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新型レクサスRXがワールドプレミア。「Lexus Driving Signature」のさらなる進化を図る

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新型レクサスRXがワールドプレミア。「Lexus Driving Signature」のさらなる進化を図る

レクサスが第5世代となるラグジュアリーSUVの新型RXを初公開。「対話できるクルマ、走って楽しいクルマ」への挑戦と内外装デザインの変革を敢行

 トヨタ自動車が展開する高級車ブランドのレクサスは2022年6月1日、ラグジュアリーSUVの新型RXを世界初公開した。

レクサスならではのドライビング体験を提供する新型BEVの「RZ」が世界初公開。発売は今冬を予定

 今回の全面改良で第5世代に移行する新型RXは、レクサス・ブランドを牽引するグローバルコアモデルであるからこその変革に挑戦したことが訴求点だ。
 1つめの挑戦は、「対話できるクルマ、走って楽しいクルマ」への挑戦。車両の素性を徹底的に磨き上げ、レクサスの原点である上質な乗心地と高い静粛性を大切にしながら、「Lexus Driving Signature」をさらに進化させる。
 2つめの挑戦は、デザインの変革。エクステリアデザインでは、新たな走りを予感させる、踏ん張り感のあるスタイルを表現。インテリアデザインでは、人間中心の「Tazuna Concept」に基づいた、クルマとドライバーがより深く直感的につながり、操ることを楽しめるドライバー席と、開放的で快適な居住空間の両立を目指した。

 まずはエクステリアデザインから見ていこう。
 基本プロポーションは、ホイールベースの延長や低重心化、前後トレッドの拡幅などによるスタンスの良さをベースに、踏ん張り感のある力強いスタイルを創出。さらに、フロントマスクはスピンドルグリルに代えて「スピンドルボディ」という、ボディとグリルを融合させたシームレスな塊感のある新デザインを採用する。ボディ色をLマーク下端まで下げ、グリルのグラデーションによる数理的な美しさを表現したことも特徴だ。
 一方、サイドビューではフード先端を上げ、バックウィンドウ下端を下げることで、水平的で低重心な姿勢を実現。また、全長とフロントオーバーハングをキープしながらAピラー付け根を後ろに下げることで、フードの伸びやかさを強調するとともに、キャビンの重心がリアに乗っているようなスタンスを演出する。リアドアからリアフェンダーに向かって力強く張り出す面構成、より立体的に進化させたフローティングタイプのクォーターピラーなども、サイドの造形の美点だ。
 そしてリアセクションでは、横方向に抜けたシンプルな構成とすることで、力強い低重心の構えを具現化。また、コンビネーションランプにはLシェイプ一文字シグネチャーランプを配し、そのうえでレンズをボディサイドに回り込ませることで、ワイドかつ安定感のある後ろ姿を形成した。

 空力特性も最大限に重視する。フロントまわりの整流効果を高めるなどして、Cd値(空気抵抗係数)の低減を図るとともにブレーキの冷却性能をアップ。また、エンジンアンダーカバーにはディンプルを設け、微小渦を床下に発生させることで接地性を引き上げた。さらに、ドア意匠面からガラス面までの段差を最小化し、合わせてリアスポイラーの後端形状と門型スポイラーの形状を見直して、流れる空気の乱流抑制を実現した。

 ボディサイズは全長が従来と同寸の4890mm、全幅が従来比で25mm幅広い1920mm、全高が同10mm低い1695mm、ホイールベースが60mm長い2850mmに設定。ボディカラーは新たな金属質感表現を追求したソニックカッパーを新設定したほか、ソニックイリジウムやソニッククォーツ、ソニックチタニウム、ソニッククロム、グラファイトブラックガラスフレーク、レッドマイカクリスタルシャイン、テレーンカーキマイカメタリック、ディープブルーマイカ、ホワイトノーヴァガラスフレーク(Fスポーツ専用色)、ヒートブルーコントラストレイヤリング(Fスポーツ専用色)という計11色をラインアップした。

