今週末に開催されるFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦富士6時間レースを前に、新たなEoT(技術均衡値)が発表された。トヨタのTS050 HYBRIDは車両最低重量が26kg引き上げられるが、トヨタはこのEoTが採用されるのは富士を含む6時間以下のレースと、3月のセブリング1000マイルのみになると明かした。
WEC”スーパーシーズン”最終戦である、来年6月のル・マン24時間レースでは、前戦シルバーストンで採用されたバージョンのEoTが用いられるようだ。
トヨタ、富士を前に最低重量が26kg引き上げ。プライベーターと最大86kg差
トヨタは今週末の富士に先立ち、TS050の車両最低重量が26kg引き上げられることや、短いレースでの1スティントのラップ数に関して、これまでLMP1プライベーターたちに対して持っていたアドバンテージをなくすことに合意した。
TMG(トヨタ・モータースポーツ GmbH)のテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは「我々はこの変更をWECのために受け入れたが、ル・マンに関しては違う」とmotorsport.comに話した。
彼は、エネルギー回生について規定したルール上、ル・マンにおいてはTS050の車両重量を引き上げる必要はないと説明した。
「ル・マンでは、我々のマシンが1kmあたりで放出できるエネルギー量が低くなるため、(プライベーターたちと)はるかに近づくはずだ。ル・マンでは(ハイブリッド)パワーが55%少なくなる」
またマーケティングの理由から、ハイブリッドシステムを搭載するトヨタがル・マンで1スティントに走れるラップ数についてアドバンテージを維持する必要があるとバセロンは付け加えた。
「ハイブリッド車は、そうでないマシンよりも長く走行できるように見えるべきだ」
トヨタは、前戦シルバーストンでのレースで最も近いLMP1プライベーターだったレベリオン3号車に対して4周差をつけた。これを受けてバセロンは、チャンピオンシップのためにEoTの変更に同意したという。
「シルバーストンと同じような事は続けられないという結論に至った。より良いスペクタクルを提供する必要があるのは明らかだ」
今回の重量増により、1ラップあたり約0.5秒のタイムを失うだろうと述べたバセロンだが、プライベーターたちが打倒トヨタに挑めるかどうかについては明言を避けた。
「どれくらい彼らと近いかは、トラックによるので予想が難しい」
「我々が理解できないのは、シルバーストンで大きな変更があったのにも関わらず、状況に変化がなかった理由だ」
これが最後のEoT調整になるのかと尋ねると、彼は次のように答えた。
「本来この前(シルバーストン前)のEoT変更が最後になるはずだったので、我々はこれを最後にすべきだと思う」
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