高速道路に多く設置されている「速度違反自動取締装置」、通称「オービス」は、その名の通りスピード違反の取り締まりを自動でおこなう装置です。ちなみに一般道路でも、環状線などの速度域が比較的高く、交通量の多い場所に設置されていることがあります。
通常、スピード違反の取り締まりを警察がおこなう際には、現場に数名の警察官が配備されるほか、スピードを超過した車両を停車させるために、広めのスペースを確保する必要があります。また、深夜や早朝など、警察官が配備できない時間帯には、取り締まりをおこなうことができないという弱点もあります。
【画像】バイクのスピード違反も取り締まるオービスを画像で見る(7枚)
一方のオービスは、高速道路や環状線の高い位置に定点カメラのような形で設置され、スピードを超過した車両を24時間自動で撮影。警察官の配備や違反車両を停車させるためのスペースも不要であるため、効率良く取り締まりがおこなえるシステムです。
オービスで撮影された画像には、違反したクルマの全貌はもちろん、運転者の顔までばっちりと映るようになっており、クルマの場合は、フロントのナンバープレートの表示まで確認することができます。
そしてオービスで撮影されると、車種やナンバーの情報をもとに運転者の住所が調べられ、後日、自宅に通達書が届きます。その後は、通達書の指示に従って警察署に出頭するなど、違反の手続きをおこなう流れです。 ところで、オービスはクルマのスピード違反を取り締まる装置と思われがちですが、バイクも取り締まりを受けることはあるのでしょうか。
バイクのフロントにはナンバーが設置されていない上の、ライダーにはヘルメットの装着義務があります。そのため、クルマのように正面からオービスで撮影されても、個人を特定することが困難です。
しかし、オービスを活用した取り締まりの方法として、オービスが撮影した車両の情報を即刻、近隣の警察車両へ転送し、警察官が直接その場で違反車両を取り締まるというものがあります。この方法であれば、その場で違反したバイクの取り締まりをおこなうことができるため、後から個人を特定したり、自宅を調べたりする必要もありません。 また、バイクが過去にオービスで取り締まりを受けた事例も複数みられ、そのなかには複数回同じ場所で違反を繰り返したバイクが、警察の捜査によって個人を特定され、取り締まりを受けたというケースが多いようです。
大前提としてスピード違反はおこなってはいけませんが、バイクだからオービスでは捕まらないという甘い考えから、違反を繰り返しているライダーが、こうした取り締まりの対象となっています。
取り締まりの有無にかかわらず、スピード違反は絶対におこなってはいけません。安全かつ円滑な交通のためにも、速度を守って走行をしましょう。
バイクといっても排気量によって車両の区分は異なり、その区分によって制限速度も異なります。
道路交通法の定める区分では、「自動車」には総排気量が401cc以上である「大型自動二輪」と総排気量が51cc以上400cc以下の「普通自動二輪」が含まれています。そのため、道路交通法上の「自動車」についての規定は、すべての大型バイクや中型バイクにも適用される内容となっています。
それを踏まえて道路交通法を見てみると、第22条「最高速度」において「道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない」とされています。
そうした標識などが設置されていない道路においては、自動車は高速道路で100km/h、一般道路で60km/hが法定速度として定められています。大型バイクと中型バイクは、この規定に則って走行するようにしましょう。
ちなみに、総排気量が50cc以下の「原動機付き自転車」は、法定速度が30km/hとされており、いかなる場合もこの速度を厳守する必要があります。愛車の区分をしっかりと認識し、道路交通法に則った安全な運転を心がけましょう。
※ ※ ※
かなり数は少ないものの、車両後方の写真を撮影するタイプのオービスも設置されている場所があります。
後方写真では、バイクでもばっちりとナンバープレートが映り込むため、その情報をもとに個人の特定がおこなわれるので、オービスの有る無しに関わらず、法定速度は守るようにしてください。
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みんなのコメント
流れに乗っていてもみんな免停では意味がない。
記事のように近隣警察署がそんなタイミングよく出動できるとは思えない
本人特定が出来なければオービスの写真も証拠能力はない
事実であるならもっと具体的な記事とすべき 無責任すぎる