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フェルスタッペン完勝でレッドブルの2年連続コンストラクターズタイトル決定。角田裕毅は12位完走【決勝レポート/F1日本GP】

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フェルスタッペン完勝でレッドブルの2年連続コンストラクターズタイトル決定。角田裕毅は12位完走【決勝レポート/F1日本GP】

 9月24日、2023年F1第17戦日本GPの決勝レースが三重県の鈴鹿サーキットで行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインで今季13勝目を飾り、レッドブル・レーシングが今季6戦を残し2年連続となるコンストラクターズタイトルを決めた。2位にランド・ノリス(マクラーレン)、3位にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続き、アルファタウリの角田裕毅は12位で自身2度目の母国グランプリを終えた。

 夏らしさも残る初秋の鈴鹿サーキットを舞台に開催された第17戦日本GPは、ハードタイヤにC1(ホワイト)、ミディアムタイヤにC2(イエロー)、ソフトタイヤにC3(レッド)と、硬めのコンパウンドが割り当てられている。タイヤへの攻撃性が高い鈴鹿での完全なドライコンディションのレースということもあり、各車のタイヤのデグラデーション(性能劣化)状況、そして風向きが戦局を大きく分けることが予想された。

【順位結果】2023年F1第17戦日本GP決勝

 そんななか、多くの車両はスタートタイヤにミディアムを選択。一方、9番グリッドの角田、10番グリッドのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)11番グリッドのリアム・ローソン(アルファタウリ)らを含む7台はソフトをチョイスしている。

 なお、予選Q1でクラッシュを喫したローガン・サージェント(ウイリアムズ)は、パルクフェルメ期間中のモノコック交換など複数の違反に伴いピットスタートに加え、10秒のタイムペナルティが課せられることとなった。

 気温27度、路面温度43度、湿度42パーセント、ホームストレートに対し向かい風というコンディション、そして秋の鈴鹿を訪れた大勢のファンが見守るなか、53周の決勝レースは14時からのフォーメーションラップを経てスタートを迎えた。

 そのスタートではマクラーレン2台が抜群の蹴り出しを見せるも、ポールスタートのフェルスタッペンがトップを守りS字区間へ。一方のマクラーレン勢は3番手スタートのノリスが2番手に浮上し、フロントロウスタートのピアストリは3番手後退となる。

 後方ではアルファロメオのバルテリ・ボッタスと周冠宇、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)らが絡むアクシデントが発生し、破片がコース上にばら撒かれたことからレース開始早々にセーフティカー導入に。

 また、セルジオ・ペレス(レッドブル)もハミルトンの右サイドとヒットし、フロントウイングを損傷したことでSC中にピットインし18番手に後退と、レッドブルのコンストラクターズ獲得に暗雲が立ちこめる。なお、ペレスに対してはSC手順違反に伴い5秒のタイムペナルティが課されるに。一方、母国GPの角田はSC導入直前までサイド・バイ・サイドの戦いを続けたが、11番手スタートの僚友リアム・ローソンに先行される。

 これでフェルスタッペン、ノリス、ピアストリ、ルクレール、サインツ、アロンソ、ハミルトン、ラッセル、ローソン、角田というトップ10で5周目にレースはリスタート。再開早々から8番手ラッセルと7番手ハミルトンのチームメイトバトルが勃発。5周目のシケインで一旦はラッセルが先行するが、続く6周目のターン1で再びハミルトンが7番手の座を取り戻す。

 10周目には首位フェルスタッペンと2番手ノリスギャップは3秒まで広がる。その10周目終わりに10番手角田がピットインし、タイヤをミディアムに交換。ローソンに対しアンダーカットを狙う。そのローソンは角田の動きを封じるべく11周目にピットイン。

 ローソンはミディアムに交換するが、ここで角田が先行しアンダーカット成功。12周目にはソフトスタート勢トップのアロンソがハードタイヤに交換し、角田の2.5秒前でコース復帰を果たす。その12周目のヘアピンでペレスがマグヌッセンと接触。ペレスは再びフロントウイングを破損と、精彩を欠く走りが続く。なお、ペレスは2度目の緊急ピットののち、14周目にレースにマシンを一度ガレージに収めた。

 14周目に3番手ピアストリがハードタイヤ交換する直前にバーチャルセーフティカー(VSC)が導入されるも、ピアストリがピットアウトしたのち、他の上位勢がピットに入る間もなくVSC解除となり、ピアストリが約10秒ほどメリットを得ることに。

