適正なドライビングポジションが取れないオシャレはNG!
イルミネーションが街中に増えてきて、女子が1年でもっともドレスアップしたくなる季節がやってきましたね。1年の労をねぎらう忘年会や表彰式、クリスマスパーティなどイベントが多く、デートだって普段よりちょっとメイクやコーディネートを頑張りたくなるのがこの時期なんですよね。
乗るだけでオンナ度アップ! 背伸びしてでも大人の女性が乗るべき美人クーペ6選
もちろん、女子はどんどんオシャレをして輝くべきだと思います。人生は一度きりですからね。今年のクリスマス、年末年始は、もう戻ってこないのです。好きな服を着て、大好きな人たちとめいっぱい素敵な時間を過ごしましょう。
ただ、出かける時にクルマを運転するという女子には、いくつか注意してもらいたいポイントがあるのです。オシャレな洋服や靴、ヘアスタイルやアクセサリーが、必ずしも運転に適しているかというと、そうでないものもあります。安全運転に支障をきたすものもあるので、今回はそんな運転女子に気をつけてほしいオシャレのポイントをご紹介したいと思います。
1)マフラー
まずは、寒くなってくると外出時に手放せなくなるマフラー。いろんな色や素材があるので、コーディネートのアクセントとして活用しているオシャレさんも多いですよね。そして車内も暖房をつけているとはいえ、首もとって意外になかなか暖まらないものなので、マフラーを巻きつけたまま運転しちゃう人もいると思います。でもそれ、要注意なのです。運転していると上半身がよく動くので、知らず知らずのうちにマフラーがほどけて、フロアにダラリと垂れ下がってしまっていることがあり、もしそれが間違ってペダルに絡まったりしたら……。
いざという時にブレーキペダルが奥まで踏めない! アクセルペダルが戻ってこない! ペダルを踏んだら首がしまって苦しい! なんてことになって危険です。乗り降りの際にドアに挟んでしまう可能性もあるので、運転中はマフラーは外しておくか、スッポリとかぶるタイプのスヌードや、ボタンなどでしっかり留めることができるタイプがオススメです。
2)背中や腰にリボンのある服
次に、少し前から人気が続いている、背中にリボン飾りがついた服や、腰でリボンを結ぶデザインの洋服。ブラウスやニット、カーディガンなどいろんなタイプが出ていて、とても素敵ですよね。でもこれも、運転をする上ではあまりよろしくありません。というのは、安全運転の基本である適正なドライビングポジションをとるときの条件として、「シートに背中をピタリとくっつけて座る」というのが欠かせません。
なぜなら、シートと背中の間に隙間が空いたまま運転していると、万が一急ブレーキを踏もうとした際に、隙間の分だけ自分の身体が後ろに下がってしまい、しっかりとブレーキペダルを踏むことができないからなのです。背中や腰にリボンがあると、どうしてもピタリとシートに身体をくっつけることができません。できれば、運転をする時には別のデザインを選ぶようにしてくださいね。
3)ヘアアレンジ
続いて、同様の理由でヘアアレンジにも注意が必要です。パーティーのときのアップスタイルや、オシャレ上級者さんが得意なハーフアップスタイルなど、高い位置に結び目やまとめ髪をもってくるヘアアレンジや、高い位置に大きなバレッタなどを飾るスタイルは、頭をヘッドレストにピタリとくっつけることができません。
常に頭が前傾姿勢になって首が疲れるばかりでなく、もし衝突事故などにあった際には、ヘッドレストが頭を守るための性能をしっかりと発揮できない可能性もありますので、できればヘアアレンジはクルマを降りたあとにしたほうがいいですね。または、耳よりやや下のほうで髪を結んだりまとめたりするヘアアレンジなら、運転への支障もあまりないはずです。
ちょっとした配慮でオシャレと安全運転は両立できる!
