2019年のWRC世界ラリー選手権第11戦トルコは9月14日、SS8~13までの競技3日目が行なわれ、セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が総合首位に浮上。0.2秒差でエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)が続き、シトロエンがワン・ツー体制を維持している。
ポイントリーダーでTOYOTA GAZOO Racing WRT所属のオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)はSS8終了後にECUトラブルが発生し、デイリタイアを余儀なくされた。
荒れた路面と高い気温、そして前日の競技2日目は降雨の影響もあり厳しいコンディションのなか争われたラリー・トルコ。競技3日目はドライコンディションで推移したものの、引き続き厳しい状況がドライバーたちを襲った。
難コンディションで最初の餌食になったのが前日総合3番手につけていたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)。競技3日目最初のステージであるSS8の17km付近でコースオフして4分30秒以上を失い、総合9番手まで後退した。
その次に不運が襲ったのはタナクだった。タナクはSS8を完走し、続くSS9のスタート地点へ向かうリエゾン(移動区間)でメカニカルトラブルに見舞われてしまった。
「ヘルメットを被って、マシンに乗り込み、エンジンをかけようとしたけど駄目だった。火が入らなかったんだ」とタナク。
「おそらく電気系のトラブルだと思う。(ストップした地点から)5kmくらい前の給油ポイントではまったく問題なかったんだけどね」
チームはサービスパークへ戻ってきたマシンを調査し、トラブルの原因だったECUを交換したため、タナクは15日(日)の競技最終日には参加する予定だ。しかし、総合では17番手と大きく後退を余儀なくされている。
チャンピオンを争うふたりがアクシデントに見舞われるなか、前日ワン・ツー体制を構築していたシトロエン陣営は好調を維持。特に総合2番手だったオジエはSS8で最速タイムを刻み、首位ラッピの1秒後方まで迫ってみせる。
続くSS9~10ではラッピが反撃し、その差を10秒まで広げたものの、SS11ではふたたびオジエが最速となり、2.2秒までギャップを削り取った。
そして迎えたSS12、オジエが危なげない走りでステージ5位に入ったのに対し、ラッピはストールやヘアピンでのオーバーシュートが重なりステージ7位。4.7秒差でオジエに総合首位の座を明け渡すことになった。
しかし、競技3日目最後のステージであるSS13ではラッピがステージトップタイムを刻み、オジエとの差を0.2秒差まで縮め、優勝争いは僅差となっている。
総合3番手はアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)で首位オジエとは1分17秒1差、総合4番手はテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)で首位とは1分26秒9差がついている。
トヨタ陣営の残る2台は、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合6番手、クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合7番手で走行を終えている。
競技最終日となる15日(日)はSS14~17の4SSが行なわれる予定となっている。最終ステージのSS17はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっており、現地時間13時18分、日本時間で19時18分にスタートする予定だ。
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