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【クルマ好きが作るEV】ポールスター2 プロトタイプに試乗 407ps 航続距離500km

ツインモーターが生み出す67.2kg-mのトルク

text:Richard Lane(リチャード・レーン)

【画像】ポールスターとCX40 全58枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


スウェーデン・ヨーテボリから自動車で1時間ほど東に走ったところにある、ヘラーレード試験場。初試乗となるポールスター2を体験するのに、丁度いい場所のようだ。緩やかに風の吹く森に囲まれた静かなテストコースで、新しいEVの概要を確かめる。

プラグイン・ハイブリッドとなるポールスター1と異なり、ポールスター2は純EV。WLTP値での航続距離は500kmにも達する。その視界のど真ん中には、テスラ・モデル3があるはず。

広々とした試験場なら、ポールスター2の有するパフォーマンスを充分に発揮するのに不足ない。2基搭載された電気モーターが発生する最大トルクは67.2kg-mもある。実に、日産GT-Rより太い。しかも、アクセルを踏んだ瞬間から沸き立つのだ。

だが物静かなヘラーレードは、ポールスター2が目指すところを理解するのには、少し不自然でもある。価格は4万9900ポンド(713万円)からが予定され、これまでのポールスター1の価格の35%程度。

職人による手作りで、1500台の限定となるグランドツアラーのポールスター1は、13万9000ポンド(1987万円)。ポールスター2は、われわれに身近な、都市部を走る大量生産モデルでもあるからだ。

ポールスター2の生産が行われるのは、ポールスター社の親会社であるジーリー・ホールディング社が保有する、中国、台州市の工場。駆動用バッテリーは、韓国のLG化学が製造する。

電気モーターはドイツのシーメンス製。英国コヴェントリーに大きな研究開発センターを開設したばかり。サプライチェーンを知るほど、グローバルな自動車だとわかる。

名門、オーリンズ製ダンパーを採用

ボディは筋肉質で目を引くデザインをまとう。世界各国の流行発信地で存在感を放ち、都市の景観を美しく彩るに違いない。だが、今回試乗する場所は、スウェーデンの森の中。

プロトタイプに触れれば、ポールスター社の真髄がつまびらかとなる。「ドライバーが初めにシャシーから感じ取る部分は、ステアリングフィールです」 シャシー技術を率いるエンジニアの、ヨアキム・ライドホルムが話す。

明確なゴールを目指して穏やかに話すが、情熱はイタリア人並みに熱そうだ。「ステアリングと調和するように、サスペンションが機能します」 シャシーはわずかにオーバーステア気味に設定してあるという。

手動で調整するタイプのオーリンズ製ダンパーの減衰力特性を、120種類にも渡ってテストしたとのこと。その度に脱着作業が発生し、ハードウエアの設定変更も必要となる。

「近道はありません。いいクルマとして優れた操縦性を得ることは簡単なことではありません。人間はとても敏感な動物で、計算だけで導き出すことはできません」 聞いていて嬉しい言葉だった。クルマにとって大切にするべき部分だと思う。

ポールスターは、オシャレなディーラー網を構えない。落ち着いた「スペース」が用意される。クルマの注文は、オンラインのみで受け付ける。最先端の見た目と、ゼロ・エミッションの駆動システムを備え、一般市民の間で話題となるだろう。

運転が楽しめるポールスター2

ポールスターは、最高速度を180km/hに自主規制する意向を発表したボルボの子会社でもある。正直にいって、ボルボが世界トップクラスのドライバーズカーを生み出したことは、これまでなかった。

「2」が備える、ドライバーへの訴求力という項目は、優先順位の下の方に決めることはできたはず。だが、そうはしなかった。回りくどいい方は止めよう。ポールスター2は、運転を楽しめる。

アドレナリンが沸き立つことはないにしろ、ステアリング・レスポンスは自然。サスペンションの動きととても良く調和している。ヘラーレードの流れるようなハンドリング試験コースでは、オーリンズ製のダンパーはピタリとボディを制御下に置く。オイルの滑らかさを感じる。