4)タイトな服装
次は、スタイル抜群な女子が選びがちな洋服として、タイトなワンピースやスカート、パンツスタイルも要注意。最近はストレッチが効いた素材も多いので、一見すると着心地がよく思えるかもしれませんがじつはけっこう身体を締め付けてしまいます。運転中はずっと座りっぱなしで、ただでさえ血行が悪くなりがちなので、長時間そのままでいると手足が冷えてしまったり、呼吸が苦しくなったり気分が悪くなってしまったり、という可能性もあります。
これがいわゆるエコノミー症候群で、死に至る危険性もある怖い症状。運転をする時はなるべく身体への締め付けがない、ゆったりとした洋服の方がベターです。もしくは、信号待ちの間に足首を動かす、腕を伸ばしてストレッチするなど、小まめにケアをしてあげてくださいね。
5)手袋
続いて、手のオシャレで注意したいポイントが2つあるのですが、まずは冬ならではの手袋です。夏でも日焼け防止のためにUVカット手袋をする女子も多いかもしれませんが、それは指先の部分がカットされていたり、手首までのデザインが多いと思います。それはなぜかと言えば、やはりハンドルを握った手がすべりにくいように、という配慮もあるのです。冬の手袋は指先まで覆われているデザインが多いですが、ニットやスエードなどはとくに、ふとした瞬間にすべりやすいので要注意。
ハンドルの素材との相性もあるので一概には言えませんが、急に障害物が出てきて避けるためにハンドリを切る、などというとっさの操作の時にツルッとすべってしまったら、目も当てられません。もし、どうしても寒くて手袋をしたいということなら、運転のために作られたドライビンググローブや、指先の部分が開いているデザインの手袋をオススメします。
6)指輪
そしてもう1つ、手のオシャレで気をつけたいのが、指輪です。シンプルなデザインのものなら大丈夫なのですが、トップに大きな石や飾りがついた、ゴツい指輪が好きな女子は要注意。何事もなく普通に運転できている時にはまったく想像もつかないと思いますが、たとえば急に自転車が飛び出してきた時。人はなりふり構わず、大慌てで回避行動をします。
道幅を見誤って脱輪してクルマが横転しそうになったら、思わず手を地面のほうに出して押さえようとしてしまう人もいるそうです。そんな時にゴツい指輪をしていたら、自分やクルマを傷つける凶器になってしまうかもしれません。万一のときのことを考えて、運転中は外しておくか、なるべく突起物のないデザインの指輪を選ぶといいですね。
7)ヒールのある靴
さて、最後は足のオシャレの注意点です。パーティーなら女子は高いヒールの靴を履くことが増えますし、寒い日にはブーツを履きたくなると思いますが、ハイヒールやパンプスはもちろん、厚底のブーツ、モコモコしていて横幅が大きなブーツ、ピッタリと足首を締め付けるようなロングブーツは、どれも運転中に履くのは危険です。都道府県の条例で禁止されているところもあります。ヒールが高い靴は、ペダルがしっかりと踏めないことや、ヒールがペダルに挟まってしまう可能性があることから、絶対にNG。
厚底やデカ底のブーツも、足裏への感触がほとんど感じられず、ペダルを奥まで踏みすぎてしまったり、踏み替えが正しくできない可能性があります。ピタリとしすぎるブーツは、ペダル操作に必要な足首の動きがしにくくなり、やはり正しい運転には不向きです。どうしてもそうした靴を履きたいときには、車内に運転に適したドライビングシューズやスニーカーを用意しておいて、履き替えてから運転するようにしましょう。現在、そうした車内への運転に適した靴の常備を呼びかけ、安全運転につなげる「#置きシュー」プロジェクトが行われています。
というわけで、オシャレと安全運転の両立はちょっとした配慮で成り立ちます。たくさんの素敵な思い出を作りたいこの時期だからこそ、オシャレしたことが仇になって危険な目に遭う、なんて悲劇は絶対に阻止したいですよね。これらのポイントに注意した上で、冬のドライブを楽しみましょう。
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