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欧州で一番売れているクルマ 6月販売台数トップ10 約30年ぶり最低値

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欧州で一番売れているクルマ 6月販売台数トップ10 約30年ぶり最低値

2022年6月に欧州で最も売れた車種

欧州における6月の自動車販売は、前年同月比17%減となり、単月としては約30年ぶりに最低を記録した。特に、EV(電気自動車)やハイブリッド車の落ち込みが激しい。

【画像】欧州で今売れているクルマは?【6月販売台数の上位5車種を写真で見る】 全100枚

調査会社ジャトー・ダイナミクスによると、欧州27市場の新車登録台数は合計105万4807台となり、2021年6月の126万8508台から減少したという。市場アナリストは、1993年以来、6月としては最低の結果であるとコメント。

これまでのところ、今年の新車登録台数は553万7670台で、前年同期比14%減となっている。

これまで、世界的に続く半導体不足とロシアのウクライナ侵攻が販売落ち込みの原因として挙げられてきた。EVの生産は、前月まで有望な成長を維持していたものの、再び供給不足の影響を受けている。

ジャトー・ダイナミクスのグローバルアナリストであるフェリペ・ムノス氏は、「事業環境はますます厳しくなっており、心配なことに、以前は業界全体に存在していたわずかな安全地帯も、今では衰退の兆しを見せ始めています」と述べた。

EVとPHEV(プラグインハイブリッド車)は、大きな打撃を受けた。両カテゴリーの6月の登録台数は約21万5000台で、前年同月比8%減。ジェイトーは、6月は電動化モデルにとって、パンデミックで最も深刻な影響を受けた2020年4月以降で最大の落ち込みを見せていると述べた。

EVの登録台数は引き続きPHEVを上回っており、21万5000台のうち63%のシェアを占めている。テスラやフォルクスワーゲンなど一部の自動車メーカーは、中国での供給問題やパンデミック関連の封鎖により、生産制限を余儀なくされている。

電動化モデルの市場シェア増加率が最も高かったのはジープで、前年同月のシェア30%から47%に上昇した。ジャガー、レクサス、三菱、シトロエンがその後に続いている。

一方、プジョーの小型車「208」は、3か月連続で欧州のベストセラーとなった。前年比38%増と健闘し、欧州全体で2万4488台が販売された。

以下、ダチア・サンデロ(2万4229台)、オペル/ヴォグゾール・コルサ(1万9679台)、フィアット500(1万9500台)、ダチア・ダスター(1万9039台)がトップ5を占めた。

2022年6月の欧州ベストセラー上位10車種は以下の通り。

1. プジョー208 2万4488台 前年同月比38%増

プジョー208は6月、2万4488台を販売し、首位を維持した。プジョーの新しいデザイン路線に合わせて大幅に改良されたことが、その人気に拍車をかけていることは間違いない。ガソリン、ディーゼル、EVの各種パワートレインを揃え、多用途性と手頃な価格も魅力的だ。

2. ダチア・サンデロ 2万4229台 7%増

手頃な価格の小型車ダチア・サンデロは、前年同月比7%増の2万4229台を販売し、208に次ぐ僅差で2位につけた。昨年、LEDヘッドライトやタッチスクリーン式インフォテインメント・システムなど装備が大幅に改良された新世代モデルが導入され、魅力を高めた。昨年は首位を獲得しており、今年も最後まで善戦を続けることが予想される。

3. オペル/ヴォグゾール・コルサ 1万9679台 7%減

英国ではヴォグゾール、それ以外ではオペルから販売されているコルサは、販売台数が若干減少したため、3位に後退した。改良後のコルサは、2021年に英国で最も売れたクルマとなるなど大きな成功を収めている。

現在も引き続き人気が高く、PSAが開発したプラットフォームや、ガソリン、ディーゼル、EVの各種パワートレインを揃える選択肢の豊富さなどが強みとなっているようだ。

4. フィアット500 1万9500台 1%増

フィアット500ほど認知度の高い小型車はあるだろうか。2007年から販売されている長寿モデルだが、すぐに廃止されることはないだろう。最近、最大44kWhのバッテリーを搭載したEV(500e)が発売された。航続距離は約320kmとされているが、EV以外にもマイルドハイブリッドとガソリンモデルが引き続き販売されている。

5. ダチア・ダスター 1万9039台 27%増

サンデロと構造を共有する小型クロスオーバー車であるダチア・ダスターは、6月に1万9000台以上(前年同月比27%増)を販売し、大きく躍進した。今年初めにフェイスリフトを受け、新しいデザインと最新の車載技術が採用されたことが弾みとなったようだ。約1万5000ポンド(約240万円)から販売され、ダチアの特徴である「手頃な価格帯」を強みとしている。

6. フォルクスワーゲンTロック 1万8679台 14%減

フォルクスワーゲンTロックは2017年に登場。その人気の背景にはガソリンとディーゼルのパワートレインの多彩な選択肢や、最近ではパフォーマンス重視のフラッグシップモデルである「R」の導入がある。SUVではまだ珍しいコンバーチブル仕様も販売を続けている。

7. フォルクスワーゲン・ゴルフ 1万7575台 36%減

8代目となるフォルクスワーゲン・ゴルフは、販売台数ランキング上位の常連である。6月は前年同月比36%減と振るわなかったが、それでも7位を獲得。最新のラインナップとしては、純ICE、マイルドハイブリッド、PHEVを展開するほか、ゴルフGTEからゴルフRまで、パフォーマンスモデルも充実している。

8. ルノー・キャプチャー 1万7556 台 13%減

ルノー・キャプチャーは、運転がしやすく、見た目も魅力的で、質素だが名車の1つと言える。6月は下位からトップ10に返り咲いたが、販売台数は1万7556台で前年同月比13%減となった。

9. テスラ・モデルY 1万6687台 前年データなし

6月、最も売れたバッテリーEVはテスラ・モデルYだった。フィアット500eの倍以上となる1万6687台を販売。欧州ではまだ発売されたばかりで、航続距離507km、最高出力440psの最も高価なロングレンジ仕様のみとなっている。

10. トヨタ・ヤリス 1万5216台 30%減

ヤリスは4代目になっても人気が衰えないが、6月の販売台数は前年同月比30%減と大きく落ち込んだ。とはいえ、欧州におけるトヨタのベストセラーモデルであり、売れるには十分な理由がある。中でもGRヤリスは、昨年AUTOCARの英国編集部が試乗した中で最も優れたクルマの1つと評価している。

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