デザイン責任者、ニューモデル発表を前に退任
ブガッティは、デザイン責任者であるアヒム・アンスハイト氏の退任を発表した。アンスハイト氏は19年間同社に在籍し、ヴェイロン・スーパースポーツ、シロン、そして来年公開予定の新型車のデザインを統括してきた。
【画像】クルマを「高級時計」のように魅せる【アヒム・アンスハイト氏が手掛けたブガッティを写真でじっくり見る】 全77枚
ポルシェやフォルクスワーゲンでのさまざまな職務を経て、2004年にブガッティのデザインディレクターに就任したアンスハイト氏。彼の後任には、以前シロンの開発に携わっていたフランク・ハイル氏が就く。アンスハイト氏は今後、ブガッティ・リマック社のCEOであるマテ・リマック氏のシニアアドバイザーとなる。
アンスハイト氏は「プロポーション、知覚、持続性」という独自のデザイン哲学を基に、ヴェイロン、ヴェイロン・スーパースポーツ、シロン、チェントディエチ、ディーヴォ、ミストラル、ガリビエ(コンセプト)、そして2024年に発表されるハイブリッド・パワートレイン搭載の新型車のデザインを担当した。
シロンの後継車であり、ブガッティの新たなフラッグシップモデルとなる新型車のデザインについて、彼は次のように語った。
「ヴェイロン、シロン、そしてシロンの後継車には、1つの共通点があります。公道向けのレーシングカーではありません。グランツーリスモ(grand-tourisme)開発の最高峰なのです。軽快なタイプ35、ラグジュアリーなタイプ41ロワイヤル、そして比類なきエレガンスを持つタイプ57SCアトランティークが魅力的にミックスされているのです」
アンスハイト氏はAUTOCARのインタビューで、タイプ57に由来する馬蹄形のフロントグリルや「ブガッティ・ライン」と呼ばれるセンターラインなど、クルマをあたかも「高級時計」のように見せることができる視覚的な特徴を強調した。
また、自身のキャリアを振り返り、「この素晴らしいブガッティの発展の旅に参加できたことに一生感謝します。エットーレとジャン(・ブガッティ氏)が誇りに思うような場所へとブランドを進化させるために、ブランドとデザイン部門を支えてくれたすべての人々に心から感謝しています」と付け加えた。
20年近いキャリアの中で、アンスハイト氏の優先課題の1つは、「紛れもなくブガッティとわかる」クルマを作ることだった。AUTOCARのインタビューで、彼はこう語っている。「形は性能に従うという哲学に従えば、デザインについて最もよく説明できます。200万ポンドから400万ポンド以上の価格セグメントになると、ただラインを上下させればいいという問題ではありません。そのブランドを真に識別するもの、つまり、そのブランドだけを識別する視覚的な手がかりが必要なのです」
ブガッティのクリストフ・ピオション社長は、アンスハイト氏について次のように述べている。
「W16エンジンを中心に、世界最高速度を記録できるクルマを作るには、空力とアクティブなハンドリングのバランスを取ることが必要です。アヒム(・アンスハイト氏)は、これらすべての要求に対して非常に自然な技術的理解を持っており、必要性から美を作り上げることができます」
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