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ロータスが新型電動SUV「エレトレ」を発表。生産は中国の新工場において2022年後半に開始予定

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ロータスが新型電動SUV「エレトレ」を発表。生産は中国の新工場において2022年後半に開始予定

ロータス初の電気自動車、ロータス初の5ドアモデル、ロータス初のSUV――初めてづくしの新型車「エレトレ」が世界初公開。EVユニットの最高出力は600hp、航続距離は600kmが目標値

 英国ロータスカーズは2022年3月29日(現地時間)、ブランド初の電気自動車で、かつ初のSUVモデルとなる新型車の「エレトレ(Eletre)」を発表した。

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 エレトレはコードネーム「タイプ132」として開発してきたEセグメントの電動SUVで、発表リリースでは“Born British, Raised Globally(英国で生まれ、世界で育んだ)”と表現。本拠地の英国へセルで企画および開発を行い、スウェーデンやドイツなどのエンジニアリングチームとともにテストを実施。そして、中国・武漢の新工場において2022年後半より生産するという、グローバルな体制を構築してブランド初の電動SUVを生み出している。なお、ロータス車の伝統に則って“E”の頭文字で始まる「Eletre」の車名は東ヨーロッパ言語に由来し、英語では「Coming to Life」を意味。前述の通り、ロータスで初めてづくしの新型車であることから、“再生する”“活気づく”という旨趣のネーミングを冠した。

 デザイン面に関しては、英国ウォリックシャーに居を構え、昨年まではジーリー(吉利)デザインUKを名乗って2022年1月に改組した、ロータステクノロジークリエイティブセンター(LTCC)が担当する。
 エクステリアは“daring and dramatic”をテーマに、キャブフォワードのプロポーションに3019mmのロングホイールベース、ショートオーバーハングで基本フォルムを構成する。また、2019年に発表した電動ハイパーカーのコードネーム130こと「エヴァイヤ(EVIJA)」と同じく、空力理論の「ポロシティー(多孔性)」を採用。フロントホイールアーチの前方および後方やリアホイールアーチの後方、Dピラー上部に配するベンチュリーなどによって整流効果を高め、航続距離や速度などの向上を果たした。ボディ自体は黒い部分にカーボンファイバー材を、メインのパネルにアルミニウム材を多用し、軽量化と高剛性化を両立。ボディサイズは全長5103×全幅2135×全高1630mmに設定している。

 各部のデザインにも徹底してこだわる。フロントマスクはシャープで切れ味の良いリーディングエッジに、デイタイムランニングライトとスクロール式ウインカーを収めたスリムなテクニカルライトクラスター、三角形の花びらが連結したネットワークを構成するアクティブフロントグリル、左右にエアアウトレットへと続く凹部を設けたボンネットなどを配してスポーティかつ精悍な顔つきを具現化。一方でサイドビューは、フロントホイールアーチ後方のエアアウトレットと連なる彫刻的なラインやフラッシュサーフェス化したドアハンドル、アグレッシブな傾斜を有したウィンドスクリーン、流れるようなルーフライン、ドラッグを低減する新設計のエアブレード、エレトレのロゴを刻んだフローティングDピラー、カーボンファイバーを挿入した23インチのマシンカット分割仕上げ5スポークアロイホイールなどを採用して、SUVらしい力強さとエアロダイナミクスを高度に融合させる。そしてリアセクションは、フルワイドリボンのコンビネーションライトにホイールアーチ後方のエアアウトレット、レーシングカーのウィングレットを連想させる新設計のカーボンファイバー製“フローティング”スプリットルーフスポイラーなどを組み込んで、印象的かつ空力特性に優れる後ろ姿を実現した。

 内包するインテリアは、ロータス車で前例のない新しいレベルの内装デザインに仕上げたことが訴求点だ。素材としては、手に触れる部分にプレミアム感と耐久性の高い人工マイクロファイバーを、シート表皮に高度なウール混紡生地を、剛性が必要な部分に織りの端からリサイクルしたカーボンファイバーを採用。また、コクピットは「必要のないものは取り除く」というライトウェイト哲学のもと、30mm未満の薄型液晶メータークラスターを配したインストルメントパネルやリアスポイラーのデザインを反映して中央部を省いたフローティングウィング(ダッシュボード上部)などを装備する。多様なスイッチを組み込んだ六角形のステアリンホイール、三角形をテーマに強調したテクスチャーなども、エレトレならではのアレンジだ。収納スペースも豊富に設定し、センターコンソールには携帯電話用のワイヤレス充電を備えたストレージトレイと、未使用時には穴部分がぴったりカバーされるカップホルダーを配備。また、ドアトリムには1リットルのボトルが収納できるスペースを用意した。
 先進アイテムを鋭意使用したこともトピックで、AR技術を活用したヘッドアップディスプレイや様々な情報を表示する助手席前ディスプレイ、最新のOLEDタッチスクリーンテクノロジーを組み込んだうえで収納機能も備えたセンターコンソール配置の15.1インチディスプレイなどを装備。また、インパネ上部の窪みに配したフラットなライトはヒューマンマシンインターフェース(HMI)の一部を形成し、車内の温度が変更された際や車両のバッテリー充電状態が変わった場合などに色が変わって乗員に告知する機能を導入した。

 シート配列は2列式で、一般的な5名乗りと4つの独立シートを配した4名乗りを設定する。4名乗りでは後席センター部にコンソールを組み込み、角度の調整が可能なインフォテインメント用9インチタッチスクリーンやワイヤレス充電トレイ、カップホルダーなどを装備した。

 アルミニウム材と高張力鋼板で構成したスケートボード構造のエレクトリックプレミアムアーキテクチャー(Electric Premium Architetcuture=EPA)プラットフォームに搭載するパワーユニットは、フロントアクスルに1基、リアアクスルに1基のモーターを配して4WDを構成し、総電力量100kWh超の駆動用バッテリーと組み合わせた800VのEVシステムを採用する。システム最高出力は600hp(608.3ps)以上を目標値とし、性能面では最高速度が260km/h、0→100km/h加速が3.0秒以下、そして航続距離がWLTPモードで600kmを目指すという。充電に関しては、350kWの急速充電器を使えば20分で400km走行分の充電が可能で、また22kWのAC充電システムにも対応させた。

 足回りについては、エアサスペンションとコンティニュアスダンピングコントロール(CDC)を標準で採用し、オプションでアクティブライドハイトやアクティブリアアクスルステアリング、アクティブアンチロールバー、ブレーキによるトルクベクタリングが選択可能。また、ステアリング、ダンパー設定、パワートレイン、アクセルペダルのレスポンスを統合制御するツアー/スポーツ/オフロード/インディビジュアルという4つのドライブモードを組み込んだ。

 先進安全運転支援システムに関しては、最新のLiDAR(=Light detection and ranging)技術を活用した新機構を採用。具体的にはインテリジェントアダプティブクルーズコントロール(ACC)、衝突軽減サポートフロント(CMSF)、交通標識情報(TSI)、ドアオープン警告(DOW)、リアクロストラフィックアラート(RCTA)、フロントクロストラフィックアラート(FCTA)、レーンチェンジアシスト(LCA)、幼児置き去り検地システム(CPD)、レーンデパーチャーワーニング/プリベンション付きレーンキープエイド(LKA+)、パーキングエマージェンシーブレーキ(PEB)、衝突軽減サポートリア(CMSR)、エマージェンシーレスキューコールなどを設定する。最新バージョンに更新できるOver The Air(OTA)ソフトウェアアップデート機能も装備した。

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