フルモノコック構造は航空機の機体作りからの発想
SUBARU車をみて「元航空機メーカーらしさ」を感じさせる部分はいくつもあるが、今回は「設計思想の原点」について注目してみた。
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SUBARU(当時は富士重工業)が、1958年に初めて販売した四輪車として知られるスバル360。機械遺産に認定もされている日本の歴史的な名車のひとつだが、開発にあたっては、まさに航空機メーカーならではの発想で生み出されている。
そのひとつが、当時の日本車としては例のないフルモノコック構造の採用だ。SUBARUは初めて四輪車を作るにあたり、欧米車のコピーではなく、国内では前例のないフルモノコック構造としたのは航空機の機体作りからの発想だった。
モノコック構造のボディにおいては、軽量化と強度、耐久性の確保で、軽自動車という寸法の限られた小型の乗用車にこれ以外の選択肢はありえなかったという。航空機と同じ発想で、重量が嵩む鍛造品は使わず、トレーリングアームもパイプ構造とするなど、各部には中空構造のパーツの多様にこだわった。
スバル360の開発テストドライバーを務めた福島時雄さん(元富士重工業走行実験担当)は「当時の日本の自動車会社では、うち以外にモノコックボディの強度設計をできるところはありませんでしたから、大きなアドバンテージを感じました。当時の日本人はクルマのことなんて誰も知らなかったので、見た目の格好良さぐらいしか判断基準がなく、SUBARUのクルマ作りの凄さが世間一般にはなかなか伝わらないのがもどかしかったです」と語る。
当時の日本の自動車会社にはフルモノコックボディという発想がなく、それを作るためのノウハウもなかった。モノコックボディでは応力集中をいかに避けるかが重要。当時の一般的な車体作りでは、板厚を厚くしたり板の枚数を増やして強度を上げていたので重くなる一方。路面からの入力を応力集中で逃げるという発想は元航空機メーカーならではのものだった。
アメリカでの支持も重要な意味を持つ
元富士重工業ボディ構造設計の室田公三さんは「モノコックボディの応力解析なんて、もしよそのメーカーだったら若い技術者にやらせてもらえなかったでしょうね。そもそも、当時の他社は自分のところでボディを作っていなかったと思います。サンバーを作るときにシートを作る会社を見に行ったら、そこで他社のクルマのボディが作られたりしていました」と語る。
黎明期のSUBARU車の開発に携わった元エンジニアの目に、現代のSUBARU車はどのように映るのか尋ねてみると、福島氏は「現行型の安全と信頼性を重視する姿勢にはとても深く共感し、昔からの伝統が継承されていることを実感できて嬉しい」という。
続いて福島さんは「飛行機は墜落すると重大な事故になり、設計や整備には人の命をかけた確実な仕事が求められます。飛行機と比較すれば、クルマは止まっても即死亡事故につながる可能性は低い乗り物といえますが、たとえばアメリカ中部の砂漠のような厳しい環境でクルマがエンコすると死に直結します。アメリカでSUBARU車の人気が高いのは、そういう命に関わる信頼性や走破性の高さが評価されているからなのです」と熱く語る。
今のSUBARUの北米市場傾注ぶりを好ましく思わない日本のユーザーも少なくないが、やはりアメリカで支持されることも重要だ。
アイサイトやAWDなど、今のSUBARUが武器とする安全と走破性のためのシステムにも同じことがいえるはず、とのこと。
黎明期の設計思想が今日にも受け継がれているからこそ、今のSUBARU車は安全性において世界的なトップクラスを誇れているのだろう。
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みんなのコメント
リコール対応でも、込んでいるから出直せみたいな対応されたし、部品の不具合を認めようとしない。
売るまでは精一杯なんだけどね。