11月3日、2024年MotoGP第19戦マレーシアGP MotoGPクラスの決勝レースがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは6位、アレックス・リンスは8位とダブル入賞を果たした。
決勝日は、気温33度、路面温度47度と朝の時点で初日のように暑いコンディションで始まった。10分間のウォームアップでは、リンスが14コーナーで転倒を喫してしまう場面もあったが、このセッションでは、クアルタラロが7番手、リンスは13番手となった。
【順位結果】2024MotoGP第19戦マレーシアGP 決勝
20周で争う決勝は、気温34度、路面温度52度のドライコンディション。クアルタラロはスタート直後の2コーナーでレッドブルKTMファクトリー・レーシングの2台と多重クラッシュに巻き込まれてしまった。
しかし、赤旗になったことで、2台目のマシンに予選で使用したタイヤを履かせることで再度スタートすることができた。リタイアとならなかったことは、まさに不幸中の幸いだろう。
再スタートでは、クアルタラロは慎重な動きを見せるも、ポジションは維持し2周目に入った。序盤は、ペースの優れたペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)にふたりとも抜かれしまい、リンスは、さらにマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)にも先行を許してしまった。
レース中盤には、上位が立て続けに転倒したことで、クアルタラロが6番手、リンスが8番手に浮上した。クアルタラロは、前方のアコスタを追うも、2台目のマシンということもあり、迫るまでは行けず徐々に差が開いていく。リンスも終盤までビニャーレスとバトルを繰り広げるも、オーバーテイクには至らず、タイヤを使ってしまったこともあり、離されていった。
残り5周からは前後のライダーとの間隔が1秒以上離れている状況のふたりは、最後まで確実に走り切り、クアルタラロが6位、リンスが8位とダブルでシングルフィニッシュを果たした。
この週末に23ポイント獲得したことにより、今大会をノーポイントで終えたトラックハウス・レーシングに対し2ポイント上回り、チームランキングで8位へと上がった。
終盤戦のヤマハの走りを見ると、チームランキング8位を維持して終えられることも十分可能だろう。洪水によりバレンシアGPは中止となり、まだ代替地は決まっていないものの、最終戦は行われる予定だ。2週間後のヤマハに期待して次のグランプリの続報を待ちたい。
■ファビオ・クアルタラロ(決勝:6位)
「オープニングラップのアクシデントで何が起こったのかはまったくわからない。(レッドブルKTMファクトリー・レーシングの)ブラッド・ビンダーかジャック・ミラーと大きく接触したんだ。その後は何が起こったのかよく覚えていない。みんな地面に倒れていたけど、ミスではなかったと思う。低速コーナーや方向転換では、本当にいとも簡単に接触してしまう。だから、こういうことは起こり得るんだ」
「リスタートでは、2台目のマシンを使わなければならなかったけど、タイヤがもうなかったから、昨日の予選からあまり好きではないタイヤでスタートした。残念ながら前のライダーを捉えることはできなかった。でも全体的には、とてもポジティブなレースウイークだったと思う。予選もスプリントもレースも素晴らしかった。正しい方向に向かっていると思うし、最終戦で一歩前進できることを願っているよ」
■アレックス・リンス(決勝:8位)
「いいレースだった。良くなっていきてるよ。自分たちの出来る限りのなかで一歩前進することができたし、ヤマハではこれまでで最高の成績だ。正直なところ、土曜日からマシンのフィーリングはとても良かった。赤旗は不運だった。スタートは信じられないくらいうまくいって、マルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)とバトルしたよ」
「リスタートでは、また全力を尽くして、できるだけタイヤをコントロールしようとした。まだタイヤ温存を改善する必要があるけど、いい形で取り組めている。最終戦でどうできるか見てみよう。また全力を尽くして、改善できるかどうか見てみよう」
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