 内包するインテリアは、人間中心の思想をさらに進化させた新コクピットデザインの「Tazuna Concept」に基づいて造形を手がける。人が馬を操る際に使う“手綱”に着想を得て、ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを高度に連携させ、視線移動や煩雑なスイッチ操作をすることなく、運転に集中しながらナビゲーションやオーディオ、各種機能の制御が可能なコクピットを演出。また、センターディスプレイには大型の14インチタッチディスプレイを配して多くの機能をディスプレイ内のソフトスイッチに集約し、合わせてスイッチの形やサイズ、レイアウト、表示情報など細部にまでこだわり、各機能の使用頻度も考慮しながら直感的に操作できる最適な配置とデザインを追求する。さらに、水平的な広がりを感じさせるインストルメントパネルや、メーターフードからドアトリムまで大らかにつながる造形によって、開放的な空間の広がりと乗員全員が包み込まれるキャビンを創出。インストルメントパネル周辺に配置したマルチカラーイルミネーションにより、夜間でも広がりと包まれ感が感じられるようにアレンジしたこともトピックだ。

 ゆとりのあるキャビンルームづくりを目指したことも特徴で、前席はAピラーおよびルーフ前端を後方に配して、開放感のある空間を実現。一方で後席は前後カップルディスタンスを従来型比で12mm拡大し、同時に前席シートバックを薄型化して、余裕のあるスペースを形成する。低床化に加えてスカッフやセンターピラーカバーなどの形状を工夫し、前後席ともに乗降性を高めたこともアピールポイントである。

 内装カラーは品格のあるムードを演出する新規開発色のダークセピアをはじめ、ソリスホワイト、ブラック、ヘーゼル、Fスポーツ専用のブラック、Fスポーツ専用のダークローズという計6タイプを用意。また、インパネやコンソールなどに配する加飾パネルとして、新規開発のブラックヘリンボーンパターンフィルムのほか、ミディアムブラウンバンブーや墨杢、Fスポーツ専用のダークスピンアルミを設定した。

 ラゲッジスペースについては、バックドアトリムの薄型化やローディングハイトの30mm低減により、荷室長を従来型比で50mm拡大。一般的な77/63リットルのスーツケースを各2個ずつの計4個、または9.5インチのゴルフバック4個を収納できる容量を確保した。

 パワートレインはカーボンニュートラルへの貢献を果たしたうえで、多様なユーザーニーズに対応する目的で計6機種を設定する。
 まずは、新グレードのRX500h Fスポーツ パフォーマンスに搭載する新HEVの2.4L-T HEV DIRECT4(T24A-FTS型エンジン+パラレルハイブリッド+eAxle)。フロントに高トルクの2.4リットル直4ターボエンジンとモーター、6速ATを配し、リアには高出力モーターのeAxleを搭載。駆動用バッテリーにはバイポーラ型ニッケル水素電池を採用する。高効率かつレスポンスのいい動力性能を発揮するために、エンジンとモーターの間にクラッチを組み込み、合わせて6速ATにはトルクコンバータではなくクラッチを組み合わせてモーターとトランスミッションの間に配置。状況に応じてエンジンとモーターの使い分けや統合ができる機構を導入した。Active Noise Control/Active Sound Controlを装備して、4気筒ターボ特有のノイズを除去しつつ、エンジンおよびモーターの力強さと伸び感をサウンドで演出したこともトピック。さらに、DIRECT4は車輪速センサー、加速度センサー、舵角センサーなどからの情報を用いて、前後輪の駆動力を100:0~20:80の範囲で最適配分する仕組みとした。
 一方でFスポーツ パフォーマンスは制動性能の強化も図り、フロントブレーキには対向6ピストンキャリパーを採用。また、後輪操舵角を拡大したDynamic Rear Steering(DRS)や専用開発の21インチアルミホイール+タイヤなども装備する。さらに、エクステリアにはより低重心に見せるボディ同色ロアパーツや、精悍さを引き上げるブラックステンレスのウィンドウモールなどを組み込んだ。

 次にRX450h+に搭載する2.5L PHEV E-Four(A25A-FXS型エンジン+シリーズパラレル プラグインハイブリッド+リアモーター)。システムは高効率の2.5リットル直4エンジンと前後モーター、総電力量18.1kWhのリチウムイオン電池で構成し、クラストップレベルのEV走行距離と十分なパワーを両立する。また、走行モードはEVモード/AUTO EV・HVモード/HVモード/セルフチャージモードの4パターンから選択可能。AUTO EV・HVモード選択時には「先読みエコドライブ」の制御により、ナビで目的地を設定することで駆動用電池の残量や道路の特性などに応じて自動的にEV走行とHV走行が切り替わる。一方、駆動機構にはモーター駆動のAWDシステム「E-Four」を採用。前後輪の駆動力は、100:0~20:80の範囲で最適に配分する。

