スリムな2段ヘッドライトで凛々しいフロント
ジェネシス・ブランドのフラッグシップ・モデルとして、北米市場ではアウディA8やBMW 7シリーズ、レクサスLSといった上級サルーンとしのぎを削るのが、今回試乗した2代目G90だ。母国ではEQ900を名乗った初代は、2015年の発売とまだ日が浅い。
【画像】独ブランドとのギャップが見える ジェネシスG90 競合クラスのサルーンと比較 全134枚
現在のジェネシスは、SUVのGV60やサルーンのG80で欧州市場への進出も果たしている。しかし今のところ、このG90は導入予定がないという。初代と同様に。
モデルチェンジした2代目は、スタイリングの訴求力を高めており、先進的な技術も惜しみなく搭載されている。インテリアの高級感という面でも、充分に磨き込まれている。欧州で挑戦してみる価値はありそうに思える。
フロントマスクは、近年のジェネシスの特徴といえるスリムな2段ヘッドライトが凛々しい。ジェネシスが「クレスト」と呼ぶ、5角形の大きなフロントグリルが強い押し出し感を生んでいる。
リア側に回ると、Cピラー付近のデザインはベントレーに近いかもしれない。滑らかに傾斜するテールエンドは、メルセデス・ベンツSクラスにも似ている。それでも一歩引いて眺めると、全体的なまとまりは悪くなく、充分な個性も備わっていると感じる。
ツインターボ+電動スーチャーで414ps
ボンネット内のエンジンは、先代の5.0L V型8気筒・自然吸気から、3.5L V型6気筒ツインターボへ置き換えられた。試乗車はロングホイールベース版で、電圧48Vで稼働する電動スーパーチャージャーでも加給され、414psの最高出力を発揮する。
このスーパーチャージャーにより、1300rpmという低い回転域で最大トルク55.8kg-mを実現している。稼働用のバッテリーは荷室のフロア下に積まれ、スペアタイヤは省かれている。
新しいG90で特筆すべきは、インテリアだろう。既に充分豪華に感じられるクラス下のG80と比較しても、さらに印象を高めている。選択された素材だけでなく、設えや部品の組み立て品質、細部の仕上げに至るまでトップクラスだ。
シートはキルティング加工が施された柔らかいナッパレザーで仕立てられ、座り心地は素晴らしく、適度なサポート性も備わっている。ダッシュボードやドアパネルには、木材と新聞紙をリサイクルした素材による、印象的な装飾トリムがあしらわれている。
天井の内張りは、マイクロファイバー生地によるスウェード調。カーペットはパイル織りで毛足が長い。ロータリーダイヤルのシフトセレクターは、高級時計のように輝いている。スイッチ類もアルミの削り出し。すべてが見事な高級感を演出している。
運転席の正面には、12.3インチのメーター用モニターが据えられる。造形が美しいダッシュボードの中央には、更に大きなインフォテインメント用タッチモニターが埋め込まれている。下部には、エアコン用のタッチモニターが備わる。
リアシートはロールス・ロイス級の広さ
運転手付きのショーファードリブン・サルーンを前提としているだけに、リアシート側の設えにも不備はない。足もとの空間は広大で、背もたれはリクライニング可能。フットレストも備わる。左右個別に、エンターテイメント用モニターも用意されている。
リアシートへ身を委ねて最初に驚くのは、通常のホイールベース版でも、驚くほど空間にゆとりがあること。全長が190mm伸びるロングホイールベース版の場合は、ロールス・ロイス級と呼べる広さがある。
サウンドシステムは、23スピーカーのバング&オルフセン社製。マッサージ機能が付き、背もたれ上部の柔らかい枕が後頭部を包んでくれる。居心地は、メルセデス・ベンツSクラスに迫るラグジュアリーさだといっていい。
面白いと感じたのが、ムード・キュレーターと呼ばれる機能。リアウインドウのブラインドや間接照明、BGM、フレグランス、マッサージなどを、乗員の気分で統合的に調整してくれるものだ。
必要だと判断すれば、ジャズやピアノソナタを自動的に再生させることもできる。リラックスしたG90の雰囲気に、調和しているように感じられた。
観察はこのくらいにして、実際の走りへ話題を移そう。アルミホイールは21インチと大きいが、乗り心地は至って滑らか。G90は、ジェネシスのフラグシップ・サルーンとしての能力をしっかり叶えているようだ。
この続きは後編にて。
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