WorldRX世界ラリークロス選手権は4月27~29日、第2戦ポルトガルRXが行われ、吹雪のなか行われたファイナルでヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)が優勝を飾り開幕2連勝。2位にセバスチャン・ローブ(プジョー208WRX)、3位にペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)が続いた。
4月14~15日に行われた第1戦バルセロナRXでは、マティアス・エクストローム(アウディS1 EKS RXクアトロ)がトップチェッカーを受けるも、レース後に失格処分。ここで繰り上がり優勝を果たしたのがクリストファーソンだった。
世界ラリークロス第1戦:エクストロームが優勝も、ソルベルグへの「尊重を欠く行為」で失格
迎えた第2戦はセミファイナルへの出場者12名を決めるクオリファイ・ヒートこそ青空が広がるコンディションだったが、セミファイナルからは一転して気温が氷点下となり、雪が舞うなかで争われた。
2017年チャンピオンのクリストファーソンは、セミファイナル1の1コーナーでトップに浮上すると、そのままチェッカー。セカンドロウからファイナルに臨むこととなった。ポールポジションはローブのチームメイトでセミファイナル2を制したティミー・ハンセン(プジョー208WRX)が獲得している。
そのほか、ファイナルにはアンドレアス・バッケルド(アウディS1 EKS RXクアトロ)、ローブ、ソルベルグ、ゲラン・シシェリ(ルノー・メガーヌR.S.RXスーパーカー)が進出した。
開幕戦ではソルベルグをコース脇のタイヤバリアへ押しやったことが「尊重を欠く行為」とされ失格処分を受けたエクストロームはセミファイナル1で4位に終わり、ファイナル進出を逃している。
■ファイナルは季節外れの吹雪に
6周で争われるファイナルは、強い風がサーキットを襲い、吹雪のなかでスタート。好スタートを決めたクリストファーソンは右コーナーの1コーナー進入までにハンセンを交わして、トップに浮上する。
また後方スタートだったローブ、ソルベルグ、シシェリの3名は1コーナー先に設けられた大回りセクション“ジョーカーラップ”へ飛び込み、義務を消化。ここでソルベルグのライン取りがワイドになった隙を突いて、ローブが4番手にポジションを上げている。
トップに浮上したクリストファーソンは雪で視界がさえぎられ、滑りやすい路面コンディションのなか、2周目には1.2秒までリードを拡大。独走体制を構築する。
そのままペースを落とさなかったクリストファーソンは2番手と約5秒のギャップをつけたファイナルラップでジョーカーラップへ。今回のジョーカーラップでのロスタイムは3.9秒となっていたため、クリストファーソンはポジションを落とすことなくメインコースに復帰すると、そのままチェッカー。シーズン2連勝を飾った。
2位はオープニングラップでジョーカーへ飛び込み、ソルベルグを交わしたローブが獲得。3位にソルベルグが食い込み、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンが2台揃って表彰台を確保している。
開幕2連勝ながら、これが今季初のトップチェッカーとなったクリストファーソンは「アドレナリンが出続ける戦いだった」と述べている。
「セミファイナルとファイナルは信じられないようなレースだった。難しいコンディションで接触も多かったけど、フェアなバトルができたよ」
「今日のコンディションは普通とはほど遠い状況だった。ファイナルでは好スタートを決めて、それ以降は簡単なレースだったよ。雪が降っていたことを除けばね。もしかしたら(2月にスポット参戦したWRC第2戦)ラリー・スウェーデンでの経験が生きたかもしれない」
ポイントランキングでは2017年チャンピオンのクリストファーソンが53点で単独首位。44点の2位にバッケルド、43点でソルベルグと続いている。
WorldRX第3戦は5月12~13日、ベルギーで行われる。
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