2022年12月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は28万4,329台、前年比は101.5%と辛うじてプラスとなりました。国産9ブランドのうち三菱(156.0%)、日産(154.9%)が大きく伸び、一方でトヨタ、レクサス、マツダは15%オーバーのマイナスとなっています。
軽自動車を除く12月の新車販売ランキングでは、トヨタカローラが2月以来の首位となり、2位ヤリス、3位シエンタ、4位には日産ノートが入りました。軽自動車(乗用車)は、乗用車全体で2年連続年間1位となったホンダN-BOXを筆頭に、2位ダイハツタント、3位ダイハツムーヴ、4位スズキスペーシア、5位ワゴンRまで11月と同じ順位になっています。
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今回は2022年の年間ランキングも含めて自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。
国産乗用車販売台数 2022年1~12月(軽自動車を除く)
順位 車名 ブランド名 台数 前年比
1 ヤリス トヨタ 168,557 79.2
2 カローラ トヨタ 131,548 118.7
3 ノート 日産 110,113 122.1
4 ルーミー トヨタ 109,236 81.0
5 ライズ トヨタ 83,620 102.1
6 フリード ホンダ 79,525 114.3
7 アクア トヨタ 72,084 99.4
8 シエンタ トヨタ 68,922 119.2
9 フィット ホンダ 60,271 102.5
10 アルファード トヨタ 60,225 63.4
11 ノア トヨタ 57,696 130.5
12 セレナ 日産 57,513 97.6
13 ヴォクシー トヨタ 55,545 79.3
14 ヴェゼル ホンダ 50,736 96.3
15 ソリオ スズキ 41,590 93.0
16 ステップワゴン ホンダ 37,966 96.7
17 ランドクルーザーW トヨタ 35,390 105.7
18 ハリアー トヨタ 34,182 45.8
19 パッソ トヨタ 32,990 101.4
20 プリウス トヨタ 32,675 66.4
21 CX-5 マツダ 31,399 140.0
22 RAV4 トヨタ 31,118 62.7
23 スイフト スズキ 25,113 107.3
24 フォレスター SUBARU 25,096 109.6
25 MAZDA2 マツダ 24,429 99.1
26 インプレッサ SUBARU 23,042 85.8
27 ロッキー ダイハツ 22,223 103.9
28 キックス 日産 18,697 53.4
29 エクストレイル 日産 18,066 150.3
30 ジムニーワゴン スズキ 17,820 128.2
31 クラウン トヨタ 17,767 83.0
32 アウトランダー 三菱 17,662 713.9
33 デリカD5 三菱 16,838 113.8
34 CX-30 マツダ 16,176 83.6
35 レヴォーグ SUBARU 14,275 56.1
36 MAZDA3 マツダ 14,020 85.7
37 86 トヨタ 13,341 364.3
38 シャトル ホンダ 12,941 94.9
39 CX-8 マツダ 12,934 77.9
40 リーフ 日産 12,732 117.4
41 クロスビー スズキ 12,315 99.3
42 C-HR トヨタ 11,811 65.3
43 トール ダイハツ 11,527 78.0
44 レガシィ SUBARU 9,697 482
45 ロードスター マツダ 9,578 177.6
46 ハイエースワゴン トヨタ 9,175 107.3
47 シビック ホンダ 8,773 103.0
48 CX-3 マツダ 8,409 100.0
49 マーチ 日産 8,200 93.0
50 エクリプスクロス 三菱 7,693 86.6
※ 上記の台数は車名別の合算値となり、一部教習車などを含みます。例:カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。
※ 前年比欄について、前年の台数がない場合や、前年比の桁数が5桁を超える場合は空白で表示しています。
勢いは落ちたもののトヨタヤリスが3年連続で登録車の年間王座に
2022年1~12月暦年の販売台数の集計が出ている。上位50車のトップはトヨタヤリスの16万8,557台で、ヤリスはこれで登場年の2020年、2021年に続き3年連続で1位の座についたことになる。ただし2021年の台数が21万2,927台で、この時に2位だったトヨタルーミーの13万4,801台とは大きく差をつけていたのに対し、2022年に2位となったトヨタカローラの13万1,548台との台数の差は3万7,000台ほどで、2021年ほどの2位を大きく引き離した感は小さいのは気になるところ。
