WorldRX世界ラリークロス選手権は9月1~2日、フランス・ロエアックで第8戦が行われ、ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)が最終ラップで逆転劇を演じ、シーズン7勝目を挙げた。
シリーズ8戦目の舞台となったロエアックは1周1.088kmのトラックでアスファルト路面とダート路面の比率は33%、66%だ。
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2017年のシリーズチャンピオンで第4戦から連勝中のクリストファーソンは予選ヒートにあたるQ3、Q4でトップタイムをマーク。セミファイナル1ではスタートで出遅れてマティアス・エクストローム(アウディS1 EKS RXクアトロ)の後塵を拝したものの、ファイナルの2列目グリッドを手にした。
セミファイナル2はアンドレアス・バッケルド(アウディS1 EKS RXクアトロ)が制し、エクストロームとともにアウディ勢がフロントロウを独占。2列目にはクリストファーソンとセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)、3列目にはペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)、ティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)がつけた。
迎えたファイナルのスタートでは、フロントロウのアウディ勢が好スタートを切り、ワン・ツー体制のまま1コーナーをクリア。3番手にクリストファーソン、3番手にハンセンと続いていく。
3列目スタートだったソルベルグは1周目に遠回りセクション“ジョーカーラップ”の通過義務を消化して、最後尾に後退。その翌周にはクリストファーソンがジョーカーラップを消化し、5番手でコースに復帰した。
ロエアックでのジョーカーラップ通過によるロスタイムは1.2秒。先頭を走るアウディの2台、3番手のハンセンは、ジョーカーラップを通過したローブを交わし4番手に浮上したクリストファーソンに対し充分なマージンを築くべく、ペースを上げていく。
そしてファイナルラップの6周目、トップのバッケルドは4番手クリストファーソンに1.304秒のマージンをもってジョーカーラップへ。僅差でポジションを守れる計算だったが、前が開けたクリストファーソンが猛プッシュ。
ジョーカーラップと本コースが合流するポイントで、バッケルドとクリストファーソンはほぼ横並び。しかし、その先の6コーナーは左コーナーで、クリストファーソンがイン側につけていたため逆転に成功。そのまま逃げ切ったクリストファーソンが連勝を記録を5に伸ばすとともに、2018年シーズン7勝目を飾った。
2位はバッケルド、3位はソルベルグが確保し、フォルクスワーゲン勢が1位、3位表彰台を手にしている。
■辛勝のクリストファーソン「クリーンに走れたのはQ4だけ。かなりタフな週末だった」
「かなりタフな週末だった。レース前はグリップレベルの高いロエアックではもっと前進できると思っていたからね。タイヤ戦略は問題なかったけど、セミファイナルのスタートでマティアス(エクストローム)に遅れを取ってしまった」とクリストファーソン。
「Q1ではリアム(ドーラン/ルノー・メガーヌRS RX)といいバトルができたけど、Q2ではエンジンストールがあった。クリーンに走れたのはQ4だけだったよ」
「ファイナルにはいいタイヤを残せていたし、ジョーカーラップのタイミングも完璧だった」
「ティミー(ハンセン)がいつジョーカーを通過するのかがポイントだった。アンドレアス(バッケルド)との優勝争いが僅差なのは分かっていたからね。ペター(ソルベルグ)と一緒に表彰台に上がれて本当にうれしい。懸命に作業してくれたチームに報いることができたよ」
ポイントランキングでは、首位クリストファーソンが224点でポジションをキープ。59点差の2位にはバッケルドが浮上し、ソルベルグが3位に後退した。バッケルドとソルベルグは5点差だ。
チームランキングでは2台を表彰台に送り込んだPSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンが384点でポジションキープ。2位のEKSアウディスポーツは62点差、3位のチーム・プジョー・トタルは75点差となっている。
2018年のWorldRX第9戦は9月15~16日にラトビアで開催される。
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