アルファタウリの角田裕毅は、今週末の2023年F1第8戦スペインGPに向け、コースレイアウトが変更されたバルセロナ-カタロニア・サーキットで追い抜きが楽になるか、あるいはチャンスが増えるのかということに関心持っていると語った。
前戦モナコGPで角田は、予選で今シーズン2回目のQ3進出を果たすも、決勝レースではブレーキトラブルに見舞われた。モナコで角田がQ3に進出したのは初めてのことで、オーバーテイクの難しいモナコでは予選順位が重要になることから入賞に期待がかかったが、レース後半に雨が降ったことでより厳しいレースになった。
「日曜日のレースで雨が降るまでは、モナコを楽しんでいました。フリー走行ではチームとして素晴らしい仕事をしましたし、このコースで初めてQ3に進出することができました」
「レースでも順調に進んでいました。ピットストップのタイミングもよかったのですが、ブレーキの問題があって、トップ10内に留まることが難しくなりました」
一方チームメイトのニック・デ・フリースは予選12番手、決勝も12位と難しいコンディションのレースをミスなく走り切った。入賞には届かなかったが、デ・フリースは収穫のあるレースだったと振り返っている。
「すぐにまたレースができるのはうれしいことだ。モナコでは、最終結果は自分たちの期待には届かなかったけれど、いくつかポジティブな収穫があったからね。ミスのないクリーンな週末だった。僕にとって今年最高の予選で、パフォーマンスの点ではこれまでよりもトップ10に近づくことができた」
「アップグレードを投入したけれど、機能しているようだった。でも、モナコは代表的なコースではないから、バルセロナのコースが本当の答えを出してくれるのを待たなければならない。ということは、金曜日のフリー走行ではやるべき作業がたくさんあるということだ」
スペインGPの舞台となるバルセロナ-カタロニア・サーキットでは、レイアウトの変更が行われた。マシンの速度を落とすことを目的に設置されていたターン14から15のシケインが廃止されることになっており、デ・フリースは新しいレイアウトのコースを楽しみにしていると語った。
「ほとんどのドライバーと同じように、僕もバルセロナのコースで多くの時間を過ごしてきた。GP3でレースをしたし、2019年にはF2のスプリントレースで優勝した。その前年にはフィーチャーレースで2位に入賞している」
「このコースについては、誰もが多くのデータを持っている。かつてはメインのテストコースだったし、シミュレーターでの開発作業でも多く使われていた。ここでのレースが好きだ。典型的なヨーロッパの会場で、スペインの観客はとても熱狂的なんだ」
「このイベントとコースが本当に好きだし、新しいレイアウトの最終コーナーをドライブすることを楽しみにしている。もちろん実際には古いレイアウトなんだけれどね。全体的に素晴らしいグランプリだ。バルセロナにとても近いということは、ファンたちはレースだけでなく街を楽しむこともできるということだ」
「ニックは以前よりもずっと裕毅に近づいた」デ・フリースのパフォーマンスに満足したヘルムート・マルコ/F1第7戦
角田も過去に参戦したカテゴリーにおいて、バルセロナで上位入賞を果たしている。今週末は、モナコで投入したアップグレードの効果をさらに把握することを角田は望んでいる。
「前回10位でポイントを獲得したバルセロナで、再始動したいと強く思っています。モナコでのアップデートに関連するデータはたくさんありますが、スペインのコースでそれらがどのように機能するか、そしてより定期的にポイントを獲得できるかということについて、さらに明確に把握できることは間違いありません」
「ここで初めてレースをしたのは2019年のFIA F3でのことです。その翌年はF2の両レースを4位でフィニッシュしました」
「新しいレイアウトはシミュレーターで走行しました。過去の姿を記憶しているドライバーは(フェルナンド・)アロンソただひとりだと思います! 最終シケインがなくなったということは、これまでの年に比べてはるかに速いラップになるということです。オーバーテイクが楽になるか、もっとチャンスが増えるかはわかりませんが、興味を持っています」
「ラップの最後にふたつの高速コーナーがあるので、タイヤのデグラデーションに影響が出る可能性があります。ここではいつも摩耗が激しいですが、今年は劣化がましになるとしても、異なるアプローチが必要になるでしょう。過去には、予選のラップが終わるまでにタイヤがダメになってしまうことがありました。でも最後に新しい高速コーナーがあるということは、ターンから大きなトラクションを得る必要性が低いということです」
「僕はモナコからスペインへ直行しました。連戦では行うのが難しいフィジカルトレーニングをもっとして、体力を整えようとしています」
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