ヤリス自身の前年比の数字も79.2%と決して勢いがいいというほどではない。むしろ3位につけた同じトヨタのカローラのほうが、2021年の11万865台に対して2022年は13万1,548台と台数を伸ばしており、前年比も118.7%としたたかさを見せる。
ベスト10のうちトヨタが7車種、健闘した日産ノートとホンダフリード
したたかといえば2022年8月に新型を登場させたトヨタシエンタも2021年の年間ランキングでは13位だったが、8位に入った。シエンタを含め上位10車のうち7車種がトヨタ車で、2021年よりも1車種少なくなったものの強さを見せ、特に10位のアルファードは、自身の前年比では63.4%ながら10位に食い込む健闘ぶりだった。
ノートが3位につけ前年比122.1%だったほか、10位圏内に2車入ったホンダ車のうち、9位のフィットよりも上位の6位に入ったフリードも前年比114.3%と強さが現れ、暦年でミニバン販売台数1位にもなっている。反対に新型に切り替わったステップワゴンは16位(台数は3万7,966台、前年比は96.7%)と今ひとつで、今後に期待というところか。他方で三菱車は50位圏内にアウトランダー(32位、1万7,662台)、デリカD:5(33位、1万6,838台)、そしてエクリプスクロス(50位、7,693台)と3台が入っていた。
国産乗用車販売台数 2022年12月(軽自動車を除く)
順位 車名 ブランド名 台数 前年比
1 カローラ トヨタ 11,202 94.6
2 ヤリス トヨタ 11,192 66.2
3 シエンタ トヨタ 9,348 270.6
4 ノート 日産 8,571 110.7
5 ルーミー トヨタ 7,329 74.3
6 フリード ホンダ 6,298 118.1
7 アクア トヨタ 5,770 64.1
8 ノア トヨタ 5,262 145.5
9 ヴォクシー トヨタ 5,136 85.3
10 ヴェゼル ホンダ 4,954 110.7
11 フィット ホンダ 4,884 109.4
12 ソリオ スズキ 4,190 170.5
13 アルファード トヨタ 4,114 76.6
14 ステップワゴン ホンダ 4,037 124.6
14 セレナ 日産 4,037 133.9
16 ライズ トヨタ 3,312 46.7
17 クラウン トヨタ 3,283 259.9
18 RAV4 トヨタ 2,853 129.8
19 ランドクルーザーW トヨタ 2,848 108.9
20 フォレスター SUBARU 2,455 91
21 パッソ トヨタ 2,264 92.4
22 ジムニーW スズキ 2,107 234.1
23 インプレッサ SUBARU 2,039 194.6
24 CX-5 マツダ 1,795 55
25 ハリアー トヨタ 1,713 39.4
26 スイフト スズキ 1,611 78
27 MAZDA2 マツダ 1,570 67.4
28 プリウス トヨタ 1,498 51.1
29 デリカD5 三菱 1,483 274.1
30 ロッキー ダイハツ 1,413 73.7
31 アウトランダー 三菱 1,375 124.5
32 リーフ 日産 1,370 148.1
33 エクストレイル 日産 1,319 252.2
34 CX-60 マツダ 1,304 22年9月発売
35 MAZDA3 マツダ 1,194 73.5
36 CX-30 マツダ 1,107 56
37 トール ダイハツ 1,004 67.5
38 クロスビー スズキ 923 117.4
39 CX-8 マツダ 901 96.7
40 キックス 日産 838 47.5
41 ハイエースW トヨタ 825 129.9
42 シビック ホンダ 820 89.5
43 レガシィ SUBARU 709 45.9
44 レヴォーグ SUBARU 707 120.4
45 C-HR トヨタ 701 63.9
46 CX-3 マツダ 618 41.6
47 NX350H レクサス 546 64.1
48 ES300H レクサス 538 139.4
49 ZR-V ホンダ 535 未発売
50 ロードスター マツダ 475 1032.6
※ 上記の台数は車名別の合算値となり、一部教習車などを含みます。例:カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。
※ 前年比欄について、前年の台数がない場合や、前年比の桁数が5桁を超える場合は空白で表示しています。
12月はカローラが首位に、シエンタは3位に浮上
さて2022年の締めくくりだった12月の販売台数は上位勢に動きがあった。年間販売台数でも触れたヤリスが、台数1万1,192台、前年比も66.2%に落としこれまでの1位から2位に下がった。代わりに1位の座についたのがカローラで、カローラの1位は2022年2月から10ヵ月ぶりで、台数も前月に対して上乗せしている。それと3位にはシエンタが前月の4位からジワリと順にを上げ(台数は僅かに落としている)、トップ3をトヨタ車で固めることに貢献した。トヨタ車ではノアとヴォクシーがようやく10位以内に浮上してきた一方で、7位のアクアは11月の5位から順位を下げ、台数も3,038台ほど落としている。クラウンは11月の24位から17位に順位を上げた。
