愛と暴力にまみれた壮絶な人生
『DOGMAN ドッグマン』は『グラン・ブルー』(1988年)、『ニキータ』(1990年)を経て、ハリウッド進出作『レオン』(1994年)や『フィフス・エレメント』(1997年)が世界中で大ヒットするなど数々の名作を生み出し、映画ファンから絶大な信頼を誇るリュック・ベッソン監督の原点回帰ともいえるダークでエッジの利いたエンタテインメント作品です。
ある夜、警察に止められた一台のトラック。運転席には負傷し、女装をした男。荷台には十数匹の犬。“ドッグマン”と呼ばれるその男が、その壮絶な半生を語り始めます——。
犬小屋で育てられ暴力が全てだった少年時代。トラウマを抱えながらも犬たちに救われ成長していく中で恋をし、世間に馴染もうとしますが、人に裏切られ、苦しめられ、深く傷ついていくドッグマン。犬たちの愛に何度も助けられてきた男は、絶望的な人生を受け入れて生きていくため、犬たちと共に犯罪に手を染めてゆきますが、“死刑執行人”と呼ばれるギャングに目を付けられ……。
ベッソン監督が実際の事件に着想を得て脚本・監督を務めた本作。主演は、『アンチヴァイラル』(2012年)で初主演を果たし、Indie Wire誌の「2012年のベストパフォーマー」の一人に選出され、2018年には『ゲット・アウト』、『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』、『スリー・ビルボード』と、出演した3作品がアカデミー賞ノミネートの快挙を成し遂げた注目の若手、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。音楽にはベッソンの長編映画デビュー作『最後の闘い』(1983年)以降、ほとんどの作品を手掛けている盟友エリック・セラ。美術は『ジャンヌ・ダルク』(1999年)以降、数多くの作品でタッグを組んでいるユーグ・ティサンディエが務めます。
リュック・ベッソン監督が制作・脚本などを務めた『TAXi』シリーズはカスタムされた4輪のスペシャルマシンに注目されがちですが、第一作となる1997年の『TAXi』にはBMWの「K75RT」、ドゥカティの「916SP」「944 ST2」、ホンダの「XL600V Transalp」「リード」などが登場するなど、バイクファンも必見のシリーズになっています。
『DOGMAN ドッグマン』は2024年3月8日(金)より新宿バルト9ほか全国公開中です。
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