 3つめおよび4つめのパワートレインは、RX350hに搭載する2.5L HEV E-Four(A25A-FXS型エンジン+シリーズパラレルハイブリッド+リアモーター)と、2.5L HEV FF(A25A-FXS型エンジン+シリーズパラレルハイブリッド)。システムは前ユニットが高効率の2.5リットル直4エンジンとフロントモーター、高出力のバイポーラ型ニッケル水素電池、リアモーターで、後ユニットが高効率の2.5リットル直4エンジンとフロントモーター、高出力のバイポーラ型ニッケル水素電池で構成し、いずれもクラストップレベルの低燃費とシームレスな走りの良さを実現した。

 5つめおよび6つめのパワートレインは、RX350に搭載する2.4L-T AWD(T24A-FTS型エンジン+Direct Shift-8AT+電子制御フルタイムAWD)と、2.4L-T FF(T24A-FTS型エンジン+Direct Shift-8AT)。2.4リットル直4ターボエンジンはTNGAの高速燃焼システムに加えて、センター直噴システムやターボと触媒の近接配置などにより、排気および燃費の改善を実施。また、8速ATには低回転域から高トルクを発生する過給エンジンの特性に合わせた変速制御技術を採用する。さらに、Active Noise Control/Active Sound Controlを装備して、4気筒ターボ特有のノイズを除去しつつ、レクサスらしい調和のとれたエンジンサウンドを発生。一方、AWDにはリアデファレンシャルに電子制御カップリング(湿式クラッチ)を配し、前後輪の駆動力を75:25~50:50の範囲で最適に配分する仕組みとした。

 基本骨格に関しては、軽量化と低床化により重心高を従来型比で15mm下げた改良版のGA-Kプラットフォームを採用。懸架機構はフロントにセッティングを見直したマクファーソンストラット式を、リアに新開発のマルチリンク式を配し、ショックアブソーバーには極低速域からの減衰力を確保したスウィングバルブを内蔵する。また、Fスポーツには減衰力切り替え応答に優れたリニアソレノイド式AVSを装備した。
 一方、組み合わせるボディは高剛性化と軽量化を高次元で両立する。新開発のリアサスの採用に即してリア部分の骨格配置を見直すとともに、着力点剛性をアップ。また、骨格の接合においてはレーザースクリューウェルディング(LSW)や構造用接着剤に加え、短いピッチでの溶接を可能とする短ピッチ打点技術を導入する。さらに、ステアリングサポートの材質には高剛性のアルミダイキャストを採用。そして、主要骨格部材の最適な材料置換やフロントフェンダーのアルミ化、2Gpa級ホットスタンプ材のBピラーを採用するなどして、車両重量を従来型比で90kgほど軽く仕上げた。
 静粛性の向上に重きを置いたことも見逃せない。先にデビューしたNXに続き、ドアのシール性を向上させるオープニングウェザーストリップやフロント/リアドアガラスラン形状の採用や、エンジンフードの振動を抑えるツインロック構造、高遮音タイプのフロントガラスなどを導入。また、ボディ剛性のアップによる振動抑制に加えて、吸音材の最適配置や減衰力の高い接着剤および制振材の適所配置を実施し、路面や周辺環境の変化に強く特定の音が目立たない、バランスの取れた静粛性を具現化した。

 先進安全運転支援システムに関しては、最新のLexus Safety System+を採用する。プロアクティブドライビングアシスト(PDA)には、信号交差点に対する右左折時の減速支援や車線内走行時の常時支援を追加。また、ドライバーモニターと連動した機能を拡充した。一方、快適な移動を支えるLexus Teammateには、自動車専用道路で0~約40km/h走行時にドライバーの疲労軽減を図るアドバンストドライブ(渋滞時支援)や、スマートフォンによる車外からのリモート操作も可能な駐車支援システムのアドバンストパークなどを設定。ほかにも、常に最新のソフトウェアに更新可能なOTA(Over The Air)アップデートや、スイッチによるドアの電子制御アンラッチ機構のe-ラッチシステム、専用のアプリをスマートフォンにインストールして使用できるデジタルキーなどを採用した。

 なお、新型RXの日本での発売は、本年秋ごろを予定している。

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  • レクサスも買えない貧乏人がケチをつけております。
  • 待ってたけど、グリルのギザギザが無理で他車にするって人もいると思う。サイドのシルエットは新型の方が好き。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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