Lamborghini Miura S / SV
ランボルギーニ ミウラ S / SV
ピニンファリーナ バティスタ 完全解説。1900psを誇るハイパーEVを分析する
フェルッチオの予想を超えた大ヒット作
1665年のトリノ・ショーでV型12気筒エンジンをミッドに横置き搭載する、ベアシャシーの「TP400」を発表。そして翌1966年のジュネーブ・ショーでは、マルッチェロ・ガンディーニをチーフ・スタイリストとしたカロッツェリア・ベルトーネによる、現在でもなお究極の美と語られる存在であり続けるボディを得て華々しいデビューを飾ることになった「ランボルギーニ・ミウラ」。
だがそのファーストモデルである「P400」によって、ランボルギーニは創始者であるフェルッチオ・ランボルギーニの考えとは異なる方向にブランド・イメージを変化させていくことになる。なぜならミウラP400は、スーパーカーの始祖にも例えられる高性能なミッドシップ・スポーツにほかならないが、フェルッチオが創業時から自社製品の主力としたかったのは、ライバルのフェラーリと同等、あるいはそれ以上に高性能であると同時に、高速で快適な移動を可能にする、GT=グラン・ツーリスモだったからだ。
だがランボルギーニが新たに発表したミウラという12気筒ミッドシップ・スポーツは、フェルッチオの意に反して、世界中のセレブリティや富裕層の目には、極めて魅力的な存在として映ったモデルだった。ランボルギーニには驚くほどのオーダーが舞い込み、実際のデリバリーが1967年にスタートすると、デザインのみならず、製作も委託されていたベルトーネ、そしてもちろんランボルギーニのファクトリーは、一気にその忙しさを増した。
ミウラSは1969年に、SVは1971年にデビュー
すでにファーストモデルであるP400については別に解説を行っているので、ここではそのマイナーチェンジ版たる、ふたつのバリエーション「P400S」、「P400SV」の両ミウラを紹介する。4リッターのエンジンがミッドに(後方に)搭載されていることを意味する「P400」の称号は、すべてのモデルで共通であることから、エンジンそのものが4リッターのV型12気筒であるという基本スペックそのものに変化はないことは容易に想像できるだろう。
新たに車名に加わった「S」、「SV」の文字は、「スピント=チューニング」、「スピント・ヴェローチェ=より速くチューニング」を意味するもので、Sは1969年に、SVは1971年に、それぞれデビューを飾っている。ただし当時のランボルギーニは、シリーズ途中でもカスタマーの希望やメンテナンスの途中で、仕様は頻繁に変更されることが多かったため、例えばP400SのスペックをもつP400など、シャシーナンバーと仕様が一致しないモデルが何台か存在するのも事実ではある。
385psまでパワーアップしたV12エンジン
ミウラP400Sに搭載されたV型12気筒エンジンでは、まず燃焼室形状の改良や、それによる圧縮比の向上。同時にインテークマニフォールドの径を拡大するなどのチューニングが施されている。一方でランボルギーニはドライバーとパッセンジャーの快適性を向上させることも忘れてはいなかった。エアコンを装着可能としたことやパワーウインドウの標準装備化といったメニューもP400Sで行われた重要な改良ポイントだった。
キャビンにオーバーヘッドコンソールが装備されたのもこのP400Sからとなるが、一方でこれら装備の充実やフレームに使用される鋼板の肉厚が増したことなどで、ウエイトは若干の増加となった。しかし、370psに高めたパワーによってランボルギーニはこのハンデを克服したのだ。
1971年に誕生したミウラのラストモデル、P400SVは、ヘッドランプまわりのスリットがなくなったことやグラマラスなリアフェンダーの造形で、これまでのミウラとは簡単に差別化ができるモデルだ。エンジンはさらに圧縮比が高まり385psに、リアサスペンションも逆A型のロワアームを備える改良型へとデザインが変更された。トレッドも拡大され、コーナリングマシンとしての潜在的な能力はさらに高まった。
参考までに、今回紹介したP400SとP400SVの生産台数は、各々140台、150台前後というのが通説となっている。
文/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)
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