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【ジャガー Fタイプ75】「いつかは」ではなく、いまこそスポーツカー!【九島辰也】

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【ジャガー Fタイプ75】「いつかは」ではなく、いまこそスポーツカー!【九島辰也】

車種別・最新情報 [2022.11.25 UP]


【ジャガー Fタイプ75】「いつかは」ではなく、いまこそスポーツカー!【九島辰也】
文●九島辰也 写真●ジャガー、日産、トヨタ

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 SUV全盛の中、かつてスーパーカー少年だったクルマ好きの大人にとってスポーツカーは特別な存在だと思います。「かっこいいスポーツカーに乗りたい!」と思うのは至極フツーのこと。ロングノーズにショートデッキのスタイリングにどれだけ憧れてきたものか……てな感じです。長年映画やテレビ番組のヒーローは2ドアクーペで登場していましたからね。そんな姿に自分を投影したりして。


フェアレディZ

GR スープラ
 その身からして、今年日産フェアレディZの新型がリリースされたのはビッグニュースです。イマドキ2シーターのスポーツカーを販売する自動車メーカーは多くありません。それにスタイリングもグッド。S30型をモチーフにしたフォルムは素直にカッコイイと呼べる仕上がり。MTも用意されていたり、至れり尽くせりな感じです。


 トヨタスープラもありがたい存在です。かつてはMR2なんて2シーターミッドシップをラインナップしていましたが、ここ数年そういったモデルとは縁のないブランドでした。が、豊田章男社長になって方向転換。“いいクルマ”の定義が変わり、2シータースポーツが蘇りました。

 もちろん、マツダロードスターを忘れてはいけません。1989年以降途切れることなく、2シーターロードスターの道を歩んできました。ファンの多さはダントツでしょう。ロードスターミーティングには莫大な数が集まります。そして今後も陰りはありません。


ジャガー Fタイプ 75
 それじゃこういったモデルが永遠に続くかといえばそうではありません。去る10月ジャガーはFタイプが2023年型で最終モデルイヤーになると発表しました。


 その背景には、2021年にアナウンスした経営戦略が関係します。それは「2025年にジャガーブランドの新車はすべてBEV(電気自動車)になります」というものでした。つまり、今日のようなV8エンジン搭載なんてモデルは生産中止となるのです。なんてことでしょう。トヨタのように仕向地に合わせていろいろなパワーソースをラインナップすればいいのに。やはりジャガー&ランドローバークラスの生産ボリュームでは採算を考えるとそれは不可能なんですかね。う~ん、なんとも切ない。


 ただ、それと同時にファイナルエディションとも言うべき特別仕様車が発表されたのは朗報です。“Fタイプ75”と“Fタイプ75スペシャルエディション”です。


 このモデルに付く“75”はジャガースポーツ75周年だそうです。スタートは1948年デビューのXK120だとか。Fタイプ以前まであった2+2スポーツの“XKシリーズ”の幕開けといったところでしょう。ジャガーがル・マン24時間レースで戦ったのはそれをベースにしたCタイプ。そこで1951年と53年に優勝しました。そしてそれを進化させたのがDタイプで、その市販車がXKSSとなります。“XK”の名はここでも使われました。


 と言うことで2023年にジャガースポーツの起源XK120誕生から数えて75周年を迎えるわけです。ちなみに我々日本人からして75と言う数字は周年を祝うのに少しばかり中途半端な気がします。10年刻みの方がしっくりしますが、そこに5年足されると違和感が生じます。ですが、欧米の文化では25年刻みは普通です。それを証拠にアメリカドルでは「25センド」、通称「クォーター」が存在します。1/4を表すものですね。なので、25、50、75……という刻み方になります。特にアメリカと英国ではそれが生活の中に浸透しています。/


ジャガー Fタイプ 75
 話がそれましたが、“Fタイプ75”と“Fタイプ75スペシャルエディション”は文字通り最後の大排気量ガソリンエンジンとなります。どちらも5リッターV8+スーパーチャージャーで、最高出力は450psと575ps。駆動方式は前者がRWD、後者がAWDとなります。ギアボックスは8速ATが組み合わせられます。その他の詳細はまだわかりませんが、いろいろとカスタムされそうですから興味は募ります。そもそもクールな装いですが、いったいどう手が入るのか見ものです。


 というように、「孝行したい時に親はなし」じゃありませんが、「乗りたい時にスポーツカーはなし」なんてことにもなりかねません。同じスポーツカーでもガソリンエンジンとBEVのモーターじゃ違いますからね。なので、「いつかはスポーツカー!」なんて方はそろそろ急いだ方がいいかもしれませんね。

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