そのほかここに来て強さ含みなのがフリードで、11月より1,000台以上の台数を上乗せ(5,118台→6,298台)し6位に。アウトランダー、日産リーフなども、11月の3桁から4桁に台数を増やしている。
軽乗用車販売台数 2022年1~12月
車名 ブランド名 台数 前年比
1 N-BOX ホンダ 202,197 107.02
2 タント ダイハツ 107,810 92.21
3 スペーシア スズキ 100,206 77.75
4 ムーヴ ダイハツ 94,837 98.95
5 ワゴンR スズキ 82,213 119.20
6 ルークス 日産 72,600 85.67
7 ハスラー スズキ 70,373 85.32
8 アルト スズキ 67,204 110.32
9 ミラ ダイハツ 65,317 99.26
10 タフト ダイハツ 56,861 91.30
11 デイズ 日産 43,864 81.57
12 N-WGN ホンダ 42,330 83.45
13 ジムニー スズキ 41,405 105.03
14 eK 三菱 27,145 79.60
15 サクラ 日産 21,887 22年6月発売
※ 車名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ワゴンR、ミラ、ムーヴ、eK、ピクシスなど)
※eKにeKクロス EVは合算していません
N-BOXが8年連続の首位!発売半年のサクラも年間ランキング入り
軽自動車の暦年の販売台数のトップはホンダN-BOXだった。台数は20万2,197台ともはや独走状態で、これは登録車を含めた新車販売台数としても1位、軽4輪車としては8年連続の首位獲得という偉業ぶり(!)。ただしホンダはもう1車種N-WGNが12位に入っているものの、N-ONEはこの15位までのランキングでは見えてこない。
一方で2位以下、15位まではお馴染の顔ぶれといったところ。2位ダイハツタント、3位スズキスペーシアと、1位のN-BOXには大きく差をつけられているものの、相変わらずスーパーハイトワゴン系の強さを物語っている。ムーヴとワゴンR、アルトとミラ、さらにハスラーとタフトと、各々のライバル車同士も15位圏内でしのぎを削った。そしてEVのサクラが6月発売の半年間ながら15位に食い込んでいる点も見逃せない。
軽乗用車販売台数 2022年12月
車名 ブランド名 台数 前年比
1 N-BOX ホンダ 16,760 124.71
2 タント ダイハツ 12,160 114.18
3 ムーヴ ダイハツ 9,749 108.21
4 スペーシア スズキ 9,283 162.09
5 ワゴンR スズキ 6,872 97.794
6 ルークス 日産 6,056 2251.30
7 ハスラー スズキ 5,797 110.36
8 アルト スズキ 4,913 121.67
9 ミラ ダイハツ 4,794 89.11
10 タフト ダイハツ 4,285 82.25
11 N-WGN ホンダ 3,837 110.04
12 サクラ 日産 3,568 22年6月発売
13 ジムニー スズキ 2,586 57.75
14 eK 三菱 1,938 163.96
15 デイズ 日産 1,844 62.09
※ 車名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ワゴンR、ミラ、ムーヴ、eK、ピクシスなど)
※eKにeKクロス EVは合算していません
12月も安泰のN-BOX、ベスト5は11月と同じ顔ぶれ
話を12月の販売台数に移すと、1位はN-BOXという結果だった。台数は11月よりも落としているものの前年比は124.7%にアップ。順位で見ると2位のタント以下3位のムーヴ、4位のスペーシア、5位のワゴンRまでが、11月と同じポジションとなった。
続く6位には11月の9位から順位を上げた日産ルークスが入り、台数も6,056台(前年比2251.3%、15位圏外だった)と、11月よりも台数を上乗せした形。同じ日産ではサクラが11月と変わらず12位をキープ、台数は3,568台とし11月よりもやはり若干の台数を上乗せした数字を残している。ちなみに三菱eKは14位につけ1,938台だが、この台数はeKクロスEVは含まれていない数字とのこと。また12月の販売台数を見ると、ルークス、サクラ以外の13車種が、いずれも11月に対して販売台数を下げているのは気にかかるところだ。
※記事の内容は2023年1月時点の情報で制作しています。
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みんなのコメント
売れてねーな
最近のホンダ車はモデルチェンジする毎におかしなデザインに改悪されていく。
普通車で頼みのフリードも今年モデルチェンジとなると、
とても心配だ。
変化点が少なくすれば売れると思うが、ベースのフィットがあんなだから、心配だな。
我が家のフリードも来年乗り換える予定だが、現行もアリかな。