ホンダ：ザルコが0.001秒差で予選Q2へダイレクト進出「僕たちは常に進歩している」／第18戦タイGP

　10月25日、2024年MotoGP第18戦タイGPの初日セッションがブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで行われ、午後のプラクティスでレプソル・ホンダ・チームのルカ・マリーニは17番手、ジョアン・ミルは19番手でセッションを終えた。

　ヨハン・ザルコ（ホンダ・カストロールLCR）は10番手でホンダ勢トップ。中上貴晶（ホンダ・イデミツLCR）は15番手を獲得している。

　現地時間10時45分から始まったフリー走行1回目は、気温30度、路面温度47度と日本、オーストラリアと変わって暑いコンディション。セッション序盤には、中上が1分31秒272でトップになる場面もあった。

　ホンダ勢4人ともセッションを通してロングラン想定のプログラムを行いつつ、1分31秒台のラップタイムを出すなど精力的に周回を重ねていく。

　最終的に中上が1分31秒022の9番手でホンダ勢トップ。マリーニが14番手、ザルコが16番手、ミルが18番手と続いた。

　午後のプラクティスは、路面温度が52度まで上昇。ホンダ勢は全員前後ハードでコースインし、中盤にはハード／ミディアムに履き替えるなど、熱の影響を評価した。

　セッションが終盤に差し掛かった残り8分ごろに、ザルコが1分29秒682で5番手に浮上。マリーニは、ソフト／ミディアムに履き変えて終盤のアタックに備えた。

　最終盤には、予選Q2へダイレクトで進出するためのアタック合戦が繰り広げられた。最終ランでは中上とマリーニが自己ベストを更新。中上が1分29秒996で15番手、マリーニが1分30秒138で17番手となった。ミルは、最後のランでアタックするもタイムを更新できず、1分30秒217の19番手で続いた。

　ザルコは、最終ランで1分36秒台のラップのみとアタックできなかったものの、上位ライダーがタイムを更新していくなか、最終的に1000分の1秒差で10番手に留まり、予選Q2へダイレクト進出を決めた。

　LCRは、ザルコは10番手で予選Q2にダイレクト進出し、中上も好感触を得ている模様だ。しかし、レプソル・ホンダは苦戦を強いられており、ふたりのコメントからもまだ見出せていない部分があることがわかる。

　2日目は、予選でザルコがより上位グリッドを得られるのか、スプリントで安定して速いレースペースを出せるのか、ホンダ勢の走りに期待したい。

■ジョアン・ミル（FP1：18番手、プラクティス：19番手）
「タカとザルコの走りは、僕らにまだ解き明かすことがあると示した。だから、今夜は彼らのリザルトに迫るために仕事をしなければならない。僕にとっては難しい一日だった。マシンにはまだバイブレーションが残っていて、自分のポテンシャルをフル出せていないということでもある」

「他のライダーが何をしているのか、なぜ僕が他より苦しんでいるのかを理解する必要がある。100％の力を出し切れば後悔はない。僕も常に100％で尽くしていくよ」

■ルカ・マリーニ（FP1：14番手、プラクティス：17番手）
「MotoGPの接戦ぶりにはいつも驚かされる。いいラップを刻むことは本当に重要で、わずかな差でも順位は大きく変わってしまう。今日は本当にいいラップを残せなかったから、明日はまだ改善の余地がある」

「来シーズンを見据えて、マシンでいろいろなことを試すのにかなりの時間を費やした。まだ理解できていないところもあるけど、いくつか、特にブレーキングでいい部分が見つけたよ。マシンの進化に合わせて自分のライディングも向上させる必要もあるね。明日はもっと多くのものを届けたい」

■ヨハン・ザルコ（FP1：16番手、プラクティス：10番手）
「今日はこれまでのアジアラウンドでの前進がまたひとつ確認できた一日だった。予選Q2に進出することに集中し、最終的に成し遂げることができた。ポジティブなことだし、僕たちは常に進歩しているよ」

「明日に関しては、予選でいい走りをすること、マシンのフィーリングを向上させ続けること、そしてスプリントで可能な限り最高の結果を得るために戦うことが主な目標だ」

■中上貴晶（FP1：9番手、プラクティス：15番手）
「タイトな金曜日でしたが、とても楽しめました！マシンのフィーリングは、オーストラリアよりもずっといいです。今日はスリップストリームを見つけられず、ラップタイムを逃してしまいました」

「いずれにしても、週末ごとに向上するためのステップを踏んでいますし、コンスタントに取り組み続けています。ハッピーです。明日の予選とスプリントが待ちきれません」