昨年まで”スクーデリア・アルファタウリ”として活動してきたF1チームは、今季から”ビザ・キャッシュアップ・RB”と名称を変更した。しかし”ビザ・キャッシュアップ”はスポンサーの名前であり、チームを表す時には省略するのが一般的だ。そのため日本では、単にRB(アールビー)と呼ぶことが多いのではないだろうか?
しかしローマ字2文字だけのチーム名では味気ないのも明らかで、人々はVCARB(ヴィーカーブ)と呼んだり、チーム会社名であるレーシングブルズと呼んだり……シーズン半分を終えても、完全に統一・収束したというわけではない。
■F1チームメイトバトル! 2024年のシーズン前半14戦を終えて見えてきたものとは?
では一体、我々はどうすればいいのか? 特に日本では、角田裕毅の所属チームだということもあり、他のチームよりも頻出する名称である。同チームのピーター・バイエルCEOに尋ねた。
「まず最初に、チームの名前を変えるのはいつでも難しいことだ」
そうバイエルCEOは語る。彼が率いるチームは、かつてミナルディという名前だった。しかしこれをレッドブルが買収したことで2006年からスクーデリア・トロロッソとなり、さらに2020年から4年間はレッドブル傘下のファッションブランドの名を冠しスクーデリア・アルファタウリとして活躍……今季からはビザ・キャッシュアップ・RBとなった。
「ミナルディを愛してくれた人もいれば、トロロッソを愛してくれた人もいた。だから、名前を変えるのは、いつも難しいということだ。でも結局のところ、今我々がよく耳にするのは、VCARBやビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズという名前だ。ひとつは略称で、もうひとつは正式名称だ」
「皆さんや、他のメディアがまだシャシー名(つまりRB)を使っていることは理解している。確かにそれが、チームを呼ぶ上でもっとも公平で伝統的な方法だと思う」
バイエルCEOが言うように、他のチームのことを呼ぶ時に、タイトルスポンサーの名前をつけて呼ぶことは稀である。たとえばレッドブルはレッドブルであり、”オラクル・レッドブル・レーシング”と呼ぶことはまずない。メルセデスもわざわざ”メルセデスAMG・ペトロナス”と表記することは稀だろう。そういう意味では、VCARBと表記するのは、特例とも言えそうだ。
バイエルCEOにそう尋ねると、それは理解しつつも、ぜひVCARBと呼んでほしいと語る。
「その理論はよく分かる。でも皆さんも他の多くの人たちと同じように、ファンの皆さんのようにVCARBと呼ぶことに追従してほしいと思う。これは効果があることだと思う。またドイツ語圏のメディアでは、レーシングブルズという会社名をよく使ってくれている。それには問題を感じていないんだがね」
「RBは、理解するのがとても難しいんだ。友人が、ニュージーランドでの記事を送ってくれた。その記事ではあるジャーナリストが、”ピーター・バイエル、レッドブルCEO”と書いていたんだ。私はこう思ったよ。『なんてことだ! オリバー(ミンツフラウ、レッドブル・レーシングCEO)に電話して、あなたの仕事を奪うつもりなんてないからと伝えなきゃ』とね」
「でもそれは、RBという呼び方が紛らわしいからなんだ。私は懇願するよ。『VCARBと呼ぶか、レーシングブルズと呼んで欲しい。RBは使わないで』とね。ファンの皆さんにとっては、最善の方法ではないと思う」
このチームの名前、皆さんはどう呼んでいる?
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みんなのコメント
面倒臭い事に成るって発想には
辿り着けなかったのでしょう。
後の祭りです。
だよね。