F1は今年、南北アメリカ大陸でのレースを開催せず、代わりにイモラやニュルブルクリンク、ポルティマオでのレースをカレンダーに加える方向で検討をしているようだ。
新型コロナウイルスが依然として世界中で猛威を振るっている中、F1のオーナー企業であるリバティ・メディアは、開催カレンダーをどう満たすのが最善かを検討している。
■ホッケンハイム、今年のF1開催を断念「観客を入れての開催が可能だと想定できない」
最も懸念されるのは、アメリカとブラジルでの感染状況だ。アメリカはコロナ感染者が400万人を超え、その増加ペースはむしろ加速している。ブラジルでは、ジャイル・ボルソナロ大統領がコロナにより隔離生活を行なっているほか、新規感染者が1日で6万7000人を超えるなど深刻な状況だ。
こうした状況を踏まえ、南北アメリカ大陸での今季レース開催を中止する決定がなされたと考えられている。これは、すでに中止が決まっているカナダGPに加え、アメリカGP、メキシコGP、ブラジルGPの開催が中止となることを意味する。
その代わり、F1はヨーロッパでのレースを3戦、カレンダーに追加することを検討している。それがニュルブルクリンク(ドイツ)、イモラ(イタリア)、ポルティマオ(ポルトガル)だ。これらのレースは10月を中心に開催されると見られている。
ニュルブルクリンクは2013年ドイツGP、イモラは2006年サンマリノGP以来のF1開催となるが、アルガルヴェ・サーキットとも呼ばれるポルティマオではF1グランプリが開催されたことはない。
F1は今季、15~18レースを開催する予定だとしており、これまでに10レースが発表済み。シーズン終盤には、バーレーンでの2レースおよびアブダビでの最終戦が開催されるとみられる。
F1がテレビ放映の契約を履行するためには最低15グランプリの開催が必要であり、これらのレースが実現すればそれを満たすことができる。
また、11月にはアジアで1~2戦のグランプリ開催が実現する可能性が残っている。その候補として、今季初開催される予定だったベトナムGP、2017年を最後にカレンダーから消えたマレーシアGPの名前が挙がっているようだ。
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