現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > フェルスタッペンが今季18勝目。ルクレールがミラクルオーバーテイクで2位【決勝レポート/F1第22戦】

ここから本文です

フェルスタッペンが今季18勝目。ルクレールがミラクルオーバーテイクで2位【決勝レポート/F1第22戦】

掲載
フェルスタッペンが今季18勝目。ルクレールがミラクルオーバーテイクで2位【決勝レポート/F1第22戦】

 現地時間11月18日、2023年F1第22戦ラスベガスGPの決勝レースが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季18勝目、F1キャリア通算53勝目を飾った。2位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にセルジオ・ペレス(レッドブル)が続いた。アルファタウリの角田裕毅は18位完走扱いとなった。

 アメリカ・ラスベガスの市街地に特設されたラスベガス・ストリップ・サーキットにて初開催を迎えたラスベガスGP。今大会のドライタイヤのコンパウンドはC3タイヤがハード(白)、C4タイヤがミディアム(黄)、C5タイヤがソフト(赤)と、クローズドコースに比べ比較的バンピーな路面の市街地コースということもあり、最も柔らかいコンパウンドが割り当てられた。

【暫定結果】2023年F1第22戦ラスベガスGP決勝

 スタートタイヤは多くの車両がミディアムを選択する中、10番グリッドのルイス・ハミルトン(メルセデス)、17番グリッドの周冠宇(アルファロメオ)、18番グリッドのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)の3台はハードをチョイス。そして最後列19番グリッドのランス・ストロール(アストンマーティン)と20番グリッドの角田の2台はソフトタイヤを選択した。

 気温度19度、路面温度20度、湿度42パーセントというコンディションのなか、現地時間18日22時(日本時間19日15時)開始のフォーメーションラップを経て、50周の決勝レースはスタートを迎えた。

 ターン1でイン側スタートのフェルスタッペンがルクレールに並ぶと、2台ともにコースオフしつつもフェルスタッペンがホールショットを奪うことに成功する。その後方ではフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が単独スピンを喫し、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)と接触。そんな中、最後尾スタートの角田は抜群のポジション取りもあり、12番手までジャンプアップを見せる。レースは2周目にバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入され、ボッタスに追突したセルジオ・ペレス(レッドブル)、そしてアロンソの2台がフロントウイングを交換し、角田が11番手に浮上する。

 VSCは3周目に解除されたが、その直後のターン12でランド・ノリス(マクラーレン)がクラッシュし、セーフティカー(SC)導入となる。このSC中にソフトタイヤスタートで9番手までポジションを上げていたストロール、12番手スタートのカルロス・サインツ(フェラーリ)がともにハードタイヤに交換したことで、角田は10番手に浮上する。

 レースは7周目に再開された。フェルスタッペン、ルクレール、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ローガン・サージェント(ウイリアムズ)とトップ6は変わらず。そんな中、角田は7周目のターン1でハードタイヤのピアストリにかわされ11番手にポジションを下げる。角田のソフトタイヤは限界を迎えたか、翌8周目のターン1でルイス・ハミルトン(メルセデス)にかわされ12番手に後退する。

 そんな中、スタートでルクレールを押し出したとして、フェルスタッペンに対し5秒のタイムペナルティが課されることに。するとフェルスタッペンはペースを上げ、ルクレールに対し9周目には2.4秒までギャップを広げる。ただ、ルクレールのペースは決して悪くはなく、10周目には1.8秒とギャップを縮める。一方、11周目に14番手までポジションを下げていた角田がたまらずピットインし、ミディアムタイヤで再浮上にかける。

 15周目、ミディアムタイヤの交換のタイミングも迎えるなか、ルクレールはフェルスタッペンのDRS圏内まで接近。勢いはフェラーリにあり、16周目にはテール・トゥ・ノーズの戦いに。フェルスタッペンはタイヤの限界をチームに無線で訴えるが、16周目のターン14でDRSも使ったルクレールが先行。フェルスタッペンはそのままピットに入り、ハードタイヤに交換。また、ここで5秒のタイムペナルティを消化した。

