現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 懐かしのTV番組『走れ! ケー100』を完全再現! ワンオフ製作の6輪の青い「機関車」は公道走行可能…半年で作り上げました【マイクロカー図鑑】

ここから本文です

懐かしのTV番組『走れ! ケー100』を完全再現! ワンオフ製作の6輪の青い「機関車」は公道走行可能…半年で作り上げました【マイクロカー図鑑】

掲載 23
懐かしのTV番組『走れ! ケー100』を完全再現! ワンオフ製作の6輪の青い「機関車」は公道走行可能…半年で作り上げました【マイクロカー図鑑】

少年時代に憧れた小さな青い機関車「ケー100」のレプリカを製作

古くから「三つ子の魂百まで」と言われるように、子どもの頃に体験した楽しい思い出や、その頃に培われた趣味趣向というものは、大人になってからも人生に影響を与え続けるものです。例えば毎週夢中になって見ていたテレビドラマ。そこで主人公の相棒として活躍していた劇中車のことが忘れられないというマニアも少なからず存在し、中にはその実車やレプリカを手に入れてしまう人もいるわけです。

完全自作「原付カー」で日本一周2万キロ! 北海道から沖縄まで一般道をホンダ「NSR50」の2スト50ccエンジンで完走【マイクロカー図鑑】

半世紀前に多くの子どもたちを魅了した『走れ! ケー100』

1973年から放送された子ども向けTVドラマ『走れ! ケー100(けーひゃく)』。これはスクラップとして解体される寸前だった小さな蒸気機関車・ケー100が主人公らによってレスキューされ、レストア。その際にケー100は公道走行可能な装輪車両に改造される。そのケー100に乗った主人公の青年が、かつてこのケー100を運転していた老機関士を探して全国を旅するというお話だ。

ある意味、『水戸黄門』や『木枯し紋次郎的』な諸国漫遊ものなわけだが、乗り物好きの少年を中心に当時はかなりの人気を博し、子ども向けのオモチャなどもリリースされるなど、大きな話題となった番組だった。

2024年9月29日に埼玉県の川島町役場駐車場で開催された「ALL JAPAN minicar MTG(オールジャパン・ミニカー・ミーティング)」。このイベントはその名のとおり原付四輪車が主役というユニークなもので、免許不要の特定小型原動機付自転車から普通免許が必要な一般原動機付自転車(ミニカー)、三輪のトゥクトゥクから乗車定員が2名となる超小型モビリティまで、初の開催にもかかわらず約100台ものミニカーがエントリー。それら個性的な参加車両の中でもひときわ異彩を放っていたのがこちら。

自作したオーナーはグラフィック・デザイナー

「ご覧のとおり、ケー100です。もちろん当時の撮影に使われた本物ではなく、自作のレプリカです」

と説明してくれたのは、オーナーの小田尚嗣(おだ なおつぐ)さん。氏の本職はグラフィック・デザイナーで、1988年式のシトロエン「2CV」のオーナーでもある。一見本物の劇中車にしか見えない全体のまとまりの良さと行き届いたディテール再現は、そのお仕事柄ゆえか。

そんな小田さん、御多分に洩れず少年時代に『走れ! ケー100』を見て育ち、1970年代の日本の路上を自由自在に走り回る小さな青い機関車に憧れた世代だ。長年「誰かケー100のレプリカを作ってくれないかなぁ」と思っていたが、ついに一念発起して自分の手でワンオフのケー100レプリカの製作に着手したのは2017年のこと。それから完成までは半年ほどだったというから、製作は結構なハイペースかと。

「ボディはアルミのフレームに発泡ポリエチレンボードをかぶせて作っています。ポリエチレンボードは軽くて加工もしやすいのですが、素材の色をそのままボディ色にしているので洗車ができないのが玉にキズです」

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

アメリカのマックス社製6輪ATVをベースに製作

『走れ! ケー100』ファンの間ではよく知られた話だそうだが、当時の劇中車のベースとなったのはビーホー・エンジニアリング(Beehoo Engineering)というカナダのメーカーが1960年代半ばにリリースし、北米を中心にヒットした「アンフィキャット」という6輪車。ABS樹脂製のボディをもつ水陸両用・総輪駆動の全地形対応車(ATV =all-terrain vehicle)である。

