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縦置きVツインエンジンが生み出す鼓動感がタマリマセン! イタリアの老舗オートバイブランド、モトグッツィの「V7ストーン」

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縦置きVツインエンジンが生み出す鼓動感がタマリマセン! イタリアの老舗オートバイブランド、モトグッツィの「V7ストーン」

 ピアッジオグループの「モトグッツィ」は、イタリアの老舗オートバイブランド。空冷縦置き90度のVツインエンジンとシャフトドライブが代名詞になっています。

 そのルーツとなるモデルが1965年に発表されたV7。なんと50年以上も前なのです。後継モデルとして1976年にル・マンシリーズが登場し、一度はその名がラインナップから姿を消していましたが、2008年にV7の名が復活!

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 クラシカルなネイキッドスタイルに伝統的なパワーユニットを搭載しつつも、現代的なエッセンスが散りばめられています。

 現在、スタンダードモデルの「V7ストーン」、上級モデルの「V7スペシャル」、特別仕様車の「V7ストーンスペシャルエディション」を展開。今回はスタンダードモデルの「V7ストーン」をご紹介します!

 数あるイタリアンバイクの中でも唯一無二の個性を放つユニークなブランドなので、興味津々だったのです。実際、どんな乗り味なのでしょうか?

 いかにもバイクらしいシンプルなネイキッドスタイル。鮮やかなメタリックイエローのカラーリングがイタリアらしく感じます(偏見ですが…)。質感はマットでオシャレ! 大人っぽい印象です。

 ちなみにカラーリングはロベンテレッド、ルビードブラック、アルミニウムグレーの4バリエーション。エンジンやマフラーはブラックに統一されていて、シブくてカッコいい!

 実物を前にするとやはりエンジンの存在感が大きい。左右に張り出したV型のエンジンの機械感がタマリマセン。

 特に気に入ったのがエグりの入ったダブルシート! 昔風にいうならアンコ抜きスタイル(笑)。ほどよくシェイプされているので、足つき性がよくなっています。

 ライダー側の座面はアルカンターラという人工スエード、パッセンジャーの座面はタックロール加工。白のステッチが施されていて高級感があります。

 ヘッドライトはフルLEDシステムで、デイライトはモトグッツィのイーグルがイメージ。丸型のデジタル式メーターにもイーグルのモチーフが施されています。クラシカルだけど、現代的で、デザインにもコダワリが反映しています。

 ちなみに今回の試乗車にはフロントにオプションのウィンドスクリーンが装備されています。サイドから見るとカウルのようでスポーティ! カフェレーサーとツアラーのいいとこ取りな感じもいいですよね! 期待度が高まります。

 実際にまたがってみると、身長158cmの私で足の親指がしっかり接地。エンジンの横幅はありますが、シートがシェイプされているので足を下ろしやすく感じます。

 足元を見ると、やはりエンジンの存在感は目立ちます。機械の上にまたがってる感じ。バイクを運転する…というというより、機械を操縦するというようなイメージです。

 まずは、イグニッションキーをオンにしてデジタルメーターが起動するのをチェック。セルスターターを押すと、「ドゥルン!」と地響きするような音と振動を発しながらエンジンが始動しました。

 アイドリング時には、エンジンが生き物のように横揺れし、マフラーが太くて低い排気音を奏でます。嫌な振動はなくて心地よい鼓動感で、その味わいの深さにうっとりしちゃいます。

 アクセルを吹かすと「ドルン!」という唸り声とともに車体が右に傾きます。これはシャフトドライブの縦置きエンジンのクセ。停車時にアクセルを空吹かしすると右に車体が傾くのです。

 結構な振動とともに右に傾くので、知らない人はビックリしてしまうかもしれませんが、体感したことがある人は、そうそう、コレコレ!…とニンマリ笑みがこぼれちゃいます。ここは好みが別れるところかも。私はこのクセが大好物なのです。

 それから、シフトをローに入れてアクセルを開けると、スムーズかつトルクフルにスタート。クラッチは軽く、シフトも入りやすくて、滑らかな走り出しです。

 ガバっとアクセルを開けると、レスポンスよくドコドコと力強く加速します。鼓動感も相まって爽快です。

 フットコントロールはミッドで、ハンドルは前傾になり過ぎず、肘にゆとりがあるよい高さ。運動性を確保しつつも疲れずに走行できるライディングポジションです。

 ハンドリングは素直でサスペンションは快適。心地よいエンジンフィールを楽しみながらゆったり走れます。

 一方、フロントブレーキはイタリア製のブレンボの4ピストンを採用。シングルディスクですが信頼性が高く、しっかりした制動性を発揮します。

 安全性にも配慮していて、ABSシステムとオンオフと2段階の感度調整可能なトラクションコントロールシステムを標準装備。急制動時のブレーキロックや加速時のリアホイールのスピンなどを制御してくれます。

 個性的なルックスのせいか、スポーティー過ぎて扱いにくいのではないかと思ったら、意外と穏やかで扱いやすい操作性です。汎用性があってスポーティーな走りと快適なクルージングの両方を楽しめちゃうのです。

 今回の試乗では高速道路を走れなかったのですが、縦置きクランクは高速になるとジャイロ効果によって直進安定性がよくなると言われているので、ツーリングバイクにいいかも! この子と遠くまで走りに行きたい!!

 個性的なクセが強めのバイクなので、好き嫌いが別れるところかもしれませんが、ハマる人にはこの味わいがヤミツキになってしまうかも!

 もっと乗りたい、もっと乗っていたい…と思わせてくれる魅力的なバイクでした。

■MOTO GUZZI V7 STONE全長 × 全高:2165 × 1100 mm軸距:1450 mmシート高:780 mm車両重量:218 kg(乾燥重量198kg)エンジンタイプ:空冷4ストロークOHV2バルブ90度V型2気筒総排気量:853 cc内径×行程:84 × 77 mm最高出力:48kW(65hp)/ 6800 rpm最大トルク:73Nm / 5000 rpm燃料タンク容量:21 Lタイヤ:前 100/90-18、後 150/70-17ブレーキ形式:前後 油圧式ディスク (ABS)

■メーカー希望小売価格:134万2000円(税込)

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みんなのコメント

8件
  • かつてのホンダGL400、500も縦置きVツインだった。
  • 一癖あるバイクが好きな人にはお勧めします。
    国産より乗ってて楽しいです。

    維持管理にとにかくお金かけたくない人
    ほったらかしで乗りたい人
    国産並みの精度求める人

    このような人は、BMWも含めて外車向いてないです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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