 その後方、16周目のターン14でハミルトンとピアストリが接触。2台はともにタイヤにダメージを受け、スローパンクチャーを抱えたままほぼ1周走ることとなったハミルトンは最後尾まで沈むことに。そのほか、ミディアム勢が続々とハードタイヤに交換する中、トップのルクレールは21周を過ぎてもミディアムタイヤのまま。そのまま1ストップの可能性も残す中、先にタイヤを変えたフェルスタッペンを上回ったまま22周目にピットイン。右フロントタイヤの交換でわずかにタイムロスも、序盤にハードへの交換を済ませたペレス、ストロールに続く3番手でコース復帰を果たした。この時点で4番手サインツ、5番手アロンソ、6番手ラッセル、7番手フェルスタッペンというオーダーだった。

 ただ、序盤にハードへ変えていたアロンソ、サインツらのタイヤは限界を迎えており、レースも折り返しを迎えた25周目にラッセルが4番手、フェルスタッペンが5番手に浮上する。そんななか、フェルスタッペンは続けてラッセル攻略にかかるが、ターン12への飛び込みで2台は接触。フェルスタッペンは右フロントウイングを破損するが3番手に浮上する。ただ、この接触で破片が散らばったこともあり、27周目に2度目のSC導入に。なお、この接触によりラッセルに5秒のタイムペナルティが課せられた。

 この2度目のSC中に各車続々とピットに入り、なかでもピットタイミングを先延ばしにしていた11番手スタートのペレスが好機を掴み、ルクレールに続く2番手に浮上する。3番手ガスリー、4番手に18番手スタートのピアストリ、5番手フェルスタッペン、6番手オコン、7番手に19番手スタートのストロールというオーダーとなり、レースは29周目に再開を迎えた。

 リスタート早々にピアストリがガスリーを攻略し3番手に浮上する。さらにフェルスタッペンも31周目にガスリーを攻略し4番手に浮上する。一方、2番手ペレスはリスタートから間も無くDRSを使えない周回も、トップのルクレールの1秒以内をキープ。31周目よりDRS使用可能となると、ルクレールとペレスはテール・トゥ・ノーズの戦いに。さらに3番手のピアストリはファステストラップを更新し、ペレスの1.2秒というところまで接近。

 そんななか、32周目のターン14でペレスがルクレールをパスし、ラップリーダーの座を掴む。さらに、その後方ではフェルスタッペンが33周目のターン14で易々とピアストリをかわし3番手に浮上する。そのまま、ペレスを先頭に上位3台が数珠繋ぎとなるなか、35周目のターン14でルクレールが再びトップに浮上する。残り周回数とタイヤマージンを考えつつ、上位勢の駆け引きは続く。

 36周目にはターン14でフェルスタッペンがペレスを攻略。その直前、フェルスタッペンは「ともに戦おう」とチームに無線を飛ばしていた。そうして迎えた37周目のターン14でDRSの後押しもありつつ、フェルスタッペンがトップに浮上する。

 トップに浮上したフェルスタッペンが43周目にはルクレールを3秒引き離すなか、43周目のターン12でルクレールが左フロントタイヤをロックさせてしまい、その間にペレスが2位に浮上。これでレッドブルがワンツーを形成する。なお、43周目にはそれまで4番手につけていたピアストリがピットイン。ミディアムタイヤに履き替え12番手でコースに復帰した。また、47周目のターン14立ち上がりでヒュルケンベルグが、そして49周目に角田がマシンを止めている。

 ファイナルラップを迎えた50周目、オーバーテイクポイントのターン14でルクレールが鋭い飛び込みを見せ、ペレスから2番手の座を取り戻しそのままチェッカー。フェルスタッペンが今季18勝目、F1キャリア通算53勝目を飾ったが、ポールシッターのルクレールがレッドブルのワンツーを阻止する2位に続き、3位にペレスとなった。4位オコン、5位ストロール、6位サインツ、7位ハミルトン、8位ラッセル、9位アロンソ、10位ピアストリまでがポイント獲得となった。角田はチェッカーを受けることは叶わずも、18位完走扱いとなっている。

 次戦、2023年F1第23戦アブダビGPは11月24~26日にアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで開催される。シーズン最終戦はどのようなレースとなるだろうか。