もともとは林業や狩猟、鉱山などでの使用が想定されていたが、やがてレクリエーショナル・ビークルとしても注目を集め、多くのフォロワーを生んでいる。余談ながら、このアンフィキャットはそのユニークな外観から、当時の子ども向けテレビ番組や映画などにも頻繁に登場している。

「このケー100レプリカは当時のアンフィキャット・ベースではなく、ほぼ同様の成り立ちのアメリカのマックス社製のモデルです」

ベースとなったノーマルのマックス製6輪車と同じくナンバーは緑色。排気量1.5L以下、全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.8m以下、最高速度時速15km/h以下の小型特殊自動車扱いとなり、農耕用小型トラクターなどと同様に公道走行も可能だ。

「公道も走れますが、イベントへの参加は積載車に積んでいくことが多いですね。埼玉在住なので地元を中心に関東エリアのイベントにはちょくちょく参加しています」

という小田さん。鮮やかな青いボディの小さな機関車は、当時のTVドラマを知らない子どもたちにも大人気とのこと。

「リクエストがあれば、販促やイベントでの展示・同乗走行・写真撮影会などにも応じますよ」

という小田さんのケー100レプリカの動向はSNSなどでもチェック可能なので、興味のある向きはぜひそちらもご覧あれ。

■「マイクロカー図鑑」過去の紹介モデルはこちら

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

首都高速で間一髪の衝突回避もホイールキャップが…エンジンのオーバーホールが決まった矢先にごめん、ゴブジ号【週刊チンクエチェントVol.49】
首都高速で間一髪の衝突回避もホイールキャップが…エンジンのオーバーホールが決まった矢先にごめん、ゴブジ号【週刊チンクエチェントVol.49】
Auto Messe Web
街道レーサーテイストも加えてホシノインパル「ニチラ シルビア」を再現! プロのプラモデラーが製作した日本一速い男が駆ったマシンの作り込みとは?
街道レーサーテイストも加えてホシノインパル「ニチラ シルビア」を再現! プロのプラモデラーが製作した日本一速い男が駆ったマシンの作り込みとは?
Auto Messe Web
「365GTB/4デイトナ」の出没情報を聞いて張り込み! フェラーリへの憧れは遅効性で人生を変えてしまいました【極私的スーパーカーブーム】
「365GTB/4デイトナ」の出没情報を聞いて張り込み! フェラーリへの憧れは遅効性で人生を変えてしまいました【極私的スーパーカーブーム】
Auto Messe Web
『サーキットの狼』の中でもランボルギーニ「ミウラ」は別格だった! 憧れの地「ミウラ牧場」を訪ねる夢を実現しました【極私的スーパーカーブーム】
『サーキットの狼』の中でもランボルギーニ「ミウラ」は別格だった! 憧れの地「ミウラ牧場」を訪ねる夢を実現しました【極私的スーパーカーブーム】
Auto Messe Web
フランスの高級車ブランド「ファセル・ヴェガ」を知っていますか? スターリング・モスがアンバサダーを務めるも10年でなくなった理由とは【クルマ昔噺】
フランスの高級車ブランド「ファセル・ヴェガ」を知っていますか? スターリング・モスがアンバサダーを務めるも10年でなくなった理由とは【クルマ昔噺】
Auto Messe Web
ディーノ「206/246」は『サーキットの狼』沖田の悲劇とフェラーリ家の逸話がクロス…イタリアまで足跡を追いに行きました【極私的スーパーカーブーム】
ディーノ「206/246」は『サーキットの狼』沖田の悲劇とフェラーリ家の逸話がクロス…イタリアまで足跡を追いに行きました【極私的スーパーカーブーム】
Auto Messe Web
46年前のホンダ「アクティ」オーナーは26歳男子! 幼少期から「デコトラ雑誌」が絵本代わり…330型「セドリック」や古い原付も20台弱所有している理由とは?
46年前のホンダ「アクティ」オーナーは26歳男子! 幼少期から「デコトラ雑誌」が絵本代わり…330型「セドリック」や古い原付も20台弱所有している理由とは?
Auto Messe Web
異才「ハイドロ」を奢られた小型車シトロエン「GSブレーク」に試乗! 実用ワゴンなのに極上のドライビングプレジャーでした【旧車ソムリエ】
異才「ハイドロ」を奢られた小型車シトロエン「GSブレーク」に試乗! 実用ワゴンなのに極上のドライビングプレジャーでした【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
初めてのマイカーはホンダ「1300 クーペ」…ドライサンプが自慢の「ナイセストカー」でナイスな青春を謳歌!【クルマ昔噺】