 17周目にフェルスタッペンがミディアムからミディアムへ交換し、ピアストリの3.8秒前でコース復帰を果たす。18周目終わりににサインツがピットイン。ラッセルは最後まで1回目のタイヤ交換を先延ばしにするが、19周目にタイヤ交換済のフェルスタッペンに易々とかわされてしまう。ただ、それでもラッセルはスタートのミディアムタイヤで周回を続ける。

 この時点で6台がハードタイヤを履いていたが、レースペースはミディアム勢を大きく上回っていた。10番手角田はローソンを1.3秒差で先行するが、9番手ハードタイヤを履くハミルトンからは10秒差まで広がる。なお、ハミルトンは21周目にアロンソを、22周目のターン1でオコンを攻略し7番手に浮上している。

 ラッセルはレースも折り返しが近づく25周目にピットインしハードタイヤに交換。これでラッセルは8番手に後退するが、ただ1台1ストップ作戦を敢行できる状況に持ち込む。

 全車が1ストップを終えた時点でフェルスタッペン、ピアストリ、ノリス、ルクレール、サインツ、ハミルトン、ラッセル、オコン、ガスリー、角田というトップ10に。そんななか11番手ローソンが26周目にハードタイヤに交換し、角田に対しアンダーカットを試みる。一方の角田は、ニュータイヤのローソンがセクター1だけで角田から1秒速いにもかかわらずステイをする。

 27周目、マクラーレンはペースの落ちたピアストリに代わり、ノリスを先行させる。ピアストリから2秒速いペースで周回するノリスだったが、この時点でフェルスタッペンとノリスは13秒差まで広がっていた。

 30周目、2度目のタイヤ交換を終えたアロンソが角田を攻略。角田はこれで10番手に後退し、31周目にようやくハードタイヤに交換。ただ、この時点ではローソンからは6.4秒離される14番手となる。

 レースは後半に突入し、フェルスタッペンが逃げ、マクラーレン、フェラーリ、メルセデスが追うという展開に。34周目にルクレール、ハミルトン、35周目にピアストリ、36周目にノリス、38周目にフェルスタッペンがと続々と2度目のタイヤ交換を敢行しハードタイヤに交換する。

 これでラッセルが見た目上の3番手まで浮上するが、38周目にターン1でノリスがラッセルを攻略。39周目にサインツがハードに変え、フェルスタッペン、ノリス、ラッセル、ピアストリ、ルクレール、ハミルトン、サインツ、アロンソ、オコン、ガスリーのトップ10に。

 一方、角田はローソンとの差を39周目に2.6秒まで、40周目には2.2秒まで縮めた。なお、この41周目には一旦はレースを終えたペレスが未消化の5秒のタイムペナルティを次戦カタールGPへと持ち越さないために26周遅れでコースに復帰。翌周にペナルティを消化したペレスは、再びガレージにマシンを収めた。

 42周目、ターン1でピアストリがラッセルを攻略し、これでマクラーレンが2-3に復帰。その一方で角田がローソンに対しDRSを使用できる1秒以内にまでギャップを縮め接近。角田はポイント獲得という目標に向けてプッシュを続ける。一方、45周目にはルクレールがラッセルを攻略し4番手に浮上。

 角田とローソンの戦いは続き、鈴鹿を経験しているローソンはDRSを使いターン1進入で揺さぶりをかける角田に隙を与えない。そんななか、47周目にはガスリーがチームメイトのオコンを攻略し9番手に浮上する。

 1ストップの6番手ラッセルの背後にハミルトンとサインツの2台が急接近。それに伴いメルセデスはハミルトンにポジションを譲るよう指示し、ラッセルは49周目にポジションを譲る。ただ、50周目のターン1でサインツにもかわされ、ラッセルは7番手に後退。

 そして53周目、フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインとファステストという完勝ぶりを見せつけトップチェッカー。今季13勝目を飾り、メルセデスの獲得ポイントを上回ったレッドブル・レーシングが今季6戦を残すなかで2年連続となるF1コンストラクターズタイトルを決めた。

 2位にノリス、3位にピアストリが続き、ピアストリにとっては初のF1表彰台獲得となった。角田はローソンとのバトル中だったが、フェルスタッペンを先行させたことでローソンとのギャップが広がり万事休す。12位で2度目の母国GPを終えた。

 次戦となる2023年F1第18戦カタールGPは、10月6~8日にカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで開催される。

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