2021年11月25日、スズキは新型S-CROSSを世界初公開した。このモデルは日本市場で2020年まで販売していた「SX4 S-CROSS」のフルモデルチェンジ車で、ハンガリーにあるスズキ子会社「マジャールスズキ社」で生産され、2021年末より欧州で販売開始するという。以下、発表内容を整理してお伝えしたい。
文/ベストカーWeb編集部
写真/スズキ、ベストカー編集部
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■今年末から欧州で販売開始
「SX4 S-CROSS」は初代が2013年に発売され、スズキのクロスオーバー車として販売してきたモデル。世界的なSUVブームを背景に販売を伸ばすかと思われたが、なかなか思うように話題にならず、マイナーチェンジで改良を繰り返すも(そしてスズキらしいしっかりしたクルマ作りと戦略的な価格設定にもかかわらず、スズキ車なのにハンガリーからの輸入モデルだというイメージの低さもあって)販売は伸びないまま、2020年に生産終了となっていた。
世界初公開となったスズキ新型S-CROSS。精悍なフロントマスクと、高い走破性を感じさせる地上高を持つ。何より2022年後半にはスズキ独自のストロングハイブリッド仕様が追加されるという
そのSX4 S-CROSSのフルモデルチェンジバージョンが、今回世界初公開された「S-CROSS」。スズキによると今年(2021年)末から欧州市場で販売を開始し、中南米、大洋州、アジアへと輸出されてゆく。残念ながら現時点では日本の販売についてはなんの発表もなかった。え…それは……切ない……。
■2022年にストロングHV仕様を追加設定
この新型S-CROSSの発表にあたり、スズキの鈴木俊宏社長は以下のように大変気になるコメントを発表。
「新型S-CROSSは、スズキのSUVへの思いを詰め込んだモデルに仕上がった。環境対策の先頭をきる欧州向けには、すでに乗用車すべてにハイブリッドを採用しているが、2022年よりストロングハイブリッドモデルのラインアップを強化する。新型S-CROSSも、2022年後半にはストロングハイブリッドモデルを導入する。さらに、コネクテッドサービスを導入し、お客様により便利で快適な車のご利用を提案していくことを計画している。」
スズキといえばマイルドハイブリッド車が得意なメーカーであり、軽自動車や小型車を中心に積極的に搭載車を展開し、2020年11月に登場した新型ソリオでは、マイルドハイブリッド車を残して(先代まではラインナップされていた)ストロングハイブリッド仕様車のラインナップを廃止したほど。
それが今回、わざわざ「スズキ独自のストロングハイブリッドモデルを(2022年後半に)導入する」と発表したワケだ。広報資料では、上記社長コメントに追加する形で以下のように説明が続く。
「ストロングハイブリッドモデルには、駆動用モーターとオートギヤシフトを組み合わせたスズキ独自のシステムを採用し、2022年初めより欧州向け「ビターラ」に搭載し、続いて同年後半より新型「S-CROSS」に搭載する計画である。」
ビターラといえば日本名「エスクード」の欧州販売名。S-CROSSだけでなくエスクードにもストロングハイブリッド仕様を搭載とは……。ユーザーの経済性と使い勝手、価格競争力をとことん考え抜くスズキだけに、発売すれば激戦が続くSUV市場に一石を投じるモデルとなるはず。
この新型S-CROSS、ぜひとも日本導入を前向きに、そしてなるべく早い時期に(導入を)お願いしたいです!!!
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みんなのコメント
コスパがいいのは理解しているんだけど…
これからのマツダと三菱とスズキに期待しています。
スズキの商品企画(海外部)は謎が多い。