こんな記事も読まれています

ロータリーエンジンに光明はあるのか? マツダの次世代エンジン戦略を応援したい
ロータリーエンジンに光明はあるのか? マツダの次世代エンジン戦略を応援したい
ベストカーWeb
ドローン大手の「DJI」が「eMTB」に進出…新開発の電動バイクシステム、その実力は
ドローン大手の「DJI」が「eMTB」に進出…新開発の電動バイクシステム、その実力は
レスポンス
「えっ…!」ライバル同士ではない? 一緒にクルマを作り上げた「共同開発車」3選
「えっ…!」ライバル同士ではない? 一緒にクルマを作り上げた「共同開発車」3選
くるまのニュース
サインツJr.、メルセデスのドライバー候補に再浮上? 期待の若手アントネッリがF2苦戦でプラン変更の可能性
サインツJr.、メルセデスのドライバー候補に再浮上? 期待の若手アントネッリがF2苦戦でプラン変更の可能性
motorsport.com 日本版
東北有数の「超デカい新イオン」無料高速インター直結で開業へ 電車でも行ける?
東北有数の「超デカい新イオン」無料高速インター直結で開業へ 電車でも行ける?
乗りものニュース
まるで「GTOミニ」! 販売的には失敗気味だけど三菱「ミニカスキッパー」がいま見ると激熱軽だった!!
まるで「GTOミニ」! 販売的には失敗気味だけど三菱「ミニカスキッパー」がいま見ると激熱軽だった!!
WEB CARTOP
【MotoGP】クアルタラロ、来季プラマック・ヤマハのライダーにディ・ジャンアントニオをプッシュ「彼のようなライダーが必要」
【MotoGP】クアルタラロ、来季プラマック・ヤマハのライダーにディ・ジャンアントニオをプッシュ「彼のようなライダーが必要」
motorsport.com 日本版
日産の「”最上級”フェアレディZ」実車公開に反響多数!「さらにイケメン」「私も見たい」ド迫力進化の”4本出しマフラー”「フェアレディZ IMPUL」登場
日産の「”最上級”フェアレディZ」実車公開に反響多数!「さらにイケメン」「私も見たい」ド迫力進化の”4本出しマフラー”「フェアレディZ IMPUL」登場
くるまのニュース
アイサイト付き『GR86』『BRZ』に適合、ブリッツのカーボンインテークシステム&エアクリーナーがバリエ追加
アイサイト付き『GR86』『BRZ』に適合、ブリッツのカーボンインテークシステム&エアクリーナーがバリエ追加
レスポンス
F1メカ解説|マクラーレンやメルセデスに負けられない。レッドブル、F1イギリスGPにアップデート版フロアを投入……RB20からさらなるパフォーマンスを引き出す
F1メカ解説|マクラーレンやメルセデスに負けられない。レッドブル、F1イギリスGPにアップデート版フロアを投入……RB20からさらなるパフォーマンスを引き出す
motorsport.com 日本版
中部 北関東の“スーパー短絡路”完成はいつ? カギを握る「新山梨環状道路」いまどうなっているのか
中部 北関東の“スーパー短絡路”完成はいつ? カギを握る「新山梨環状道路」いまどうなっているのか
乗りものニュース
F1復帰は“このチームを助けるため”とブリアトーレ。2026年には「表彰台の話をしているだろう」と自信
F1復帰は“このチームを助けるため”とブリアトーレ。2026年には「表彰台の話をしているだろう」と自信
AUTOSPORT web
通行料金が最大50%戻ってくる!? ETCを使って高速道路を走るなら 必ず登録しておくべき“無料のサービス”とは
通行料金が最大50%戻ってくる!? ETCを使って高速道路を走るなら 必ず登録しておくべき“無料のサービス”とは
VAGUE
50ccの原付バイクが生産終了に!? 現行モデルは残っているのか?
50ccの原付バイクが生産終了に!? 現行モデルは残っているのか?
バイクのニュース
トヨタ「プリウス“SUV”!?」 24年内に2台発売!? トヨタとBYD共同開発のサメ顔「新型SUV」 中国市場の現状は?
トヨタ「プリウス“SUV”!?」 24年内に2台発売!? トヨタとBYD共同開発のサメ顔「新型SUV」 中国市場の現状は?
くるまのニュース
GASGAS、モトクロス4機種とエンデューロ4機種の2025年モデル発表
GASGAS、モトクロス4機種とエンデューロ4機種の2025年モデル発表
レスポンス
加速力は[GT-R超え]!! しかも激安! スマホメーカーが作った[シャオミ SU7]は圧巻のパフォーマンス
加速力は[GT-R超え]!! しかも激安! スマホメーカーが作った[シャオミ SU7]は圧巻のパフォーマンス
ベストカーWeb
【MIDLAND】インカムの「立体音響」を視聴すれば、Amazonギフトカードがもらえるかも!  
【MIDLAND】インカムの「立体音響」を視聴すれば、Amazonギフトカードがもらえるかも!  
モーサイ

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村