シーズン11勝を記録しながらも、2024年のMotoGPタイトルを逃すことになったフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)。彼は最終戦前のマレーシアGPのスプリントで転倒を喫したことで、タイトル獲得が難しいことを悟ったという。
バニャイヤはマレーシアGPのスプリントで、タイトル争いのライバルであったホルへ・マルティンに次ぐ2番手を走行していた。しかしトリッキーな上りセクションであるターン9で転倒。チャンピオンシップの重要な局面でノーポイントに終わったことで、スプリントを制したマルティンとの点差が12も広がり、29点差となってしまった。
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その後バニャイヤはマレーシアの決勝レースで勝ち、さらにはバルセロナで行なわれた最終戦ソリダリティGPでもスプリントと決勝を共に制して大量ポイントを加算したが、2大会3レースで29点という大差を覆すには至らず。王座はマルティンの手に渡った。
バニャイヤは公の場で「今年のタイトルを獲得するチャンスはまだある」と主張し続けていたが、最終戦を終えた後に、実際には自身のMotoGPクラス3連覇の望みはかなり薄くなっていたことを認めた。
「マレーシアでのスプリントレースの後、チャンピオンシップを勝ち取るのはタフで難しいことだと理解した」
「29ポイント(差を追い上げること)はかなり大変なことだったけれど、僕はただ残されたすべてのレースで勝つという最大限のことをしようとしたんだ。実際そうすることはできたんだけど、ホルヘはもっと良い仕事をした」
「安定感という点では彼の方が上だった。彼はシーズン中、17回か18回は2位でフィニッシュしているんじゃないかな(実際にはスプリント、決勝レースで13回ずつ)。これは信じられないことだ」
「僕たちは少し不運もあったし、ミスもいくつかしてしまった。8回ノーポイントでタイトルを獲るというのは想像できなかった。これでも昨年の自分たちの獲得ポイントを上回っているんだ」
「だから僕たちはとてもいい仕事をしたと思うし、勝利数を考えても自分が支配できたレースも多かったと思うけど、それでは十分ではなかった。来年に向けてはこの教訓から学ばないといけない」
バニャイヤは今季11勝という、2輪レース界でも歴史的な勝利数を記録したのだが、本人が言及しているようにいくつかのノーポイントが痛手となった。そしてその中には不可抗力や不運もあったが、最終戦を前にしたセパンでのミスは、クラッシュの状況やタイトル獲得への影響を考えると、最も大きな痛手と言えた。
「ミスの数々という点では、ミサノ(エミリア・ロマーニャGP)でのミスは最悪の部類に入ると思う。楽に表彰台に入れたところだったからね。でも最も受け入れがたいのはマレーシアでのミスだ」とバニャイヤは言う。
「僕は何も間違ったことはしていなかった。コーナーの進入が遅くて、それが原因だったかもしれないけど、あれが一番受け入れられないものだった」
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