レッドブルとホンダの育成ドライバーであり、今季はFIA F2でランキング3番手につけている角田裕毅。彼はイモラで行なわれるF1エミリア・ロマーニャGPの後、同地でトロロッソ(現アルファタウリ)の2018年マシンをドライブし、300kmを走行する予定となっている。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは以前、レッドブルとそのパワーユニットサプライヤーであるホンダの両方から支援を受ける角田をF1へと昇格させようとする動きは、“計画されたもの”であると語っており、角田が来季のアルファタウリの有力なドライバー候補であることは間違いなさそうだ。
■角田裕毅、アルファタウリのファクトリーでシート合わせ実施。イモラのレース後にテストも予定
アルファタウリのチーム代表であるフランツ・トストは以前から、角田がイモラでのテストに加えてアブダビでのポストシーズンテストに参加する予定であることを明かしているが、さらにフリー走行1回目セッションにも出走する可能性があることを示唆している。
エミリア・ロマーニャGPの後はトルコGP、バーレーンGP、サクヒールGP(バーレーンでの2戦目)、アブダビGPと続くが、バーレーンで行なわれるF2の最終2ラウンドに集中したい角田にとって、トルコでFP1に出場するのが理に適っているように思われる。ただその場合、久々の開催となるトルコでレギュラードライバーの走行機会を奪う形となってしまうため、レギュラー陣が十分な経験を積んでいるアブダビで角田が走る可能性もありそうだ。
トスト代表は、2021年に誰がアルファタウリで走るのかはまだ決まっていないと主張し、今後の計画について次のように語った。
「来年のドライバーラインアップはまだ決まっていない」とトスト代表は言う。
「ユウキとのプログラムは次のようになっている。まず先週彼とファクトリーで会い、イモラでのレース後に300kmのテストをするためにシート合わせをした」
「そして、これはまだ決定したことではないが、彼はおそらくFP1を一度走るだろう。それからバーレーンでの2レースがあり、我々は彼がF2選手権をどの位置で終えるのか確認することになるだろう。これはスーパーライセンス(発給)に関わるからね」
「それからアブダビで若手ドライバーテストを行なった後、レッドブルが2021年のアルファタウリのドライバーラインアップをどうするのか決める」
なお、角田が仮にアルファタウリのレギュラードライバーとなった場合、シートを喪失するのはダニール・クビアトの方だと考えられている。クビアトは自身の置かれている状況について次のようにコメントした。
「言ってみれば、僕はこの件についてあまり情報を得られていない」
「僕が知っているのは、今季は残り6レースあるということだけだから、僕は残り6戦でベストを尽くそうとしているし、それが僕のできる最善のことだ」
「状況は分かっているし、簡単なことだよ。もちろん空席は多くないけど、僕としてはここからのレースでベストを尽くすことしかできないんだ」
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