業はロータスの全てのモデルで行なってきたことであり、エヴァイヤにおいてもなんら変わることがありません」
「私の30年超にわたるロータスのキャリアの中で、エヴァイヤは新しい章を開く一台と言えます。ええ、嬉しくてたまりませんよ。最先端のテクノロジーを搭載した新型車であり、最前線を行くモデルであり、しかもそれがロータスなのですから」
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