自動変速ではモノ足らずに広がっていったシフトスイッチ
いまやスポーティなモデルでは珍しくなくなった、パドルシフト。オートマティックトランスミッション(AT)やCVTなど、本来はギヤをシフトする必要がない変速装置に、あえてシフト感覚を取り入れたものだ。
時代を振り返ると、1960年代は日本でもマニュアルトランスミッションが当たり前だった。それが70年代に入ると、自動車メーカー各社がトルクコンバーター方式の自動変速機を「トルコン」と呼び普及を急いだ。
トルコン導入初期、筆者はまだ運転免許がない年齢だったが、我が家で購入したトルコン車について助手席や後席から「加速が甘い」などと勝手に評価していた。だが、母親は「毎日の運転がとても楽になった」と絶賛していたことを思い出す。
その後、オートマティックトランスミッションは3速AT、4速AT、5速ATと徐々に多段化が進む。
こうしたなかで、「ATでもシフトして走りを楽しみたい」というユーザーの声があり、まずはシフトレバーを動かすタイプのマニュアルシフトモードが登場する。
次に、マニュアルシフトモードの操作を「ステアリングを握ったまま、手元でやりたい」という声が出始めたので、ステアリング周辺にシフトスイッチを配置するようになった。
当初は、ステアリングの後ろ側に、シフトのアップ、ダウンをするボタン式スイッチがあるタイプが出回った。これはステアリング内部の小規模な改良で量産が可能であり、メーカーにとって開発費用も部品メーカーからの購買費用も比較的低く抑えることができた。
レーシングカーからパドルシフトが普及していった
一方、レーシングカーの分野では、Hパターン式のマニュアルシフト、次に前後方向に動かすシーケンシャルシフト、そしてステアリングの手元でシフトするパドルシフトへと、ギアシフト機構が進化していった。
このパドルシフトを量産車でも味わいたい、というユーザーの声を受けて、スポーティなクーペ、セダン、またSUVでもパドルシフトの採用が進んだ。
その上で、課題となったのはコストだ。
本来、パドルシフトはステアリングを切った状態で、ステアリングから手を放さず素早くシフトするための装置なのだから、レーシングカーのようにステアリング一体式が望ましい。だが、近年の量産車のステアリングには、オーディオ操作や、予防安全技術に関する各種スイッチが備わるようになり、パドルシフト付けるとさらにステアリングの構造が複雑になってしまう。
そこまでの導入コストが新車価格に反映されても需要がある、高級スポーツモデルでは、ステアリング一体式パドルシフトが採用されている。
一方で、スポーティ感覚が加味するレベルのモデルでは、コスト削減の面、または商品性の面やインテリアデザインの面から、ステアリングコラム装着式パドルシフトが採用される傾向がある。
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みんなのコメント
そうでないと、ハンドルを切った状態でアップなのかダウンなのかわからくなる。
ステアリングのスポークとの位置関係からも 手の感覚でパドルの位置が把握できる。