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耐久カップ緒戦はブロック・フィーニー&ジェイミー・ウインカップ組が制覇/RSC第9戦サンダウン500

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耐久カップ緒戦はブロック・フィーニー&ジェイミー・ウインカップ組が制覇/RSC第9戦サンダウン500

 シリーズ最大の祭典『レプコ・バサースト1000』の前哨戦にも位置付けられる、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ第9戦『ペンライトオイル・サンダウン500』が9月15~17日に開催され、最強の“チームマネージャー”でもある元7冠王者ジェイミー・ウインカップとペアを組んだブロック・フィーニー(トリプルエイト・レースエンジニアリング/シボレー・カマロZL1)組が、2023年のエンデューロ・カップ緒戦を制した。

 例年シーズン終盤戦に組み込まれるカップ制の耐久レースは、レギュラードライバーに対しペア登録のコドライバーを迎え入れ、マシンをシェアしての勝負が繰り広げられる。その獲得ポイントはシリーズランキングにも当然有効で、チャンピオンシップを考えても重要なイベントになる。

豪州“3冠”王者SVGがついにNASCARへ。トラックハウスと契約成立で3大シリーズまたぎのフル参戦

 今回も地元オセアニア地域のベテランや若手有望株が数多く登録されたが、インターナショナルなシーンで活躍を演じるドライバーも参戦。とくにポルシェ・ファクトリー契約ドライバーからは、先日日本で開催されたWEC世界耐久選手権第6戦『富士6時間耐久レース』で6号車ポルシェ963をドライブし、首位快走も演じたケビン・エストーレ(マット・ペイン組/ペンライト・レーシング/フォード・マスタング)や、同じくポルシェ契約配下でシリーズ経験者でもあるシモーナ・デ・シルベストロ(カイ・アレン組/ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)らが姿を見せ、シルベストロは次戦マウントパノラマよりワイルドカード参戦するなど豪華なラインアップとなった。

 その初日金曜プラクティスから主導権を握ったのは、今季のシリーズを牽引してきたコカ・コーラ・バイ・エレバスことエレバス・モータースポーツの2台と、シリーズ3冠を誇る王者“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン所属の名門トリプルエイト・レースエンジニアリングことレッドブル・アンポル・レーシング陣営となり、最初と最後のプラクティスはフィーニーが最速を記録し、88号車シボレー・カマロZL1の仕上がりの良さを感じさせる。

 しかし予選に入ると一転。ポールポジション争いはエレバス陣営の独壇場となり、計時予選では来季NASCAR移籍の決まったSVGが19番手に沈むなか、ブロディ・コステッキ(デイビッド・ラッセル組/シボレー・カマロZL1)がトップタイムをマークする。

 さらにシュートアウトでは僚友ウィル・ブラウン(ジャック・パーキンス組/シボレー・カマロZL1)が反撃し最前列を奪取。チームにとってはブラウンが誕生した1988年以来、約25年ぶりのポール獲得となりフロントロウを占拠する展開とした。

■7冠ウインカップが愛弟子の成長に賛辞

 迎えた耐久決勝は2度のセーフティカー(SC)が出動する荒れ気味の展開となり、序盤のターン9ではガース・タンダー(デビッド・レイノルズ組/ペンライト・レーシング/フォード・マスタング)がドライブするGen3マスタングの左後輪が「何の予兆も、前触れもなく」脱落。

 タンダー自身も高速でコースオフしてグラベルにストップし、外れたホイールがジェームス・モファット(キャメロン・ウォーターズ組/ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)のリヤウイングに衝突し、修復作業を余儀なくされるなど、ここで最初のSCが導入される。

 26周目の再開以降は、パーキンスやマイケル・カルーソ(マーク・ウインターボトム組/チーム18/シボレー・カマロZL1)らを逆転したウインカップが首位に立ち、強力なリードを構築してフィーニーに引き継ぐ。

 しかし残り20周でステアリング故障を抱えたクルマがグラベルに止まり、ここで2度目のSC宣言に。これで首位のフィーニーは快適なリードを失い、ラスト18周の勝負でコステッキの猛攻にさらされる。

 その背後3番手には同じくエレバスのブラウン、そしてさすがの地力で後方から這い上がって来たSVGの97号車が続き、両陣営の直接対決構図が完成。ここで脱落を喫したのは先頭のフィーニーではなく3番手にいたブラウンの方で、残りわずか4周のところでミスを犯し「ほんのわずかなシフトダウンの操作が、大きな代償に繋がった……」とSVGに3位表彰台を明け渡すことに。

 これで158周中122周をリードした88号車がトップチェッカーを受け、導入初年度となるGen3時代最初の耐久戦を制覇してみせた。

「今日は最高だ。この感情を他に説明する方法はないね! 勝てたのはかなり特別だし、最後の状況は本当に厳しかった」と喜びを語ったフィーニー。

「決勝日だけじゃなく、週末を通してチームの全員が素晴らしい仕事をしてくれていたし、最高のステップに立つことができてとてもうれしいよ」

 そんなトップカテゴリー2年目の新鋭に対し、レギュラーシーズンからメンター役も務めるウインカップも「こうしてまたサンダウン500で優勝した気分は信じられないほどさ」と、愛弟子の成長に賛辞を贈った。

「僕はいつも、勝つときにはレギュラーだろうがコドライバーだろうが関係ないと言ってきたが、今もその気持ちは変わらない」と続けたセブン・タイムス・チャンピオン。

「ブロックが最後のスティントで果たした仕事を過小評価してはいけない。あれは背後の3台のクルマすべてが、彼の首根っこを掻き切ろうとするほど厳しいもので、まさに4つ巴の戦いだった。こういうビッグイベントで緊張を保つのは非常に難しいが、彼は素晴らしい仕事をしてくれたよ」

 前述のとおり、続くRSC第10戦もエンデューロ・カップの1戦となり、言わずと知れた“聖地”マウントパノラマでの祭典『レプコ・バサースト1000』が、恒例の10月5~8日に待ち受ける。

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