2022年9月にメルセデス・ベンツのBEVモデル「EQS」が発表されたが、早速そのEQS450+に試乗することができたのでお伝えしよう。
メルセデス・ベンツ「EQS」(ボディカラー:ノーティックブルー)クーペのようになだらかなリヤエンドも美しいこれは新しいSクラスなのか。王道のセダンという概念が覆りEQSは5ドアで登場した。ICE搭載モデルとは大きく異なるアプローチでデザインされているのがわかる。それはエンジンやトランスミッションというハードパーツをフロントボンネットに格納する必要がないため、デザインの制約が変化したからだ。
「電動ブランドへと生まれ変わります」ホンダが中国でe:N2 Conceptを初公開
しかしながら、曲面を使ったなだらかな面構成や継ぎ目の少ないシームレスなデザインは、メルセデスが進めるSensual Purity(官能的純粋)」というデザイン言語は共通している。クーペのようなシルエットにショートノーズになったボンネット。コンパクトカークラスと同等と思えるほど短いボンネットは、左右フェンダーまで回り込んだデザインだ。
EQSは専用のプラットフォームを採用し、Aピラーを前進させ、キャビンスペースを広く取ることが可能になった。そして3mを優に超えるホイールベースにより、フラッグシップに求められる要件に回答している。
2019年IAAフランクフルトモーターショー。電動化された新型Sクラスのコンセプトモデルダッシュボード全面がディスプレイ
インテリアも強烈なインパクトがあった。1枚の高精細パネルに覆われた3つのディスプレー群だ。運転席前にあるメーターディスプレイは12.3インチあり、2つの円形メーターを映し出すクラシカルなグラフィックに少しの安堵感がある。もちろん、グラフィックは6パターンあり、さまざまな情報表示方法は選択できるのは言うまでもないが、あまりの先進さに飲まれ、ノスタルジックなものを見て落ち着くという心境だ。
MBUXハイパースクリーンが未来空間を演出するそしてセンターディスプレイは黒が引き締まり高精細な映像が表示できる有機ELディスプレイを採用している。そのサイズはなんと17.7インチもあるのだ。さらに驚くのは助手席専用の3つ目のディスプレイも装備している。こちらも有機ELで12.3インチあり、この3つのディスプレイがダッシュボード全体を占め、一枚のガラスで覆ったワイドスクリーンになっているのだ。
このようにインテリア、エクステリアデザインは全てが新しく、新しい価値創造がなされていると感じる。ただ、操作系は基本的にはSクラスと同じなので、見た目に圧倒されつつも操作する段階では、それほど迷うことなく操作できる。
さて、シフトレバーはハンドルの右側の定位置にあるコラムレバーで「D」にシフトして動き出してみる。ボディサイズは全長5225mm、全幅1925mm、全高1520mmでホイールベースは3210mmと迫力あるサイズ。しかし後輪操舵(リア・アクスルステアリング)があるので、数値ほど大きさを感じないで走行できる。
回生ブレーキはパドルレバーで変更可能タイヤサイズは21インチパワートレインはリヤアクスルに駆動モーターを搭載する後輪駆動で、メルセデスでは電動パワートレインをeATSと呼んでいる。出力は333ps(245kW)/568Nm、航続距離は700kmもある。メルセデス・ベンツ日本によれば、国内で販売されるEV車では最長の航続距離のモデルということだ。ちなみに搭載するリチウムイオンバッテリーは108.8kWhで10年もしくは25万kmの性能(残容量70%)保証をしている
このリヤ駆動の大型サルーンのアクセルを踏み込むと、静かに動き出し滑る様に走る。多少路面の荒れた場所でも「道路が綺麗だ」と感じるほど滑らかに走行する。サスペンションはフロント4リンク式、リヤはマルチリンク式で、連続可変ダンピングシステムADS+とエアサスペンションをくみあわせたAIRMATICを標準装備。
そのサスペンションに支えられ動くEQSは、リビングルームごと移動しているかの如く、シームレスに音もなく滑り続けるのだ。助手席や後席に乗れば、「寛いでいるリビングから見える景色が動いている」感覚だ。こうしたNVH対策は徹底的に行なったというわけで、メルセデス自身が「これまでにない静粛性だ」と説明している。
パッケージオプションが装着されていた後部座席も極上だパノラミックスライディングルーフで開放感も抜群ハンドルを握り高速道路や一般道を走行してみると、大きなサルーンを操っている感覚はない。だから狭い道への侵入も躊躇なく入り込むことができたのだ。しかもDセグメントサイズだと「ちょっと嫌だな」と思うほどの路地でも切り返すことなく、入り込むことができ、搭載する後輪操舵の威力を実感する。
システムは最大4.5度操舵され、ステアリングと同位相、逆位相に切れ車速や操舵速度、操舵角、ブレーキ、アクセルなどと連動して稼働する仕組みだ。かつて後輪操舵は違和感の塊で、旋回時の旋回軸が車両の中心からズレてしまうことが、その原因だがこのリア・アクスルステアリングは全く違和感を感じることない。小回りが効く、コーナリングが安定する、直進がしっかりするといったメリットだけが感じられる先進機能だった。
EQS450+は人間の視覚、聴覚、触覚、嗅覚を通して、次世代のラグジュアリーを感じられるモデルと言えるのだ。クルマと人間が持つマルチモーダルなセンサーがリンクし、ICEでは到達できなかった新しい価値を持って登場したというわけ。さらにEQS 53 4MATICも導入されているので、機会があればお伝えしていきたい。
価格
EQS450+ 1578万円(税込)
(試乗車はオプションのリアコンフォートパッケージ、MBUXリアエンターテインメントシステムパッケージ、エクスクルーシブパッケージ、デジタルインテリアパッケージを装着)
諸元
The post 【メルセデス・ベンツ EQS 450+ 試乗記】BEVだからこそ到達したラグジュアリーサルーンの未来像 first appeared on オートプルーブ - Auto Prove.
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「娘友達を乗せたらベルト未着用で捕まりました。ママ達は笑うだけで謝りません。不快です」投稿に回答殺到!?「感じ悪い」「でも貴女は命を預かってる」大激論に…悪いのは誰なのか
日産「新型エルグランド」いつ登場!? 唯一無二の「ターボエンジン」も搭載か? 王道の「キング・オブ・ミニバン」“全面刷新”に期待高まる!
ミツオカの新型「M55」が808万5000円で申込受付開始! 2025年モデルは100台限定で6MTのみ…全国のミツオカ販売拠点へ急げ!
イイクルマが多すぎて選べねぇ! [日本車]って結局どれが完璧に近いん?
日産『エルグランド』、15年目の大変身へ! 燃費倍増も、BEV化はおあずけ?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?