初めてのマイカーはホンダ「1300 クーペ」…ドライサンプが自慢の「ナイセストカー」でナイスな青春を謳歌!【クルマ昔噺】
Auto Messe Web
高速道路のストレスは「追い越し車線を走るトラック」が原因…アウトバーンも禁止区間が解除されると日本と同じ状況に【みどり独乙通信】
高速道路のストレスは「追い越し車線を走るトラック」が原因…アウトバーンも禁止区間が解除されると日本と同じ状況に【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
昭和最後の「スカイライン」の限定500台「GTリミテッドS」は超希少車! 現存する貴重な1台は数奇な運命でオーナーのもとにやってきました
昭和最後の「スカイライン」の限定500台「GTリミテッドS」は超希少車! 現存する貴重な1台は数奇な運命でオーナーのもとにやってきました
Auto Messe Web
存在が隠されていた「紫電77」があった! 由良拓也氏が手がけた「Garage伊太利屋」カラーのマシンは本物? それとも…!?
存在が隠されていた「紫電77」があった! 由良拓也氏が手がけた「Garage伊太利屋」カラーのマシンは本物? それとも…!?
Auto Messe Web
フェラーリじゃなくとも「ディーノ」の億超えはもはや当然!? 150台しか生産されなかった「206GT」は「跳ね馬」がつかなくても立派なコレクターズアイテムです
フェラーリじゃなくとも「ディーノ」の億超えはもはや当然!? 150台しか生産されなかった「206GT」は「跳ね馬」がつかなくても立派なコレクターズアイテムです
Auto Messe Web
バブリー感たっぷりなベンツ「500SEC」をガルウイングに! 80年代欧州チューナー魔改造車の現在の評価は? 当時はベースの2倍以上でした
バブリー感たっぷりなベンツ「500SEC」をガルウイングに! 80年代欧州チューナー魔改造車の現在の評価は? 当時はベースの2倍以上でした
Auto Messe Web
九州に200台の最新カスタムカーが集結! カーチーム主導の「C.C.C Create a Car Culture」とは? 久しぶりに復活した屋内イベントに期待大です!
九州に200台の最新カスタムカーが集結! カーチーム主導の「C.C.C Create a Car Culture」とは? 久しぶりに復活した屋内イベントに期待大です!
Auto Messe Web
『サーキットの狼』のロータス「ヨーロッパ」が「日本一のフェラーリ遣い」の出発点!「幻の多角形コーナリング」ができるのか作者に尋ねてみたら…【極私的スーパーカーブーム】
『サーキットの狼』のロータス「ヨーロッパ」が「日本一のフェラーリ遣い」の出発点!「幻の多角形コーナリング」ができるのか作者に尋ねてみたら…【極私的スーパーカーブーム】
Auto Messe Web
懐かしいマツダ「キャロル360」の2ドアを動態保存! 動くクルマは日本に3台ほどと言われる超希少車を唯一カスタムしたポイントは?
懐かしいマツダ「キャロル360」の2ドアを動態保存! 動くクルマは日本に3台ほどと言われる超希少車を唯一カスタムしたポイントは?
Auto Messe Web
三菱「デリカD:5」にポップアップルーフ装備車があった!? 西尾張三菱自動車販売から購入した「D:POP」で日本全国を走って楽しんでます
三菱「デリカD:5」にポップアップルーフ装備車があった!? 西尾張三菱自動車販売から購入した「D:POP」で日本全国を走って楽しんでます
Auto Messe Web

みんなのコメント

23件
  • kmq********
    K100は人の心を持っていた
  • thq********
    懐かしいー。 この番組は大好きでした。
    K100が人間じみた感じ。
    子供の頃‥会ってみたい来てほしい触ってみたいなどなど思ったものです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

-万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

119.0341.0万円

中古車を検索
2CVの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

-万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

119.0341.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村