マクラーレン・オートモーティブは、新型スーパーカー「W1」を発表した。マクラーレンが「スーパーカーの究極形」と謳うモデルで、399台限定で生産される。
McLaren W1|マクラーレン W1
マクラーレン初のハイパフォーマンス ハイブリッド コンバーチブル「アルトゥーラ スパイダー」が日本上陸|
偉大なスーパーカーF1、P1を継承する「W1」が堂々誕生
マクラーレン・オートモーティブは、新型スーパーカー「W1」を発表した。マクラーレンが「スーパーカーの究極形」と謳うモデルで、399台限定で生産される。
Text by YANAKA Tomomi
最高出力1,275ps、最大トルク1,340Nmのモンスターマシン
マクラーレンが初めてフォーミュラ1コンストラクターズチャンピオンシップを制してから今年で50年。1992年に誕生した「F1」と、2012年発表の「P1」というマクラーレンが誇るスーパーカーを継承し、「1」モデルの最新型となる「W1」が誕生した。
W1は公道とサーキットの両方が走行可能なプラグインハイブリッド・スーパーカーで、スイッチ一つで瞬時に街乗りとトラックモードとその走りを変貌させる。
エンジンは最高出力928psを発生する、バンク角90度という新設計の4リッターV型8気筒ツインターボエンジンをミッドシップに搭載しており、347psのEモジュールと組み合わせることで合計1,275psというマクラーレン史上最大のパワーを創出する。
車両重量もエンジンを軽量化し、Eモジュールを20kgに抑え、カーボンファイバーを用いるなど、1,399kgを実現。そのためパワーウェイトレシオは驚異の911ps/tとなった。駆動方式はF1、P1と同じく後輪駆動となる。
トルクは合計1,340Nmで、Eモジュールによる瞬時のスロットル・レスポンスも相まって0-100km/h加速は2.7秒をたたき出し、最高時速は350kmで電子的でに制限される。
スピードやレースでの性能を引き出すためには、エアロダイナミクスも重要。こちらはマクラーレンがフォーミュラ1で得た知見が生かされた。
最大1000kgという高ダウンフォースと低ドラッグを実現するため、カーボンファイバー製の専用モノコック「マクラーレン・エアロセル」を開発し、必要なホイールベースを70mm近く短縮し2,680mmにしたほか「マクラーレン・アクティブ・ロングテール」リア・ウィングも装着。
マクラーレン初の「アンヘドラル・ドア」も採用され、ビジュアルとしてもインパクトのあるものとなった。
これらにより、マクラーレンが基準とするナルド・サーキットでのラップタイムは、サーキット走行に特化した超軽量の「マクラーレン セナ」を3秒上回るラップタイムを記録したという。
パワートレインモードは約2キロのみEV走行も可能で、このほかにもEモジュールをトルクアップのみに使う始動時のデフォルト「コンフォートモード」や「スポーツモード」、レース時にはEモジュールと内燃エンジンの最大パワーを放出する「スプリント」、サーキット走行セッション全体で一貫したパフォーマンスを重視する「グランプリ」などが設定された。
コックピットは、人間工学をもとに広い視界が確保されており、先述したカーボンファイバー製モノコック「マクラーレン・エアロセル」とシートが一体化したユニークな構造で、シャシーとのダイレクトな一体感を味わえるとマクラーレンでは謳う。
また、インテリア素材をはじめカラーなどはマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)により、ほぼ無限の選択肢でビスポークが可能となるという。
マクラーレンの技術の粋が集められたこのW1。生産台数は399台のみで、価格は200万ポンド(約3億9000万円)。すでに、すべて売約済みとなっている。
McLaren W1|マクラーレン W1
ボディサイズ|全長4,635×全幅2,074×全高1,182mm
ホイールベース|2,680mm
トレッド前後|1,676/1,624mm
車両重量|1,399kg
エンジン|3,988cc V型8気筒ツインターボ
エンジン最高出力|928ps
エンジン最大トルク|900Nm
エレクトリック・モジュール最高出力|347ps
エレクトリック・モジュール最大トルク|440Nm
システム最高出力|1,275ps
システム最大トルク|1,340Nm
パワーウェイトレシオ|911ps/t
トランスミッション|8段DCT
駆動方式|後輪駆動
バッテリー容量|1.384kWh
0-100km/h加速|2.7秒
0-200km/h加速|5.8秒
最高速度|350km/h
マクラーレン オートモーティブ
https://cars.mclaren.com/jp-ja
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