パワートレインのレイアウトも考慮すれば、クルマのバランスが優れていることは当然かも知れない。サイズの近いボルボXC40と比べて、グリップ限界が極めて高いことが明確にわかる。

ブレーキを引きずりながら、クルマは綺麗に旋回していく。パワーを溢れさせるには、圧雪路か凍結路でなければ難しそうだ。

かなり荒れた路面が再現されたコースでは、硬めの乗り心地だとわかるが、柔軟性はしっかり保たれている。この舗装は、ロサンゼルスの高速道路や英国の郊外の道に見られるような状態といえる。

エンジニアは、英国の道路環境にも対応させる必要を認めている。パフォーマンス・パッケージではない、より柔らかい設定なら、さらに日常的には乗りやすいだろう。

インテリアの仕上げは既に高水準

ポールスター2は、ボルボXC40と同じCMAプラットフォームをベースとする。衝突時の衝撃を吸収するサブフレーム構造が特徴。ちなみに、エンジンの方が電気モーターより、衝撃の吸収率は高いそうだ。

シャシーの後部には専用の変更を受けバッテリーの空間を確保。リアシートの足元空間へも影響はない。EVとしては珍しい。

やや狭い荷室空間と、限定的な後方視界を除けば、ポールスター2の車内はよく考え抜かれている。テスラ・モデル3が広々としたミニマリストな表現を追い求めている一方で、ポールスター2はより従来的な雰囲気が残る。

ウェストラインは高く、グラスエリアも広いとはいえない。パノラミック・サンルーフが標準装備となるおかげで、かなり体格のいいセンターコンソール部分の圧迫感を散らしている。

ダッシュボードには11.0インチのモニターと、ブレード状にフラットなパネルが伸びるが、少し窮屈に見えてしまう。だが安全で頑丈で、魅力的な空間にまとまっている。

今回の試乗車は初期段階の検証用プロトタイプではあったが、ファブリックとウッドトリムの質感は、とても高いレベルにあった。ソフトでサポート製のいいシートは、近年のボルボの自慢。ラグジュアリーなインテリアは、すでに驚くほどの完成度にある。

パワートレインを専門とするオッレ・ファストによれば、トルク配分は前後で60:40から40:60にまで変化が可能だという。またステアリングの操舵角を感知し、トルク配分を分割し、旋回性を高めているとのこと。

興奮の得られるEVになれるか

確かに「2」はとてもスムーズに走り、良くグリップする。強くアクセルを踏み込むと、リアタイヤへ主役が移っていく。

オッレ・ファストは、より強いパワーを得るには、強いモーターよりもエネルギー出力の高いバッテリーが必要となると話していた。開発のペースは非常に速く、毎日のように改善を重ねているという。

現在のところ、パフォーマンス・パッケージを選ばなくとも、最高出力は407ps。コンチネンタル・スポーツコンタクト6のタイヤに20インチのアルミホイールを履く。オーリンズ製のダンパーと、金色のブレンボ製ブレーキが標準装備だ。

純EVの量産ファミリーカーとして考えた場合、パフォーマンス・パッケージはやや過剰。開発が進む中で、今もポールスター2の走行性能は上がり続けている。

環境負荷も踏まえて非常に合理的なクルマでありながら、やや過剰気味のパフォーマンスを備えるという組み合わせが魅力的。多くの自動車にとって、罪悪感を覚えつつも喜びを感じる場面こそ、興奮と呼ばれるものではないだろうか。

このクルマを開発している人々は、いわゆる「ペトロールヘッド」。根っからの古典的なクルマ好きに思えてならなかった。

ポールスター2 プロトタイプのスペック

価格:4万9900ポンド(713万円)
全長:-
全幅:-
全高:-
最高速度:225km/h(予想)
0-100km/h加速:4.7秒
航続距離:500km
CO2排出量:0g/km
乾燥重量:2020kg
パワートレイン:ツイン同期永久磁石モーター
バッテリー:78kWh(リチウムイオン)
最高出力:407ps(システム総合)
最大トルク:67.2kg-m(システム総合)
ギアボックス:シングルスピード

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