岩佐歩夢の、スーパーフォーミュラでの1年が幕を閉じた。ポールポジション1回、決勝では2位3回と速さを見せたものの、優勝や目標としていたチャンピオンには届かなかった。
この結果について岩佐は、「はっきりと悔しい」と語る一方で、全力を尽くして戦えたことにより「成長できた」とも感じていると語った。
■岩佐歩夢が自身プロデュースのイベントを開催する理由……認知度拡大がF1シート獲得の”重要な要素”「レッドブルからのタスクのひとつです」
鈴鹿サーキットでの最終戦、岩佐は予選ではQ2に進むのが精一杯で11番グリッドからスタート。決勝レースに向けてはマシンのセッティングをガラリと変えて臨んだ結果、優れたレースペースを発揮して、最後には牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)を抜いて7位フィニッシュ。これで通算の獲得ポイントは63.5ポイントとなり、ランキング5番手でシーズンを終えることになった。ルーキー・オブ・ザ・イヤーには選ばれたものの、未勝利に終わることとなってしまった。
「シーズンの感想としては、はっきりと悔しいです」
岩佐はそう語った。今季は速さを見せるシーンも多かったが、スタートで後退することも多かった。最終戦の前日に行なわれた第8戦でも、フロントロウ2番手スタートながら、ギヤが入らないという制御系の問題に見舞われて最後尾まで落ちてしまった。
「自分の目指していたところまではいかなかったというのはあります。でも、全力で挑んだ結果です。悔しさが一番ありますけど、それと同時に、チーム、そしてこのチャンピオンシップで得た経験値や学んだことがすごく多くて、自分としても成長できたかなと感じています」
「これを今後、自分が目指している世界の頂点というところに、活かしていきたいと思っています」
「自分としては、全力でぶち当たってやっていくことができた1年でした。色々と反省点もあるし、改善点もありますけど、本当に充実した1年だったと思います」
最終戦の決勝レースフィニッシュ後、岩佐は無線で、チームに対して「僕も同じ気持ちです」と語ったシーンもあったが、チームからの交信はSFgoでは捉えられていなかった。どんな話があったのかと尋ねると、岩佐は次のように説明してくれた。
「エンジニアさんから、今年1年についての感想だったり、気持ちを聞きました。そしてこれからそれぞれ成長していって、またどこかで巡り会う時が来たら、また一緒に勝ちに行き、チャンピオンを狙いましょうという話をしてもらいました。それに対して『僕も同じ気持ちです』と言ったんです」
それは、来季の岩佐はスーパーフォーミュラに参戦しないことが決まったということなのか? そう尋ねると岩佐は、「何も、未定です」と語り、次のように続けた。
「色々お話しをいただいているのは現状です。ただ、確約だったり、方向性というのはまだないです。僕としては、スーパーフォーミュラを今年1年やりながら、それと同時進行でF1のプログラム、F1のシート獲得のために動いてきているというところもあります」
「F1のシート獲得、F1の舞台で戦う、そしてそこでトップを狙うという目標は今後も変わらないので、どうなるかというところですね」
岩佐のスーパーフォーミュラでの1年は幕を降ろしたが、今後年内は海外に滞在し、F1プログラムに集中する予定だという。目標である世界の頂点に向けて……。
「さらに成長して、来年はもっと速く強くなった自分をお見せできるように、これからも頑張っていきたいと思います」
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みんなのコメント
クリーンスタートできていれば、随分違った結果になったけどね
マルコさんは、今年で日本のプロフラムを打ち切るって言っているから、岩佐は来年どうするのかね