もくじ
ー エクイップメイクという会社
ー 高性能モーターの開発
ー 最初の仕事はF1のサスペンション
ー 電気自動車のリーダー
ー 下請けからの脱皮
【独占取材】アリエル 最高出力1196ps 四輪駆動スーパーEV
エクイップメイクという会社
電気自動車のパワートレインで英国版ヘンリー・フォードが誕生しそうだ。彼の名はイアン・フォーレイである。
エンジニアリングに対するたぐいまれな洞察力、あらゆる電動機への情熱、賢明な計画と政府からの有効なファンド(それに運の助け)。これらが相まって、フォーレイと彼の20人のチームは、へセルのエクイップメイクという会社を一気に拡大し、5年以内にまったく新しいノーフォークの工場で電気モーターを大量に製造する準備をしている。
クルマ関係者の間ではすでに周知のことだが、フォーレイとエクイップメイクは、300psを発するAPM200電気モーターの設計者、製造者、サプライヤーとして、最近広く知られるようになった。エクイップメイクがデルタ・モータースポーツ、アリエルと共同開発中の1200psの超高性能四輪駆動、アリエル・ハイパーカーに使われているモーターである。
機敏なフォーレイは、エクイップメイクの名前と技術力を世の中に広めるにはハイパーカーが最適だと判断したが、彼の考える会社の目標は高性能電気自動車のエンジンを作るメーカーなどではなく、もっとはるかに大きい。バス・プロジェクトと第二のクルマ顧客プロジェクトはすでに佳境に入っており、大手自動車メーカーからの真剣な問合せは、質、量ともに急激に増え続けている。
高性能モーターの開発
「この二年の間に」とフォーレイはいう。「電気自動車に対する自動車メーカーの態度は180度変わりました。パニックになっているとは言いませんが、多くの企業はとても短期間で何かしらの目に見える成果を出さなくてはいけないと躍起になっています。プロジェクトは普通4年から5年ですが、いまや2年で完了させなければならないのです」
「グーグルで電気モーターを探している潜在顧客は、遅かれ早かれわれわれのホームページにたどり着くようです。われわれの製品は彼らの要求にまさに一致しているのです。もちろんわれわれにはリスクもあります。大手のサプライヤーが要求に合う製品を作れば、その方がいいからです。でもそんな製品を作っている大手サプライヤーはないんですよ」
エクイップメイクの最大の売りは、スポーク・モーターと呼ぶ非常に設計自由度の高いモーターである。ホイールのスポークのように磁石が放射状に並べられた埋め込み磁石型の電気モーターだ。これによりモーターのトルク密度は最大になり、エクイップメイクのモーターでは以前のスポーク・デザインよりもさらに効率的な液体冷却が可能になるとフォーレイはいう。冷却効率が上がるとマグネット・モーターは長時間にわたり回転速度も出力も上げられるため、これはとても重要なのだ。
フォーレイは、永久磁石のコストや価格変動を理由にマグネット・モーターに反対する意見(誘導モーターやスイッチト・リラクタンス・モーターを良しとする意見)も承知している。しかし彼はコンパクトで効率が高いことを理由にこのような批判を撥ね返す。エクイップメイクはこれまでのスポーク・モーターで課題だった設計や製造の問題を解決したと彼はいう。APM200は出力の同じライバルと比べ、おおよそ半分の大きさで重さも80%である。
最初の仕事はF1のサスペンション
20年前、ロータス・フォーミュラ1レーサーのアクティブ・サスペンションの仕事でエンジニアとしてのスタートを切ったフォーレイによると、エクイップメイクは現在、電気モーターの分野で他社を約2年リードしている。問題はこのリードを保ち続けることだと彼は正直にいう。
F1のあと、34歳になったフォーレイは長年の夢を実現すべく、1993年に自分の会社、エクイップメイクを立ち上げ、電子制御システム、データロガー、空気式パドルシフト、鉄道信号など、およそ考えられるものなら何でも作った。
ほどなくして、彼はウイリアムズF1とともにレーシングカー用のフライホイールを使ったエネルギー回生システムの開発に携わった。彼の指摘するように、このシステムは高速電気モーターそのものだった。
すぐにアウディに採用されたフライホイールは、規則が変更されてバッテリーにとって代わられるまで、3回のルマン優勝に貢献した。これによりエクイップメイクは高い評価を受け、創業者の貴重なエンジニアリング・ネットワークも評判になった。
電気自動車のリーダー
自分のことを技術バカだという(「高性能は大好きですが、500psのV12でなくてもいいんです」)フォーレイは、次第に電動パワートレインというアイデアに魅了されるようになった。そこでフライホイールの知識を活かし、クルマ・トラック用の電気モーターの設計開発に着手した。そして3年前、ジャガーを買う習慣をやめてテスラ・モデルSを購入した。
「つい最近まで」と彼はいう。「世間では電気自動車なんてずっと先の話だと言っていました。でもわたしはいつも、すぐに電気自動車の時代になると感じていました。ほぼ3年と87000kmほど乗りましたが、テスラは最高です。それに所有するのに全く何も問題ないんですよ。
テスラで最も重要なのはスーパーチャージャーのネットワークです。この3年間、壊れたチャージャーを見たことはありません。充電するのに待ったこともないんですよ。ようするに、これがテスラの強みなんです」
フォーレイは正真正銘、電気自動車のリーダーであるが、そんな彼でも電気自動車の進展のスピードは驚くばかりだ。フォーレイはこういう。「18カ月前までは、まずハイパーカーに搭載し、バス・プロジェクトを進めていく中でモーターの開発を行っていく予定でした。でもすべてが変わってしまいました。もはや自動車メーカーに電気自動車の必要性を説く必要はありません」
下請けからの脱皮
ではエクイップメイクの新しい未来とは?「こんなことをいうと冷や汗が出るのですが」とフォーレイはいう。「下請けから脱する大きなチャンスだと思うんです。社員を数百人に増やし、エンジン(モーター)を大量に生産するんです」
「もちろん、段取りを踏んで進めなければなりません。適切な品質管理システムを構築して慎重に規模を拡大します。資金調達も重要です。この会社は100%わたしの所有ですが、ものごとを進めるには投資を募る必要があります。これは新たなチャレンジです。でもわれわれに大きなチャンスがあることは確かなんですよ」
スポーク・モーターの原理は?
エクイップメイクのスポーク電気モーターの原理はまったく新しいものではないとイアン・フォーレイはいう。しかし、実装方法が独自で、同業他社のほとんどのモーターよりかなり小型軽量で高回転だ。youtubeでフォーレイの説明を見ることができる。
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