2024年にB-Max Racing Teamからスーパーフォーミュラに参戦する木村偉織が2月2日、チームの本拠地がある神奈川県綾瀬市の市立綾南小学校を訪問。5年生の2クラスを対象に出前授業を行なった。
B-Max Racing Teamはかねてより、地域活性化において連携している綾瀬市と様々な企画を実施してきた。今年1月にも昨年に続いて市役所庁舎でのスーパーフォーミュラ車両展示が行なわれたばかりだ。同チームは以前にも組田龍司総代表と当時の所属ドライバーである松下信治が県立綾瀬高校で講演を行なったが、今回は今季からトップカテゴリーへのデビューを果たす木村による出前授業が実施された形だ。
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木村はレース活動と並行して明治大学を卒業した文武両道のレーシングドライバー。授業に向けても入念な準備をしたようで、レースの構造やマシンの種類などに関して分かりやすくまとめたスライドを使い、授業を展開した。
国内最高峰のスーパーフォーミュラにステップアップした木村のレースキャリアも、決して平坦なものではなかった。鈴鹿サーキットレーシングスクール(現ホンダ・レーシングスクール鈴鹿)では高い評価を得たものの、スカラシップ生(奨学生)になることはできず。しかしFIA F4で好成績を挙げて、ホンダの育成ドライバーとしてのスーパーフォーミュラ・ライツ参戦を勝ち取ると、2年目の昨シーズンはチャンピオン獲得が至上命題というプレッシャーのかかる状況で見事王者に輝き、チャンスを掴んだ。
自分を信じることを通して困難を乗り越えてきたという木村は、自分を信じることの大切さ、自分が納得できるまでやり切ることの大切さなどをテーマにし、児童たちにメッセージを伝えた。授業後には児童から「木村選手は『怒ってくれる人は自分を大切に思ってくれる人だから、その言葉を大切にしてください』と言っていました。この言葉が一番心に残っています」「小さな事でも積み重ねることが大事という言葉が一番心に残りました。そして夢を叶えることは本当に大変だと思うけれど、頑張って努力すれば夢は叶えられると思いました」などという感想が寄せられたという。
チームのSNSによると、木村の“先生ぶり”には校長も絶賛だったという。授業後はサイン会などで児童と交流した木村は「初めての経験でしたので、失敗しないように何度も練習して臨みました。最初は緊張しましたが、徐々に子どもたちとの距離も縮まって、すごく楽しめました。授業は及第点だと思います。僕自身も子どもたちの笑顔にたくさんパワーをもらいました」とコメントした。
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