経済産業省の予測では今後もディーゼル車は増加する
フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、「パサート(Passat)」のディーゼルエンジン搭載車 、「パサート2.0ティーディーアイ(Passat 2.0 TDI)」シリーズの日本市場への導入を決定した。型式認証も正式取得し、来年初めから国内販売を開始する予定だ。(TDI:フォルクスワーゲンのターボディーゼルエンジンシリーズの総称)
【意外と知らない】燃費良好のディーゼル車がもつ5つのデメリット
今回導入される2リッターディーゼルターボエンジン「TDI」は、排ガス後処理システムやEGR(排気再循環)、酸化触媒、SCR(尿素式選択還元触媒)、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)の導入により、世界レベルでも厳しい日本のポスト新長期排ガス規制をクリアしている。
VWのディーゼルエンジンといえば、2015年のディーゼルゲートを思い出す人もいるだろう。これはソフトウェアによる操作で、排ガス測定試験の際、通常走行よりも少ないNOx排出となるようにエンジンを制御したという問題だ。
しかしその後の改善策を経て、品質保証を確認した上で今回の導入に至っている。その背景には、日本市場において、輸入クリーンディーゼル車が2017年8月時点で、全13ブランド・54モデルにまで膨らんでいること。さらに経済産業省が出した「自動車産業戦略2014」内で、2030年時点でクリーンディーゼル車は全体の5~10%を占める(2015年の実績は3.6%)という予測が出ていることなどがある。
つまりディーゼルエンジンは今後十数年、まだ日本市場で主流パワーユニットのひとつであるという可能性が大きいのだ。
さて、国内販売するフォルクスワーゲンのラインアップ中でも、中型車ながらもハイクラスに位置する「パサート(Passat)」は、セダンとステーションワゴンの2つのボディタイプをもち、ワンランク上の快適性や将来の自動運転の実現を意識した高度運転支援システムなど充実した装備が充実するモデルだ。そして今回のディーゼルエンジンも両車に設定される。
また、PHEV(プラグインハイブリット)搭載車もラインアップされており、まさに次世代モデルとしても相応しいシリーズである。
10月28日(土)より一般公開される第45回東京モーターショーには、ステーションワゴン「Passat Variant TDI (パサート ヴァリアント ティーディーアイ)」を参考出品する予定となっており、ぜひ実車を確認してほしい。
※写真は欧州仕様
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