■1.6リッターターボでもモーターのおかげで力強い走り
プジョー「508SW GTハイブリッド」は、1.6リッター直列4気筒ターボチャージャーと電気モーターを組み合わせたパワートレインを持ち、100V/200Vで充電できるプラグインハイブリッド車(PHEV)です。
2021年6月に日本に導入された最新モデルで、プジョーのラインナップの中ではフラッグシップモデルとなります。今回はこの5ドアステーションワゴンを3週間借りて2354km走行したインプレッションをお伝えします。
プジョー流のPHEVの考え方は、通常のHEV(ハイブリッド車)の二次バッテリーを大きくして外部充電できるようにしただけではなく、バッテリーに電気があるうちはどんどん電気で走るというプログラムになっています。
HEVは通常走行でもバッテリーに電気を貯めるようにしますが、プジョーはエンジンを回して(ガソリンを使って)まで電気を貯めようとはしません。
バッテリーに電気が満タン(8個のインジケーターが全部点灯)状態なら、深めにアクセルペダルを踏み込んでもエンジンがかかることなく、ほぼBEV(電気自動車)のように走ります。これは節約術に長けたフランス人らしい発想かもしれませんが、PHEVとしては納得できるプログラムです。
もちろん峠道の長い下り坂では、ブレーキによる回生によってバッテリーインジケーターが1個か2個点灯するほど充電できます。
回生は、Dレンジのままだと通常のエンジンブレーキ程度ですが、もう一度セレクターを後ろに引くとBレンジになり、回生が強くなります。もう一度引くとDレンジに戻ります。Dレンジではアクセルオフでもどんどん加速してしまうような下り坂でも、Bレンジでは減速していくほど強い回生ブレーキが働きます。
パノラミックサンルーフ付きの試乗車の車両重量は1850kgです。いくらターボチャージャー付きといっても、1.6リッターエンジンでは心細い気がしますが、最高出力180馬力/6000rpm、最大トルク300Nm/3000rpmを発揮、するのでラゲッジルームに荷物を満載しても元気よく走ります。
さらに電気モーターも力があります。最高出力110馬力/2500rpm、最大トルク320Nm/500-2500rpmと、モーターだけでも十分な力を発揮します。だからモーターだけの走行が可能なのです。
システムトータル出力は225馬力・360Nmとなります。アクセルペダルの踏み込みが深ければ、エンジンと電気モーターの両方で走ることができるので、パワートレインはかなりの余裕があります。
通常の街中走行では、エンジンがアイドリングストップ状態から信号が青に変わってスタートするときは、先に電気モーターで駆動が始まってからエンジンがかかるという順番になります。だから非常に滑らかに、振動やショックなくスタートすることができます。
ただし電気モーターで走行中にエンジンがかかるときには、そのタイミングによって若干の振動を伴うこともあります。
■プジョーらしいしなやかな足でハンドリングも良い
走行中にインストルメントパネルの表示方法を変えられますが、筆者はパワートレインの様子を図で表すモードが気に入って、ずっとそれに合わせていました。走行中にアクセルペダルの踏み方、ブレーキの踏み方でエンジン、モーター、バッテリー、回生状況が手に取るように判るからです。
エンジンの図形がオレンジ色のときにはエンジンがかかっている状態。青色の線がバッテリーから流れるように動き、タイヤを回しているときはモーター駆動状態。オレンジ色と青色が両方のときには、エンジンとモーター駆動が同時に使われている状態。そして緑色の線がバッテリーの方に流れているのは充電状態。この他にも、オレンジ色でエンジンがかかっていて、駆動と充電の両方をしているケースもあります。
バッテリーの8個のインジケーターが全部消えてもまだ電気は少し残っているようで、モーター駆動が使えます。
運転の仕方でバッテリー残量は大きく変化するので、無駄のない運転はどうやれば良いのかを考えながら走るのも楽しいです。
3週間で2354km走りましたが、そのトータルの燃費は15.1km/Lでした。市街地、高速道路、山路のワインディングロードもたくさん走りましたが、筆者の予想より良い燃費でした。
プラグインで充電するチャンスがあまりなく、2回くらいしか満充電できなかったので、もし外部充電が頻繁にできればトータルの燃費は飛躍的に伸びそうです。
カタログ燃費は15.5km/Lなので、今回はそれに近い値でした。
燃料タンクは43リッターしかありませんが、航続距離が足りないと感じるシーンはありませんでした。今回の実燃費をベースに計算すると、机上では43リッター×15.1km/L=649km、という計算から、給油まで600km以上は走ることができます。
乗り心地やハンドリングは、いつものプジョーのままでレベルの高い仕上がりです。
ストローク感がある乗り心地の良さは、路面状態が良くない田舎のワインディングロードでも快適に乗れます。
ニュートラル付近から正確に反応するハンドル応答性としなやかなサスペンションによって、ハンドリングの気持ち良さもあります。軽荷重でもフルロードでも両方いけることを今回発見しました。
508SW GTハイブリッドのネーミングの中に「GT」という名前が入っているのは、やはりグランドツーリング用につくられていることも確認できました。
Peugeot 508SW GT HYBRID
プジョー 508SW GTハイブリッド
・車両価格(消費税込):633万6000円
・全長:4790mm
・全幅:1860mm
・全高:1420mm
・ホイールベース:2800mm
・車両重量:1820kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1598cc
・駆動方式:FF
・変速機:8速AT
・エンジン最高出力:184ps/5800-6100rpm
・エンジン最大トルク:280Nm/3000-4000rpm
・モーター最高出力:110PS/2500rpm
・モーター最大トルク:320Nm/500-2500rpm
・バッテリー容量:11.8kWh
・EV走行可能距離(WLTCモード):56km
・WLTCモードハイブリッド燃費:15.5km/L
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みんなのコメント
電欠すると重いバッテリーと小さなタンク容量
のせいで意外に燃費が良くないし航続距離も
短い。
国産のHVの方がタンク容量も大きく燃費も
良いので結果的に航続距離が伸びては800k位
を楽に走る。