■ADAS(先進運転支援システム)も充実したフレンチコンパクト
5世代目になって日本に上陸した、ルノー新型「ルーテシア」にいち早く試乗できた。
【画像】5世代目に劇進化!ルノー新型「ルーテシア」を画像でチェック(28枚)
結論から言ってしまうと、Bセグメントということを忘れさせる「充実した装備」と「高い質感」を備えている魅力溢れるクルマだった。
筆者のルーテシアの思い出は、ニュルブルクリンクから始まる。現地ではクリオという車名だが、ニュルのノルドシュライフェ(北コース)を走るために、レントレースカーで「クリオR.S.」を借りた。ニュルのレンタカーは通常、足を固め、ハイグリップタイヤに履き替え、後席や内張りを外してロールケージを入れているが、そのときはまだ下ろしたての新車で、すべてがノーマルだった。レントレースカーの社長が「ノーマルでもいいか?」と聞くので、筆者は「ノーマルのほうがいい!」と言って走ることができた。
クレオR.S.のしなやかな足は、舗装が荒れ、ミューが低いノルドシュライフェの道を確実にグリップしながら綺麗なライン取りで走った。
遊びの少ないハンドル応答性により、ハイスピードでも正確なラインをトレースすることが楽だった。元気の良いエンジンをMTで操るのも楽しかった。もちろんポルシェやMモデルほどの速さはないが、相当速いペースで気持ちよくラップできた。
そんな良いイメージを持っている日本名ルーテシアが、今回次の世代への進化したのだ。
新型はCMF-Bと呼ばれる新しいプラットフォームへと切り替わった。軽量(従来プラットフォーム比でマイナス50kg)、高剛性のシャシにより、ハンドリングと乗り心地の向上に大きく貢献している。
床下には整流のためにパネルが貼られ、広い面積がフラットになっている。ラゲッジルームは先代の330リッターから新型は391リッターへと広くなった。ステアリングギアレシオは15.2から14.4へとシャープになったが、これも基本的なシャシの剛性アップができ、より高い安定性が確保できているから実現したのだろう。
ドライビングアシストや安全装備などは本当に充実している。
アクティブエマージェンシーブレーキ(歩行者・自転車検知機能付き)、セーフティディスタンスワーニング(先行車との距離が0.9秒以下は赤色、1.6秒以下は黄色、1.7秒以上が緑色に表示される)、バックミラーの死角にいることを知らせるブラインドスポットワーニング、標識をインパネに表示するトラフィックサインレコグニション、車線をはみ出さないようにするレーンデパーチャーワーニング、ACC(ストップ&ゴー機能付アダプティブクルーズコントロール)、ハイウェイ&トラフィックジャムアシスト、レーンセンタリングアシスト、スピードリミッター、オートハイ/ロービーム、360度カメラ、パーキングセンサー(フロント・リア)と、Bセグメントのクラスを超えた装備だ。またEPB(電子パーキングブレーキ)が付いたことによりストップ&ゴー付きのACCも装備できるようになった。
パワーウインドウも前後4枚の窓がそれぞれワンタッチのオートができるのも嬉しい。オートだと挟み込み防止装置も作動するから、ファミリーで使うケースなどでは安全性の面でも有利になる。
■最大トルクはひとクラス上のCセグメントレベルの力強さ
1.3リッター直列4気筒16バルブ直噴ターボチャージャーエンジンは、最高出力131ps/5000rpm、最大トルク240Nm/1600rpmを発揮する。直噴は250barの高圧で噴射する最新システムだ。
カタログ上のトルクの表示は1600rpmとなっているが、資料のトルクカーブを見ると3500rpm近くまで最大トルクを発揮できそうだ。ピーク値で見ると先代より1割以上大きくなっている。このトルクは、筆者がニュルで乗った先代のR.S.に匹敵する。このエンジンパワーもBセグメントを超え、Cセグメントレベルの力強さになっている。
7速デュアルクラッチのオートマチックトランスミッションを介し、WLTCモード燃費では17.0km/Lと優秀な数字を出している。シリンダー内にコーティングを施し、フリクションを低減するという燃費対策がとられている。
Multi Senseと呼ぶドライブモードは、Eco/Comfort/Regular/Sportの4つから選ぶことができる。操舵力(ハンドル重さ)やアクセルペダルの反応、などが変わるが、インストルメントパネルの表示の仕方も変わる。
Ecoは緑色、ComfortとRegularは青色、Sportは赤色で、RegularとSportはタコメーターが表示される。またMy Senseでは、インテリアライトの色も含めて事前に設定した各モードでドライブすることもできる。
※ ※ ※
さて、新型ルーテシアの乗り味はどうか。
先代よりもワンランクアップし、しっかりした感じになっているというのが第一印象だ。サスペンションセッティングが硬めになっているが、先代よりハイスピードに対応している感じだ。
ハンドルの重さは、絶対的には軽い部類に属すると思う。それでも路面とダイレクトに繋がる感触があるので、この軽さが悪い影響を与えていない。ComfortよりRegular、Sportを選ぶと、操舵力は重めに変化する。
イタリア、フランスのラテン系のクルマのパドルシフトは、ほとんどがステアリングコラムに固定されるタイプで、ハンドルを回してもパドルの位置は動かなかったが、今度のルーテシアではハンドルの裏側に固定されているので、ハンドルを回すと一緒に付いてくるようになった。
筆者はこのハンドルと一体で動くタイプのほうが好きだ。パドルシフトを使うのはハンドルを大きく切っていないときで、微妙にハンドルを動かしながらシフトアップ/ダウンすることを想定すれば、ハンドルとパドルが一体で動いた方がやりやすいからだ。
これだけの充実した内容なのに、新型ルーテシアの価格はとてもリーズナブルといえる。
エントリーモデルのZEN(ゼン)は受注生産だが、充実したADASを装備し、車両価格は236万9000円(消費税込、以下同)、INTENS(インテンス)はZENにドライビングモードを切り替えるMULTI SENSE、17インチアロイホイール、BOSEサウンドシステムを装備して256万9000円だから、お得感たっぷりだ。
今回、試乗・撮影したINTENS Tech Packは、さらに360度カメラ、レーンセンタリングアシストを搭載し、ADASもさらに充実させ、レザーシートを採用しているが、276万9000円と魅力的な価格である。
RENAULT LUTECIA INTENS Pack
・車両価格276万9000円
・全長:4075mm
・全幅:1725mm
・全高:1470mm
・ホイールベース:2585mm
・車両重量:1220kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1333cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速EDC(DCT)
・最高出力:131ps/5000rpm
・最大トルク:240Nm/1600rpm
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ前後:205/45R17
・WLTC燃費:17.0km/L
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?